人事管理システムとは!人材管理や採用で役立つツールまとめ【人事向け】
人事向けに人事管理システムとは何か、どんなツールがあるのか紹介しています。人材管理や採用など人事の仕事は幅広くありますが、そこまで人数をかける会社は多くありません。効率よく作業ができるツールが多いので、ぜひ活用してみましょう。
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この記事では、人事管理システムとは何か、実際にどんなツールがあるのか解説していこうと思います。
今回は、初心者採用担当の方向けに人事管理システムについて徹底的に解説します。
なお本記事は、TechAcademyキャリアの実績をもとに紹介しています。
人事管理システムとは
人事管理システムとは、定義が非常にあいまいな言葉です。
そのため本記事では人事管理システムを、人事の業務を一元管理することで効率化し生産性を向上させるシステムの総称と定義し、人事業務の定型化したルーチンワークを効率化するための人材管理システム(労務・育成の管理)と、応募者管理をするための採用管理システム(採用の管理)の2つに分類します。
人事管理システムの便利なところは、エクセル入力などの手入力削減や各人が抱えている採用業務を部署全体で共有化できるところにあります。
人材管理システムは、具体的には、毎月の給与計算や社会保険の手続きといった、絶対にしなくてはならないけれど、非常に手間がかかる上に、時間を取られる仕事を効率化してくれます。
昨今では社会保険業務において、複雑で面倒な月変資料の作成などもあらかじめパソコンにメンバー情報入力しておくことで、一発出力してくれる人材管理システムも存在しています。
紙に社会保険料等級などを手書きしなくても、自動で出力してくれるので作業が非常にスピーディになります。
一方の採用管理システムは、採用にあたっての情報などを統合的に管理してくれるシステムで、採用業務の効率化を助けてくれるシステムになっています。
人材管理システムとは
人材管理システムは、給与計算や社会保険といった労務管理や人材育成の手助けをしてくれる強力なツールです。
勤怠管理がシステムに入っていることが多いため、手計算で勤怠集計などをしている会社の場合は、導入することで劇的に業務スピードが向上します。
もしも毎月の給与計算で、勤怠の集計などに手間取っているなど、時間がかかっている場合には、導入することで工数が減ります。
また、メンバーの個人情報をシステムに入力しておけば、年齢による社会保険料の変化など、認識を誤っていると間違ってしまうような計算なども自動で行ってくれ、業務の正確性も改善が見込めます。
最近では、マイナンバー管理を行えるシステムを構築しているサービスも流通しており、機敏な時代の変化にも対応することができます。
労務管理の初心者からベテランまでありがたい機能がたくさんついていますね。
ただし、注意点としては、毎月の計算時にしっかりとしたチェックをしなければ勝手に月次変更などが行われてしまうため、ある程度、使いこなせるようになるまではチェックを欠かさないようにすることが大切です。
始めたての頃であれば、1日に1度は管理作業の時間を作るように心がけましょう。
採用管理システムとは
採用管理システムとは、言葉通り、採用に関する業務の手助けをしてくれるシステムのことを指します。
具体的には応募者の氏名や年齢などをエクセル管理しているサービスも多いですが、採用管理システムは採用候補者の個人情報管理や、つい曖昧にしてしまいがちな選考フローの見える化を手助けしてくれます。
複数名で採用活動を行っていると、担当者ごとに誰が面接をしているかなどが分からなくなることもありますが、採用管理システムを導入することで全員で情報共有をすることができるため、うっかりミスを防ぐことができます。
具体的には個人が自分のPC上だけで管理している応募者の面接進捗状況を、部署全体で管理することが可能になるため、誰かが応募者についての面接対応が遅れている場合は、他のメンバーでカバーすることが可能になります。
また、採用管理システムを活用すれば、採用経路を細かく管理できるようになるため、自社と相性の良い人材紹介会社やエージェントなどを判別することも可能になります。
具体的には、転職サイトでどのサイトから採用予算枠いくらで求人広告を打ち、何名採用できたかなどの自社の採用に関する情報を容易に記録・分析できるため、自社とマッチした求人紹介会社を把握することも可能です。
人材管理システム10選
人材管理システムでおすすめのサービスを10個紹介します。
1. CYBER XEED 給与
CYBER XEED 給与の特徴として、以下の特徴が挙げられます。
- 給与ソフトでは信頼のあるアマノ社が作成
- 給与計算のフルサポートを行ってくれる
労務管理のアウトソーシングをすることが可能な人材管理クラウドシステムとなっており、労務管理をオペレーターに任せることが可能です。
料金はお問い合わせが必要です。
