資料作成研修とは!目的や研修会社を徹底解説【人事必見】
人事・研修担当者向けに資料作成研修を行う目的、研修を実施する上での注意点について細かく解説しています。また、資料作成の研修を提供している会社もまとめて紹介しているので、これから研修を導入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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会社員として仕事をしていれば、資料を作成する機会は無数に訪れます。資料の目的はその時々によって違い、上司への報告や部下への指示、同僚への連絡や取引先への説明などさまざま。時には資料の出来がそのまま仕事の結果を左右することもあるでしょう。
もしあなたが「うちの社内では情報が上手く伝達できていない」と感じるなら、もしかすると社員には資料作成のスキルが足りていないのかもしれません。
とはいえ「資料作成のスキルなんてどうやって教育すればいいのか分からない」という人事担当者も少なくないはず。そもそも資料作成はこれといった正解があるわけではないため、それぞれ我流のやり方で進めてしまう人が多くなりがちです。
誰にでも伝わりやすい、整理された資料を作成するためのスキルは研修で身につけさせるのがおすすめです。そこで今回は資料作成研修を行う目的、研修を実施する上での注意点などについて解説します。
なお本記事は、TechAcademyの法人向けIT研修での実績をもとに紹介しています。
目次
資料作成研修を行う目的
社員一人ひとりの生産性を上げるため
資料作成が得意な人と苦手な人では、準備開始から完成までの時間に2倍以上の差が出ることもあります。なぜここまでの差が出てしまうかといえばそれは単純に資料作成スキルの差です。
資料作成が苦手な人は何から手を付ければよいかわからないため、とりあえず資料に関係のありそうな情報を集めるところから始めてしまいます。ある程度情報が集まればそれらしく並べてみるものの、違うと思ったらやり直し……。これでは無駄な時間がかかりすぎてしまいます。
一方、資料作成が得意な人はこの資料で何を伝えたいのか、そのためにどんな情報が必要かなど、ゴールから考えて行動します。そのためやるべきことだけに集中することができ、作業の無駄を省くことができるのです。
もし資料作成が苦手という社員がいるのであれば、資料の出来栄え以前に時間をかけすぎているということが多いはず。仕様作成スキルを身につけ無駄な時間を削ることができれば、余った時間を他の業務に回すことができ結果的に業務効率の上昇につながります。
組織としての意思決定をスムーズに行うため
あなたは誰かの資料を読んで分かりにくい、最終的に何を伝えたいのか分からないと思ったことはありませんか?
もちろん資料が専門的な内容で難しく、そのせいで理解が追いつかないなんてこともあるでしょう。しかし多くの場合、資料が読みにくいのは作成した人の責任です。
読みにくいと感じてしまうのは書き方やレイアウトが分かりにくいせい。パッと見て理解できない資料は隅から隅まで読み込む必要があるため、内容を理解するまでに時間がかかります。その一方で何を伝えたいかすぐに分かる資料、見やすくまとまっている資料であれば2度3度と読み返す必要もなく、作成者の意図を読んですぐに行動へ移すことができるのです。
上司への連絡やチーム内での情報が素早く行えるようになれば組織としての意思決定がスムーズになり、不測の事態にも対応が利きやすくなるでしょう。
ミスや食い違いを防ぐため
「前に言っていたことと違うだろ」なんてやり取りは誰しも一度くらい目にしたことがあるはず。友達同士であれば笑い話で済むようなことでも、ビジネスシーンにおいては致命的な問題に発展する恐れがあります。一人の勘違いによって会社に大きな損失をもたらす可能性もないとはいえません。資料にはそんな間違いを防ぐ役割もあります。
例えば、一般的に業務を進める上で守らなくてはいけないルールは書面に残すかと思います。あらかじめルールが周知されていれば、万が一問題が発生した時、誰に責任があるのかを明確にすることができるでしょう。
ルールを示した資料が読みにくいものではいけません。特に人によって解釈が分かれるような書き方をしていては書面に残す意味がなくなってしまいます。また、仮に論理的には間違ったことを書いていなくとも、読みにくい文章はミスや食い違いを誘発します。読みやすい資料作成技術はどんなシーンにおいても欠かすことはできません。
資料作成研修の対象者
若手社員
最近は高校や大学でもパソコンを使った授業が行われているため、エクセルやワードの扱いは問題ないという方が多いです。
とはいえ、学校で学ぶのはあくまでソフトの使い方。ビジネス文書や資料を作る経験を積んでいる新人はいないといってもいいほど少なく、ビジネスで使える資料作成スキルは一から育てていく必要があります。
