コーチング研修とは!内容や目的、フローを徹底解説【IT業界人事向け】

コーチング研修について解説するハウツー記事です。内容の説明から今日から始められる施策まで、今すぐにでもアクションを起こしたいIT業界人事の方必見の内容となっています。コーチング研修のサービスもまとめているので、参考にしてみてください。

TechAcademy HRマガジンは、TechAcademyが運営するIT業界で働く人事向けのWebメディアです。人材採用支援のTechAcademyキャリアやオンラインで学べるIT・プログラミング研修も提供しています。

近年、コーチング研修を取り入れる企業が増えています。

「メンバーの能力を最大限に引き出したい」「リーダー層の管理能力の強化」「社内コミュニケーションの活性化」など、現代企業のあらゆる人材育成課題を解決できる期待が持てるからです。

ここでは、コーチング研修の概要、目的や効果を確認し、コーチング研修の導入方法や導入に際しての注意点などを説明しています。

コーチング研修サービスの提供企業もご紹介していますので、参考にしてください。

 

なお本記事は、TechAcademyの法人向けIT研修での実績をもとに紹介しています。

 

大石ゆかり

今回は、エンジニアの社員教育に関する内容ですね!

田島悠介

どういう内容でしょうか?

大石ゆかり

社員教育の目的や種類、タイミングについて詳しく説明していきますよ!

田島悠介

お願いします!

 

目次

 

コーチング研修とは

まず、コーチングとはどのようなもので、なぜ必要なのかを説明します。

続いて、コーチング研修を実施する意義を確認していきましょう。

コーチングとは

コーチングとは、コーチが受け手の「自分で気づき、自ら行動する力」を引き出しながら、「目標達成に導く」ことです。

コーチは、受け手が持つ本来の姿や答えを引き出し、その能力を最大限に発揮させながら、さらに成長を促していきます。

コーチングは、コーチとコーチングを受ける側の対話で成立します。

たとえば、上司や先輩(コーチ)と部下、先生(コーチ)と生徒、コーチングを職業とする専門家(コーチ)と個人などの組み合わせで実施されます。

 

コーチングの必要性

デジタル技術の発展やグローバル化の拡大により、ビジネス環境はスピード化、高度化、複雑化が進んでいます。

これらの変化が少し先の予測さえ不確実にし、何をするにも過去の経験則では対応しきれないことが増えてきています。

つまり、先人の知見や経験に習うばかりでは個人も組織も生き残れない時代だということ。

企業、上司、先輩が後続者に研修などを通じて、すでにある知識や技術を一方通行に教え、習得させるだけでは、移り変わる社会ニーズや環境に対応し新たな価値を提供し続けることは難しくなっています。

企業は、熟練者・新人を問わず、メンバー1人ひとりが持つ秘めた思考や能力を集結して活用していく必要があります。

このようなことから、その時々で自分で考え、自分で最適解と信じるものに気づき、最大能力を発揮しながらの行動を引き出すコーチングへの注目が高まっているのです。

 

コーチング研修の意義

コーチングには、高度で多岐にわたるスキルが求められ、取り組むコーチと受け手双方の心構えも必要です。

浅い理解のままでは自己流で進めてしまいがちで、コーチングとしては無効なコミュニケーションを取ってしまう可能性があります。

また、独学も可能ですが、習得には実践が不可欠。

その実践には常に相手と、その相手のコーチング理解が必要とされます。

そのため、社内でコーチングを実施するにはコーチをする人物と受ける人物双方への適切な研修が求められるのです。

 

コーチング研修の内容

コーチング研修は、企業内メンバーで行ったり、外部の講師や専門コーチを迎えたりして実施します。

研修にはいくつかの実施スタイルがあります。

その主な種類と、コーチング研修の特徴を説明します。

 

コーチング研修の種類

コーチング研修の種類として以下のようなものがあります。

  • コーチングの概要を理解する研修
  • コーチングに関わるメンバーの心構え研修
  • コーチングスキル習得のための研修
  • ロールプレイングでの実践研修
  • 面談(1on1)によるコーチング実施研修
  • 営業・マネジメントなどに活かせるケーススタディ研修