2. 助っ人!給与
助っ人!給与には以下の特徴があります。
- 人数に応じて料金が変わるため、小規模企業でも活用がしやすい
- 給与明細のPDF出力が可能
人数3名以下の場合は無料で活用できる上に、帳票出力機能がついているので、小規模な企業でも活用しやすいといえます。
料金は4名以上からかかり、10人以下は月額1,000円、50人以下は月額2,000円、100人以下は月額3,000円、150人以下は4,000円となっています。
3. GLOVIA きらら人事給与
GLOVIA きらら人事給与の特徴として、以下の特徴があります。
- 大手富士通が開発と運用を行っている
- 中堅企業に必要な帳票出力機能が完備されているため、様々な運用が可能
帳票出力機能がしっかりと付与されているため、人数規模が500名程度の企業では非常に使いやすいシステムであるといえます。
月額12,000円で利用可能です。
4. スマイルワークス
スマイルワークスの特徴として、以下の特徴があげられます。
- 給与計算業務だけではなく、社会保険料変動にもしっかり対応
- 年末調整他の業務と連携が可能
スマイルワークスでは給与計算機能だけではなく、年末調整業務などと連携をしっかりととれるため、スムーズに労務管理を行うことが可能です。
料金はライトプランが月額9,000円で利用可能です。
5. Workcloud
Workcloudには以下の特徴があります。
- 給与計算だけではなく、マイナンバー管理も可能
- 有給休暇の付与機能搭載
- 社会保険にも対応
有給休暇の付与機能は搭載されているクラウドシステムは少ないため、非常に便利なシステムであるといえます。
また、社員情報管理も同時にできる点も非常に優れています。
料金を知るにはお問い合わせが必要になります。
6. 人事労務freee
人事労務フリーには以下の特徴があります。
- 給与計算の初心者でも分かりやすい
- チャットによる質問機能がある
- 小規模企業にもおすすめな社員数ごとに金額が変動する料金形態
人事労務freeeは初心者でもミスなく運用を行えるようにチャットによる補助があります。
加えて、社員数に応じて料金が加算されるため、小規模な企業では使い勝手がよいといえます。
基本月額料金が1,980円ですが、社員が4人目を超えると300円ずつ料金が加算されます。
7. EXPLANNER for SaaS
EXPLANNER for SaaSには、以下の特徴があります。
- 社員情報連携機能を搭載しており、単純な給与処理だけではなく、社員情報管理が行える
- 社員の昇格や賞罰歴なども保存しておける
社員の個人情報までをしっかりと給与に連動させることができるため、給与計算と賞与計算でミスや抜け漏れが起こりにくく、社員の管理をシステム一つで行うことが可能です。
料金は月額15万円からとなっています。
8. Sociaクラウド
Sociaクラウドには、以下の特徴があります。
- 役員報酬などにも対応しており、全雇用形態を一括で管理できる
- アウトソーシングにも対応している
給与計算システムによっては役員報酬と一般社員の給与計算システムを分けないと対応できないタイプもありますが、しっかりと対応しています。
また、アウトソーシングも可能なため、運営会社に丸投げすることも可能です。
9. フリーウェイ給与計算
フリーウェイ給与計算には、以下の特徴があります。
- メンバー5名までなら永久無料で活用可能
- インターネットバンキングに対応
メンバー5名以下ならば無料で活用することが可能で、6名からは1,980円で活用することが可能です。
また、インターネットバンキングにも対応しており、給与賞与の振り込みにも非常に便利です。
10. JDL IBEX給与net2
JDL IBEX給与net2には以下の特徴があります。
- マイナンバー管理に対応
- タイムレコーダーからの、勤怠直取り込みに対応
マイナンバー管理に対応しており、非常に便利なシステムになっています。
また、タイムレコーダーからの勤怠直取り込みに対応しており、煩わしい勤怠の手入力から解放されることになります。
価格は月額1,260円となっており、非常にリーズナブルであるといえます。
採用管理システム9選
採用管理クラウドシステムとして、実務上便利なシステムを10個紹介します。
1. ジョブカン採用管理
ジョブカン採用管理では、2つの大きな利点があります。
- 採用の進捗を見ることが可能
- 採用媒体ごとに採用人数を確認することが可能。
採用媒体ごとに効果測定を行わないと、担当者が複数名いるとわからなくなることが多々あります。
採用人数を確認することが可能なので、非常に便利なシステムになっています。
また、料金も非常に良心的な価格になっており、月額8,500円から利用可能となっています。
https://ats.jobcan.ne.jp/
2. HITO-Link リクルーティング
ジョブカン採用管理では、2つの大きな利点があります。