中堅社員
働いていれば資料作成の場数を踏むことはできますが、理論立てて学ぶ機会は多くありません。そのため入社して数年の中堅社員でも資料作成に苦手意識を持っている方が多いのです。
しかし、資料作成が苦手ということで大きな問題が起きていないのであればなかなか自分から学ぼうとは思わないもの。「できていないから学べ」では反感を買ってしまいますので、「この機会に改めて資料作成について復習してみましょう」という体で資料作成の研修を受けさせると良いかもしれません。
資料作成研修の実施方法
自社で行う場合
資料作成研修に大掛かりなセッティングは必要ありません。その気になれば自社の会議室を利用することもできますし、社員を講師に起用すればほとんど費用はかからないでしょう。また講師が自社の社員であれば自社の事情を踏まえた詳しい説明も加えることができます。
しかし問題は研修の受講者が素直に説明を受け入れられるかという点。繰り返しになりますが資料作成に正解はありません。そのため資料作成のアドバイスをもらっても自分のやり方が正しいと考え、これまで通りのやり方を変えてくれない可能性があります。
もちろん部下の考える通り、教える側のスキルが足りないということもあるでしょう。上司よりも部下の方が良い資料を作るなんてことは珍しくありません。
とはいえ部下が上司に教えるという構造もなんだかきまりが悪いですよね。資料作成研修の実施にあたっては職場の人間関係にも注意して企画を進める必要があります。
外注する場合
外注にはどうしても費用がかかります。どんなに安いところでも無料にはなりません。
とはいえ自社で行う場合のデメリットが解消されるのが外注の魅力です。研修を実施するのはこれまで何度も資料作成について教育してきた講師。どこにでも通用する知識を分かりやすく学ぶことができます。また人事担当者の手間や時間がかからず、ほとんどの準備を丸投げすることができます。
資料作成研修を外注する時のポイント
確実に研修の成果をあげたいと思うなら外注がおすすめです。ここでは外注先を選ぶ時にどのようなことに気をつけるべきかについてご紹介します。
研修内容
一口に資料といっても社内向けであったり社外向けであったり、ワードを使った資料であったりパワーポイントによるプレゼン資料だったりとさまざま。
研修も全体的に広く学ぶものから特定の資料に絞ったものまでたくさんの種類があります。あなたの会社の社員が学ぶ必要のあるスキルは具体的に何なのかを意識して研修を選びましょう。
研修形式
研修の形式には大きく2種類があります。
一つは講師派遣型と呼ばれるもの。先方から講師がこちらに派遣され、自社の会議室などで研修を行う形式です。他企業の受講者がいないため、あなたの会社が抱えている課題にあったカリキュラムとなるよう相談できます。
もう一つが公開研修と呼ばれる形式。こちらはどこかしらの会場で実施され、自社だけでなくさまざまな企業から人が集まります。講師派遣型のようにオーダーメイドの研修ではありませんが、外部の人と交流する機会もあるのが公開研修の魅力です。
講師派遣型と公開研修ではそれぞれ違ったメリットがありますので、それぞれの特徴を理解した上で自社の社員に合った研修形式を選びましょう。
価格
費用がかかる以上、それがどれくらいになるのかもやはり気になるところ。とはいえ安ければ安いほど良いという考えは安直です。研修の内容と照らし合わせ、価格に見合ったリターンがあるかを考えて選ぶことをおすすめします。
以下では、実際に資料作成研修を提供している会社をまとめています。
これから導入を検討している人事担当の方はぜひ参考にしてみてください。
株式会社インソースの資料作成研修
特徴
こちらは提案書を作成するためのスキルを育てる研修。そもそも提案とは何かといった基本的なところから、情報を整理するための考え方、正確に分かりやすく伝えるための技術を学びます。研修はまず講義から始まりますが、1つのセクションが終わるごとに演習を行っています。比重としてはどちらかというと演習の方が多め。頭で理解することはもちろん、提案書の作り方を体で覚えることに重きを置いています。
研修の対象となっているのは中堅クラスの社員、もしくは提案書作成を苦手としている人。受講者からは内容をよく理解することができたなど、高い評価を得ています。
対応エリア
- 東京都
- 大阪府
- 愛知県
- 福岡県
など
研修期間
7時間前後
研修内容
- 提案書の作成方法
- 事前準備
- 表現方法
- レイアウト・デザイン
など
費用
26,000円
JMAマネジメントスクールの資料作成セミナー
特徴
こちらのセミナーではプレゼンテーション資料の作成技術を学びます。対象はプレゼンテーション経験がほとんどない方から社内外で何度もプレゼンテーションをしている人まで、幅広い方に役立つ内容となっています。
