研修レポートの効果的な書き方のポイント5つ!注意点や例文も紹介
「研修レポートの書き方がよくわからない」という人はいませんか?研修レポートを書く際に重視すべき点は、必ず書くべき7項目と5つのポイントです。本記事では、研修レポートの効果的な書き方について5つのポイントや注意点、例文をご紹介します。
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研修レポートは、研修を行った後に必ず提出しなければならない書類です。しかし、初めて研修レポートを書く人は「どうやって書けばよいのか」「この書き方で間違っていないかな?」と不安になりますよね。
本記事では、研修レポートの書き方について、必ず記載すべき7つの項目や、書く際に意識したい5つのポイントをご紹介します。
また、研修レポートを書く際の注意点や例文もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
- 研修レポートとは?
- 研修レポートの内容として記載すべき7つの項目
- 研修レポートを書く目的
- 研修レポートで書く内容は、職業ごとに変わる?
- 研修レポートの効果的な書き方のポイント5つ
- 研修レポートを書く際の注意点
- 効果的な研修レポートを書く際におすすめの例文
- まとめ
研修レポートとは?
研修レポートは、研修報告書とも呼ばれるもので、研修受講後に研修の概要や内容について記載した書類です。この研修レポートは、何らかの研修に参加した際、受講者全員に提出が求められます。
内容としては、自身が研修で学んだものや、今後の業務に活かせそうだと感じたものを文章にまとめて記載します。
研修レポートの内容として記載すべき7つの項目
研修レポートを書く際、内容として必ず記載すべき項目は以下の7つです。
- 氏名
- 作成日時
- 実施日時
- 開催場所
- 講師名
- 実施内容
- 感想
この7つは、研修レポートを書く際、必ず記載すべき項目です。研修レポートは、研修へ参加していない人が見る場合もあります。そのため誰でも見やすい構成を意識しましょう。
研修レポートを書く目的
研修レポートを書く目的は大きく分けて2つあります。1つめは「研修意義の可視化」です。研修は、社員のスキルアップを期待して行われるものです。
実際の研修はどのような内容だったか、また研修でどのようなことを学べたかを上司などに報告する必要があります。
また、企業側からすると「今回の研修費用に対してどの程度の効果が得られたか」「今後どのような研修を行うべきか」を検証し、可視化するためにも利用できます。
2つめは「研修内容の共有」です。先ほどご紹介した7つの項目や研修内容を、研修へ参加していない人にも共有する目的として研修レポートを書いてもらいます。
研修レポートで書く内容は職業ごとに変わる?
基本的に、先ほどご紹介した7つの項目はどの職種でも必ず記載します。ただし、7つの項目以外に職業によって記載すべきテンプレートがあるので、注意が必要です。
例えば、営業の場合「研修で学んだビジネススキル」、販売業の場合は「お客様目線での感想」など、職種によって記載すべきテンプレートの内容を必ず記載しましょう。
研修レポートの効果的な書き方のポイント5つ
研修レポートを書く際は7つの項目を必ず記載する以外にも、意識したいポイントがあります。
書き方や記載すべき内容の不足のために今後の仕事へ支障が出るわけではありませんが、「この人はできる人だな」と周囲から思われたいですよね。
ここでは、研修レポートの効果的な書き方のポイントを5つご紹介します。
ポイント①結論は冒頭に記載する
研修レポートを書く際、その日の天気や講師の様子など、重要性が低い内容を最初に書いてしまうと、文章の回りくどさを感じてしまいます。
冒頭で「学んだこと」「今後の業務にどう活かすか」結論を書くことで、研修レポートで特に伝えたい内容を読み手にしっかりと伝える効果が期待できます。
最後まで読まないと一体何を伝えたいのかわからない文章は読み手を困らせるどころか、「回りくどい文章で結局何を言いたいんだろう」という印象を与えてしまいますので、注意が必要です。
ポイント②客観的に見たときの事実を記載する
研修レポートを読む上司や他人は、研修に参加した人が「どのようなことを学び、どのような成果を得たのか」を把握する必要があります。
研修レポートを書く際は客観的な視点を持った上で事実に基づいて記載しないと、研修レポートの意義がなくなってしまいます。
ただし、研修レポートの最後に記載する「感想」については、所感(主観的な感想)を記載する場所です。