- 大手のパーソル(旧DODA)が運営している大手企業の傘下
- 国内のリクナビネクストといった有名な採用媒体と連携して管理できる
大手企業が参入した採用管理システムで安心感があることと、国内の採用媒体のほとんどと連携管理できるため、進捗の見える化を行うことが可能です。
月額70,000円で利用することが可能です。
https://www.persol-pt.co.jp/hito-link/
3. MOCHICA
MOCHICAを利用する上でメリットは3つあります。
- 選考日程を自動的に調整してくれる
- 採用選考の日程を直接入力できるので、エクセル管理不要
- LINEなどのSNSツールと連携しており、採用候補者と連絡が取りやすくなっている
エクセルなどで管理をしている状態から、直接入力で選考日程を調整できるようになっているため、非常に採用進捗の確認が楽になります。
また、選考日程を自動調整してくれるほか、SNSと連携しており、応募者と連絡が取りやすいといった利点があります。
インターネット経由で採用を行う場合、応募者と音信不通になってしまうリスクがありますので、そうしたリスクを取り除いてくれるサービスとなっています。
月額60,000円で利用することが可能です。
4. Catch bowl(キャッチボウル)
Catch bowl(キャッチボウル)を活用する利点は2点あります。
- LINEと連携しており、応募者との連絡不通を防げる
- 一元管理が可能
LINEと連携しているため、応募者との連絡不通を防げます。
また、一元管理が可能で、どの媒体から応募があったのか、辞退者が出た場合にも臨機応変に対応することが可能です。
月額50,000円で活用することが可能です。
5. リクナビHRTech採用管理
リクナビHRTech採用管理には3つの利点があります。
- 利用料金が無料
- エクセルでの管理から解放される
- 大手リクルートが運営
利用料金が無料で、エクセルで管理している状態から、非常に楽に採用の進捗を追いかけることが可能になります。
大手のリクルートが運営している安心感もあります。
6. インタビューメーカー
インタビューメーカーには大きな特徴があります。
- インターネット面談に特化している
- 面接のたびに出張するコストを低減できる
インターネットでの選考に特化したシステムを採用しているため、面接希望者が僻地に住んでいるなど、そうしたケースにも対応可能です。
初期費用として39,800円がかかります。
7. リクログ(Reclog)
リクログ(Reclog)の利点は以下の2つです。
- 媒体ごとに採用経費を把握できるため、費用対効果の算出が可能
- 中途採用に特化
中途採用に特化しており、採用に関してかかっている費用を見える化できるような仕様になっています。
新卒採用とは異なり、中途採用者の採用経費管理に頭を悩ませている会社にとっては非常に便利なシステムです。
月額70,000円で利用することが可能です。
8. HRMOS(ハーモス)採用管理
HRMOS(ハーモス)採用管理には、以下の特徴があります。
- 採用情報を一括で管理することが可能
- リアルタイムな採用状況を分析と共有することが可能
採用情報を一括で管理することが可能なため、採用業務の属人化を防ぎ、情報を共有することが可能です。
採用が進んでいく最中でも、進捗確認ができるため、非常に便利なシステムになっています。
料金は問い合わせをすることで知ることが可能です。
9. 採用一括かんりくん
採用一括かんりくんの特徴は、以下のようになっています。
- エクセルで様々な採用媒体の一括管理が可能
- 採用データの活用が可能
採用一括かんりくんは、エクセルからのデータ取り込みに対応しています。
また、採用施策をデータで追いかけることができるため、自社に最適な採用方法を探すことが可能です。
料金を知るには問い合わせを行う必要があります。
まとめ
今回は、「人事管理システムとは何か」について解説しました。
改めて重要なことを整理しましょう。
- 人事管理システムには、人材管理システムと採用管理システムがある
- 人材管理システムは、人事業務の定型化したルーチンワークを効率化する
- 採用管理システムは、採用に関する情報を一元管理し業務の手助けをする
本記事を参考にして、「自社に人事管理システムは必要なのか」、「使うとすればどのサービスなのか」を検討してみましょう。
監修してくれた方
田上 敏光
キラメックス株式会社 ビジネス事業部 人材系企業で採用支援・人材育成事業・toB向けクラウドサービス事業に従事。 その後、「弁護士ドットコム株式会社」にて新規事業の企画立案・運用に携わる。 現在は、キラメックス株式会社にてプログラミング教育を通して「個の選択肢、可能性を広げること」「新たなキャリアに伴走すること」をミッションとし法人向けに「IT人材採用支援」および「IT研修」を担当している。 |
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