プレゼンテーション技術があるかないかは重要な会議や商談で結果を大きく左右します。同じ提案でも資料が分かりにくかったせいでチャンスを逃してしまうこともあるでしょう。このセミナーでは分かりやすい資料を作るだけでなく、相手の心に響く、説得力のある資料作成ができるレベルを目指します。テキストの作成はもちろん、グラフや表などのデザインについての理解も深まるでしょう。
対応エリア
- 東京都
- 大阪府
研修期間
7時間程度
研修内容
- 目的・ゴールの設定
- テキストの作り方
- グラフや表の扱い方
など
費用
66,960円
リクルートマネジメントスクールの資料作成研修
特徴
こちらはパワーポイントスライドの作成スキルを身につける資料作成研修。論理構成の整った分かりやすいスライドを作れるようになるのが研修の狙いです。
研修にあたるのは外資系コンサルティングで数多くの資料を作成してきた実力者。どうすればスライドは分かりやすくなるのかを講義とワークを通じて習得します。研修が一通り終わった後に控えているのは総合演習。ここで実際に自ら分かりやすいスライドを作成し、実践で使えるレベルになるようスキルを磨きます。なお研修の前には事前課題があるのでこちらも忘れずに。
受講者の声には講師が個別にアドバイスをくれたおかげで理解が深まった、難しすぎない内容で分かりやすかったといった声が寄せられています。
対応エリア
- 東京都
- 大阪府
研修期間
3時間程度
研修内容
- 文章構造
- スライド作成
- パワーポイントでの演習
など
費用
16,200円
株式会社宣伝会議の資料作成講座
特徴
こちらは社内外を問わず円滑なコミュニケーションを行いたい、説得力のある提案を行えるようになりたい、と考えている方を対象とした資料作成講座。言いたいことが伝わらない、内容がどうにもまとまらないといった悩みを解決するべく立ち上げられました。
講座で学ぶのはまずロジカルシンキング。分かりやすい資料を作るとともに、相手の感情にも訴えかける資料作成のノウハウを学びます。研修の内容は現代のビジネス現場であればどこでも応用できるもの。広報や営業はもちろん、その他部署で働いている人にもおすすめしたい講座です。
対応エリア
東京都
研修期間
7時間程度
研修内容
- 論理構成
- 受け手の考え方
- デザイン・レイアウト
- パワーポイントの基本
など
費用
52,920円
株式会社アップナレッジの資料作成研修
特徴
こちらはパワーポイントだけでなくビジネス関連の資料を作成する際に必要な基礎を包括的に学ぶ研修。資料作成に必要な知識を情報を集める段階から丁寧に解説します。資料作成に自信がない方はもちろん、これまで社内資料を作成したことがない新入社員に参加させても良いでしょう。グループワークを行いながら資料を作成する演習もあるため、自ら手順を確認しながら資料作成の技術を学べます。
会場等相談に応じて全国出張対応となっているため、費用についてはお問い合わせの上確認してください。受講人数や希望する内容によって見積り金額は前後します。
対応エリア
要相談
研修期間
- 3時間コース
- 6時間コース
研修内容
- 資料作成の基本
- 作成の流れ
- 事前準備
- 構成の組み方
など
費用
要相談
株式会社アイクラウドの資料作成研修
特徴
こちらはパワーポイントの扱いに的を絞った資料作成研修。分かりやすい資料作成テクニックはもちろん、短い時間で仕上げるコツや正確にスライドを操作する技術、相手の心に響かせる提案方法についても学びます。研修の内容はどれも今すぐ使える技術なので、翌日からさっそく業務に活かすことができるでしょう。研修前にはスキルチェック、研修後には効果測定レポートの作成といったサービスが用意されており、研修でどれだけの効果があったかと確認することも可能となっています。
内容や費用は相談に応じて変動します。会場は依頼側の会議室で行うのが一般的ですが、東京都内であればアイクラウド側で会場を用意することも可能となっているので相談してみてください。
アイクラウドでは資料作成以外に話し方、伝え方に関するセミナーも開催しています。興味があればこちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。
対応エリア
要相談
研修期間
1日間~2日間
研修内容
- プレゼン資料作成テクニック
- 構成の立て方
- スライド表現
など
費用
要相談
SMBCコンサルティング株式会社の資料作成講座
特徴
これまでパワーポイントを使った経験がなかった方はもちろん、すでに業務で多く利用している方など幅広い層に役立つ内容となっています。