事実を書く場面では客観的に、所感を伝える場面では主観的な気持ちを意識して書くとよいでしょう。
ポイント③概要は箇条書きにして見やすくする
研修レポートの概要を書く際は、読み手が大まかに研修内容を理解できるよう、箇条書きなどわかりやすく記載するよう心がけましょう。
例えば、営業に関する研修を受けたとします。このとき、「講師がこのように言った」といったような講師の発言を記載するのではなく「1つ目の内容はビジネススキル」「2つ目の内容は営業トーク」など、研修レポートの概要をパッと見たときに内容がわかるように記載することを意識してみてください。
ポイント④最後に感想を忘れずに
感想を書く際の注意点は、「感想」と「学んだこと」「活かせること」をまとめて記載しないことです。すると読み手は読みづらいと感じる可能性が高まってしまいます。
感想の中でも「①所感」「②学んだこと」「③今後どのように業務へ活かせるか」など、大まかに分けて記載するとよいでしょう。
また「この研修はためになりました」など、何が?どのようにためになったのか?と読み手に考えさせてしまう内容はNGです。
所感を入れつつ、読み手がわかりやすい文章を心がけましょう。
ポイント⑤文章だけではなく、数字を使って具体的に記載する
研修レポートを初めて書く人にありがちな失敗が「文字だけの研修レポート」です。文字だけの研修レポートは見づらくなるので、適度に箇条書きや数字、表などを入れましょう。読み手が見やすく、わかりやすくなるよう意識することが大事です。
まだ研修レポートを書くことに慣れていないと、書くという作業に集中してしまって見やすさやわかりやすさを意識できない人も多いです。
研修レポートは自分以外の人々が読むものです。他人が読んでも見やすく、わかりやすいと感じる研修レポートを目指しましょう。
研修レポートを書く際の注意点
次は、研修レポートを書く際にやりがちな失敗を4つご紹介します。このやりがちな失敗は、何回か研修レポートを書いた経験がある人でも起こり得るものです。
ここでご紹介する4つのやりがちな失敗を参考にして、今後研修レポートを書く際に活かしてください。
事実と異なる内容は記載しない
研修レポートは、「今後の研修意義の検討」「研修に参加していない人達の知識拡充」などの目的のために利用される大切な存在です。
事実ではない内容を記載してしまうと、研究レポートの意義がなくなってしまいます。事実のみを記載することを心がけてください。
また、事実を記載すべき部分に自分の意見や、研修内容へ直接関係がない情報・内容をあたかも関係があるように記載するのもNGです。
事実は客観的に見たものを記載する
所感を入れる感想以外の部分では、客観的な事実のみを記載します。客観的な事実ではないものを記載してしまうと、研修レポートの意義がなくなってしまいます。
研修レポートの内容に息詰まると、「実際に研修へ参加していない人が読むなら嘘を書いてもバレないだろう……」と考える人もまれにいます。
嘘を記載してしまえば研修レポート自体の意味がなくなってしまいます。あくまで客観的な事実のみを記載してください。
「ですます」「である」が混ざるなど、文章の語尾に注意
何度か研修レポートを書いた経験がある人にもやりがちな失敗が「語尾の統一ができていないこと」です。
例えば、「そうです」「そう思います」など「ですます調」の語尾を使用している部分と「〇〇である」など、「である調」の語尾を使用している部分があると、読み手へ幼稚な印象を与えてしまいます。
どちらの語尾を使用しても問題はありませんが、「ですます調」と「である調」を混ぜて使用しないよう注意しましょう。
A4用紙1枚程度にまとめる
企業から研修レポートの長さに指定がない場合、A4用紙1枚分が理想です。ボリュームが大きすぎると読みづらく読み手へ不親切な印象を与えてしまうためです。
一方、ボリュームが少なすぎても「やる気がないのでは?」と捉えられてしまう可能性があります。
1つの指標として研修レポートの長さはA4用紙1枚分を意識しておくとよいでしょう。
A4用紙1枚分に収めるためには、文章を簡潔にまとめて、内容に関連性のない余分な情報は記載しないようにすることです。
効果的な研修レポートを書く際におすすめの例文
研修レポートに慣れていないと「何を書けばいいかわからない」「毎回書く内容に困ってしまう」という人も多いでしょう。
そこで、効果的な研修レポートを書く際におすすめの例文を5つご紹介します。
今、研修レポートの書き方に悩んでいる人や、さらに効果的な研修レポートを書きたいとお考えの人は、ぜひ参考にしてみてください。
例文①新人社員研修