 

コーチング研修の特徴

コーチングを行うには、コーチングマインドと思考や心理といったソフト面のスキル向上が欠かせません

コーチングスキルは、研修をすればすぐ現場でうまく活かしていけるタイプのスキルとは異なり、コーチングスキルの習得は実践がなくては成し得ないものです。

受講者が現場で「意識しながら実践する」ことを意識した研修内容を組み立てることも大切です。

コーチング研修は、研修の時だけでなく、現場でも続いていくものといえるでしょう。

研修では、その研修の目的を受講者に知らせることが重要です。

1回1回の研修で開催目的をきちんと認識させ、確実なコーチングマインドの蓄積につなげましょう。

 

コーチング研修の目的

コーチング研修の目的は、総体的には2つ挙げられます。

  • メンバーが「自ら考え行動する」能力を高め、さらなる成長を促すこと
  • メンバー間の円滑なコミュニケーションを促し、組織強化につなげること

 

コーチング研修の実施で期待できる5つの効果

コーチング研修を実施することで期待できる効果を見ていきましょう。

1. 管理職・リーダーの管理能力の向上

コーチングを実践することによって部下をより深く理解し、上司として適切なサポートができるようになります。

「どう接すればいいかわからない」という悩みを解決する一手となり、管理職としてのストレスや負担は軽減されるでしょう。

適切な育成が実現されれば、組織やチームの成果(管理職としての成果)にも反映されていくはずです。

 

2. 上司と部下の適切な関係性の構築

コーチングはコミュニケーション手法です。

上司と部下、先輩と後輩などの関係を深め、信頼関係をより強固にすることにも貢献します。

上下の立場関係の壁の存在に対する不安、不満、憤りなどの隠れた悩みは、どちらの立場にもよくあることです。

毎日の業務上にも何らかの影響を及ぼしているでしょう。

研修を実施することは、メンバー間の関係構築のきっかけを提供することともいえるでしょう。

 

3. メンバーのスキル・能力の向上

共感力、観察力などのコミュニケーション能力をはじめ、問題解決、計画力や目標達成力、建設的に対話を進める能力も培われていきます。

社内メンバーとのコミュニケーションだけでなく、取引先やクライアントなど業務上のあらゆるシーンで活きてくるため、個人の生産性も上がります

 

4. 職場コミュニケーションの活性化、風土改善

上下の関係を問わず、相手を尊重し、自分を活かせる風土が培われていきます。

コーチングのあり方そのものであり、そのスキルを身につけ習慣とするメンバーが増えれば、コーチングのスタイルがそのまま組織のコミュニケーションスタイルになっていきます。

おのずと職場の雰囲気も良くなってくるでしょう。

 

5. 組織の生産性の向上

職場の雰囲気がよくなり、メンバー個々の業務スキルや能力が上がれば、おのずと組織単位の生産性も向上するはずです。

コーチングが浸透する組織では、業務上の連携で必要とされる意思疎通も円滑になり、1人ひとりが士気高く目標に向かって自分の務めを果たせるようになるからです。

コーチングによって個々の難しい場面にもより早く気づいてサポートの手を差し伸べられるため、難局にも強い組織ができあがるでしょう。

 

【5つのステップ】コーチング研修導入フロー

では、企業でコーチング研修を導入する方法を見ていきましょう。

1. 目的を明確にし、活用シーンを検討する

コーチング研修の目的を明確にします。

なぜコーチング研修が必要なのか、解決したいことがどんなことで、コーチング研修が本当に有効かどうかなど突き詰めて確認します。

その上で、どのような場面でコーチングを活用していくのかまで具体的に検討しましょう。

そうしておくことで、研修内容も考えやすく受講者にも明確に伝えられるようになり研修成果も上がりやすくなるはずです。

 

2. 対象者を選定する

目的が明確になっていれば、研修を受ける対象者も見えてきやすくなります

目的に応じて、エクゼクティブ、リーダー層、部下層、もしくは全体を対象とすることなどを決めましょう。

 