研修ではまず資料作りの基本を学び、次にデザインの基本やパワーポイントの使い方を学びます。研修の最後には用意されたスライドを改善するグループワークが行われるため、実践的な能力を養うことができるでしょう。また受講者には資料作成のマニュアルが手渡されます。研修後もマニュアルを見ながら復習し、忘れてしまった内容を思い出したり理解を深めたりできるでしょう。
参加者の声には「事例が多く取り上げられていて理解が深まりやすい」「パワーポイントだけでなくメールやその他デザインが必要になる場面で役立ちそう」といった声が寄せられています。
対応エリア
大阪府
研修期間
3時間程度
研修内容
- パワーポイントの基本
- レイアウト・デザイン
など
費用
21,600円
シンクプラス株式会社の資料作成研修
特徴
パワーポイントの基本操作はもちろん、資料作成のコツやデザインに関する基本的な考え方、フォントの使い方など相手に伝わる資料作成のポイントを学ぶ研修です。作業の効率的な進め方についても学べるため、業務効率改善にも大きな期待が持てるでしょう。本研修ではデザインや資料作成にセンスが必要であることを否定し、科学的な方法論を指導します。どう頑張ってもなかなか良い資料ができないと悩んでいる方におすすめの研修です。
研修を依頼するにあたってまず問い合わせ、事前打ち合わせを行います。ヒアリングした内容をもとに研修内容や費用を見積もり、問題なければ正式に発注するという流れです。研修が終わった後もスキルの定着を目指すべくフォローがあり、終了後3ヶ月は疑問や質問に無償で対応するというサービスを行っています。
対応エリア
要相談
研修期間
1日間
研修内容
- パワーポイントの基本
- 相手に伝わる資料作成
など
費用
25,000円/人(目安)
学校法人産業能率大学総合研究所の資料作成セミナー
特徴
こちらのセミナーはビジネス文書の書き方を基本から学び直したい方、日頃からビジネス文書作成について疑問や不安を抱えている方が対象になっています。
セミナーの中ではビジネス文書に対する考え方を学ぶところから始まり、ビジネスマナーや仕事に対する姿勢を習得します。カリキュラムは講義と演習の割合が3:7となっており、演習がやや多め。手を動かしながら資料作成を学ぶことで理解を深めていくことができるでしょう。具体的な文例を学ぶこともできるため、今後の資料作成が快適に進められるようになるはずです。
対応エリア
- 東京都
- 愛知県
研修期間
7時間程度
研修内容
- ビジネス文書の基本ルール
- 社内文書のポイント
- 社外文書のポイント
- ビジネスメール
- 報告書作成
など
費用
32,400円
グリーンサン企画株式会社の資料作成研修
特徴
最近はインターネットの登場により資料を作成する機会が多くなっています。取引先はもちろん顧客とやり取りをする時もメールやPDFなどの資料を送ることも多いでしょう。そんな状況に対応するべく始まったのがグリーンサン企画株式会社の資料作成研修。分かりやすい資料を作成できるようになることはもちろん、ビジネスマナーを押さえた資料が作成できる能力を育て上げます。要点を押さえたビジネス資料が作成できない、ビジネスマナーについてあまり理解できていない方におすすめしたい研修です。
研修の内容はすべてオーダーメイド。要望に合わせ必要な内容に絞って研修を行うため、研修効果の上昇、実践に使えるスキルの定着が期待できます。またフィードバックとして研修中の様子を書面で提出するなど、アフターフォローも万全です。
対応エリア
要相談
研修期間
要相談
研修内容
- 資料作成の基本
- ビジネスメールのマナー
- 言葉遣い
- 文書作成テクニック
など
費用
1時間あたり40,000円程度(交通費別)
NPO法人日本サービスマナー協会の資料作成研修
特徴
こちらは資料作成で必要になる技術の中でも特にビジネスマナーに重きを置いた研修となっています。基礎から応用まで徹底的に指導が行われ、研修後には正しいマナーとはどういったものかを自ら考えられるようになるでしょう。
研修では社内文書や社外文書の違いを学びます。また社内文書といっても指示書や報告書、社外文書といっても見積もり書や発注書など種類はさまざま。それぞれの特徴や気をつけるポイントを実例をもとに解説する分かりやすい研修となっています。
研修の進め方はロールプレイングなどのワークが中心。実践に近い形で学習を進めていくため、研修が終わった後にはさっそく教わった内容を活かしていくことができるでしょう。
対応エリア
- 東京都
- 大阪府
- 愛知県
- 福岡県
研修期間
3時間程度
研修内容
- ビジネス文書のマナー
- ビジネスメールのマナー
など
費用
21,000円
以上、資料作成研修について解説と研修会社を紹介しました。
他にもセキュリティ研修について解説した記事もあるので、合わせてご覧ください。
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