1つめは、研修レポートでつまずきやすい新人社員研修レポートの例文です。
項目 | レポート例文 |
テーマ | 新入社員研修社内/社外新人社員研修 |
氏名 | 本田〇〇 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
開催場所 | 東京〇〇ホテル 〇〇会場 |
主催者名 | 株式会社〇〇 |
講師名 | 人材育成コンサルタント講師〇〇〇〇 |
研修内容 | ①社会人とは ②身だしなみ ③挨拶や名刺交換など |
感想 | – – – |
研修内容では、それぞれの内容で学んだこと、理解できたことを追加で記載してもOKです。
また、最後の感想は「①所感」「②学んだこと」「③今後どのように業務へ活かせるか」を記載し、オリジナリティを入れて企業へやる気や熱意をアピールしてみましょう。
例文②看護師
2つめは、看護師の研修レポート例文です。
項目 | レポート例文 |
テーマ | 院外研修 |
氏名 | 川崎〇〇 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
開催場所 | 東京〇〇大学病院 〇〇科 |
主催者名 | 医療法人〇〇〇〇 |
講師名 | 〇〇〇〇 |
研修内容 | ①社会人とは ②病院全体の仕組み ③シャドーイング |
感想 | – – – |
看護師研修では、いつも勤務している病院ではなく、別の病院で研修を受けます。そのため「①所感」「②学んだこと」「③今後どのように業務へ活かせるか」の他に、いつもとは違う環境下で気づいたことや、病院で導入したいシステムなどを詳細に書くとよいでしょう。
例文③販売業
3つめは、販売業の研修レポート例文です。
項目 | レポート例文 |
テーマ | 社内/社外研修 |
氏名 | 鈴木〇〇 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
開催場所 | 東京〇〇デパート 〇〇売り場 |
主催者名 | 〇〇〇〇 |
講師名 | 〇〇〇〇 |
研修内容 | ①身だしなみ ②販売スキル ③売り上げへの意識 |
感想 | – – – |
販売業の研修レポートは、身だしなみや販売スキル、売り上げへの意識などから学んだこと、気づいたことを記載します。ポイントとして、どのような研修に関しても主観的な事実を記載するのではありません。お客様目線でどのような気づきがあったか、学んだかを記載するとよいでしょう。
例文④工場
4つめは、工場の研修レポート例文です。
項目 | レポート例文 |
テーマ | 社外研修 |
氏名 | 山羽〇〇 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
開催場所 | 東京〇〇工場 |
主催者名 | 〇〇〇〇 |
講師名 | 〇〇〇〇 |
研修内容 | ①身だしなみ ②座学による工場内での禁則事項 ③工場内見学 |
感想 | – – – |
工場研修は、他社の工場見学に行くことが多く、自社の工場と比較した際どのような気づきや学びがあったかを記載します。
また、工場内見学をして自社でも導入したい機械や、導入すべきものがあれば併せて記載するとよいでしょう。
例文⑤介護
最後は、介護の研修レポート例文です。
項目 | レポート例文 |
テーマ | 社外研修 |
氏名 | 田中〇〇 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
作成日時 | 令和4年〇月〇日 〇時〇分~〇時〇分 |
開催場所 | 老人ホーム〇〇 |
主催者名 | 社会福祉法人〇〇 |
講師名 | 〇〇〇〇 |
研修内容 | ①座学による介護に関する知識 ②認知症への理解・高齢者の心理 ③老人ホーム内見学・利用者との触れ合い |
感想 | – – – |
介護の研修は、日常の身体介護技術や高齢者の心理、認知症のケアなど多岐に渡ります。座学で介護に関する知識を学び、その気づきや学びを記載します。
また、実際に利用者と触れ合った中で、気づいたことや学び、そしてこれから勤務する老人ホームなどで導入したい制度などを記載するとよいでしょう。
まとめ
今回は、研修レポートについて、研修レポートの効果的な書き方のポイントや、書く際の注意点や例文を、併せてご紹介しました。
初めて研修レポートを書く人や、何度か研修レポートを書いた経験はあるけれどいつも差し戻しされてしまう……という人は、本記事を参考に自身の研修レポートの修正点を改めて考えてみましょう。上司や周囲から「できる人間だな」と思われるような素晴らしい研修レポートを提出してください。