3. 自社か、外部サービスの活用か

社内で実施するのか、外部講師を招くのかを決めます。

社内の場合は担当者を決めスケジュールを相談します。

外部サービスを活用する場合は、講師を招く、講座に参加する、オンラインでの受講などの選択肢があるでしょう。

それぞれ可能なスケジュールで調整します。

 

4. 内容の種類を決め具体化

外部サービスを利用する場合は業者に相談し、提案などを受けながら内容を詰めることになります。

単発研修かプログラムか、いつ、どのくらいの時間/期間でおこなっていくのかを検討しましょう。

目的やコーチング活用の場面にもっとも適したカリキュラムを組むことが大切です。

 

5. 実施後の効果を測定する

コーチング研修は定期でも不定期でも継続型を取ることをおすすめします。

必ず、効果を測定していくようにします。

受講者の反応や感想回数を重ねるごとの変化業務への反映度や実績に照らしながら分析できるのが理想です。

結果を研修の改善につなげることもできますし、可視化共有することで、受講者のモチベーション喚起もできます。

コーチング研修の成果は、数値で測りにくい部分もあるのですが、外部サービスでは効果測定まで支援しているところも多いので利用してみるのも有効です。

 

コーチング研修導入の際の3つの注意点

コーチング研修を導入するにあたっての注意点を確認していきましょう。

1. 指導とコーチングの違いを理解する

優秀な人材は実務遂行能力に長けたプレーヤーでもあります。

しかし、仕事のスキルとマネジメントスキルは異なり、高い業績を上げる人材だからといって部下管理や育成能力が高いとは限りません。

優秀な人材は自分なりの「最高」のやり方をもっているものです。

自分のやり方を「答え」として部下や後輩に差し出してしまうことがあります。

前述したように変化の著しい現代、経験者の答えがそのときも本当に有効かどうかは不確かですし、部下や後輩がせっかく持っている能力を引き出すこともできません。

コーチングは教えることではありません

効果的な問いかけによって、受け手自身の内省を促し、自分で答えを見つけ出すプロセスを提供することです。

コーチングでは、答えは常に受け手の中にあり、それを引き出すことがコーチの役割だということを肝に銘じておく必要があります。

「〇〇だよ」と伝えるのではなく、「私は〇〇と思うけど、あなたはどう思う?」と常に問いかけるスタンスで接します。

だからといって、マネジメントのすべてにコーチングを意識してしまうのも問題

重要度や緊急度が高いときや、相手の能力が十分なレベルに達していない場合など「教える」でマネジメントすべきときもあるからです。

その時の状況に応じた使い分けが必要になります。

 

2. 定期的なコーチング研修の実施

コーチングスキルは、一朝一夕には身につきません

コーチングはコミュニケーション手法の1つですが、コミュニケーションは仕事以外でも行っており、そのスタイルや思考の癖を変えることは容易ではないでしょう。

研修でコーチングのコミュニケーションスタイルを学んでも、ついつい自分なりのコミュニケーションに戻りがちです。

定期的な研修で振り返る機会を設けるのが得策。

研修の回数と平行してコーチング実践経験も蓄積されていけば、体感的に不足点や修正点を掴むことの助けになります。

 

3. コーチ側も学びの視点を忘れないこと

コーチングで成長するのは、コーチングを受ける側だけではありません。

コーチングの中で、コーチも共に成長することができます。

コーチ側は、その場でどのような問いを投げかけることが「相手の目標達成のために」もっとも有効なのかを集中して考える機会となり、その機会を継続していきます。

コーチングは決して単純な質疑応答の作業ではありません

お互いが自分の内側の葛藤や抵抗に直面し、乗り越えなければならないことも多いのです。

信頼関係の強化につなげていくプロセスの中で、コーチもマネジメント力(人間力)を高めていけるのです。

 

コーチング研修のサービス3選

では、コーチング研修サービスを提供している3社をご紹介します。

各社のサービスの特徴や料金などにも触れていますので、外部講師やプログラム活用のご検討時に役立ててください。

1.株式会社インソース

株式会社インソースは、官公庁・民間を含め25,000社以上との取引実績を持つ業界大手企業

講師派遣、公開講座、WEB研修、研修コンサルティングなど企業の研修施策をトータルに支援しています。

コーチング研修は、講師派遣、公開講座、e-ラーニングで対応。

コーチングの基本、コミュニケーション、部下育成、業界別、トレーナー養成など、研修の種類や趣向も豊富です。

受講者にとって現場でどう活かすかにこだわった内容が組まれているのが特徴で、自社に合わせたカスタマイズにも柔軟に対応しています。

【料金】

講師派遣 講義内容、期間などにより変動(要相談)

公開講座1名あたり目安 26,000円/1日・13,000円/半日

※公開講座は4名以上で実施可能

 

2. リクルートマネジメントスクール

リクルートマネジメントスクールは、人材育成分野で50年以上過去3年間で8万人の受講実績を持ちます。

新人から経営者まで受講できる豊富な研修コースを擁し、主要都市で3時間から3日間までの公開型研修サービスを提供しています。

研修利用に際しては、管理者/受講者が使えるWEBシステムで、申し込みから受講管理、効果分析も行えるのが特徴です。

チケット制もあるため人事からの受講指定やメンバーの選択受講も可能です。

コーチング研修は、管理職・リーダー層対象のコーチングコミュニケーション講座が開催されています。

【料金】

公開講座1名あたり 15,000円/3時間(田町・梅田)

50,000円/6.5時間(田町)

 

3. ビジネスコーチ株式会社

ビジネスコーチ株式会社は、コーチングのプロが所属し、個人・組織向けのコーチングサービスを主軸として提供しています。

完全オーダーメイドでカリキュラム構築が行われる点が特徴です。

1on1ミーティングの導入や社内コーチ養成のサポートも充実しています。

エクゼクティブや管理職などリーダー向けのコーチング研修が可能です。

定期的な研修開催や、数ヶ月間に渡って確実に社内コーチを育成したい場合に適しています。

研修後の行動・分析・管理をアプリを通してサポートするコーチングクラウドが利用できる点も魅力です。

【料金】

研修内容、期間などにより変動(要相談)

1on1導入ガイダンス実施目安 40万円~

 

まとめ:コーチング研修は、計画と改善が成功のカギ

コーチング研修の実施には、手間やコスト、その効果を実感できるまでにも時間がかかるものです。

しかし、適切に実施できれば、多くの企業が直面する問題も解決でき、高い投資効果が見込める有効策になりえます。

自社の状況や特徴にフィットする計画や準備のもと、改善しながら進めていくことが成功のカギとなるでしょう。

他にもビジネスマナー研修について解説した記事もあるので、合わせてご覧ください。

 

監修してくれた方

田上 敏光

キラメックス株式会社 ビジネス事業部
TechAcademyキャリア/法人向けIT研修 セールスマネージャー

人材系企業で採用支援・人材育成事業・toB向けクラウドサービス事業に従事。

その後、「弁護士ドットコム株式会社」にて新規事業の企画立案・運用に携わる。

現在は、キラメックス株式会社にてプログラミング教育を通して「個の選択肢、可能性を広げること」「新たなキャリアに伴走すること」をミッションとし法人向けに「IT人材採用支援」および「IT研修」を担当している。

田島悠介

内容分かりやすくて良かったです!

大石ゆかり

田島君も、今日から実践して組織づくりに役立てましょう!

田島悠介

分かりました。ありがとうございます!

TechAcademyでは、従来の講義型研修とは違い、実務を想定したカリキュラムで実践的スキルを短期間で確実に身につけられる法人向けオンラインIT研修を展開しています。

1名〜数百名規模・業界を問わず、500社以上の企業様の研修を実施しています。 受講生一人ひとりに現役エンジニアのメンターが付き、皆様のニーズにあったサポートを行います。学習時の「わからない」を確実に解消いたします。