スカウトメールとは?タイトル・件名の付け方やコツを解説【人事必見】
「求人媒体で募集をしているけど、自社と合う人材と出会えない…」とお困りではありませんか?この記事では、反応率を高めるスカウトメールの考え方から、タイトルの付け方、ありがちな失敗事例と改善策など、スカウトメールをより効果的に活用する方法を紹介します。
「求人媒体で募集をしているけど、自社と合う人材と出会えない…」とお困りではありませんか?
もしくは、
「もっと自社が求める人材にアプローチするためにはスカウトメールだ!」
とスカウトメールをたくさん送っても、 期待した反応が得られなかったり、そもそも開封されなかったりといった経験はありませんか?
この記事では、採用担当者であれば1度は悩んだことのある、反応率を高めるスカウトメールの考え方から、タイトルの付け方や、ありがちな失敗事例と改善策など、スカウトメールをより効果的に活用する方法を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
- スカウトメールとは
- スカウトメールのメリット・デメリット
- スカウトメールのタイトル作成に時間をかけるべき理由とは
- スカウトメールにおけるタイトルの付け方
- スカウトメールの本文作成で重要なポイント
- スカウトメールの良い書き方(サンプル付)
- スカウトメールのよくある失敗例と対策
- スカウトメールのNG例文
スカウトメールとは
スカウトメールとは、企業側から自社が求める人材に直接応募の検討を打診するメールを送付することを言います。
転職サイトやハローワークに求人を出して待ち構える従来の手法とは真逆で、企業側から積極的にアプローチを行う攻めの採用手法である点が最大の特徴です。
スカウトメールにもいくつか種類があり、転職サイトなどに登録している求職者に対して、条件が一致している方に自動配信を送付する軽めのオファーから、企業が応募者のプロフィールを精査して、直接強めのスカウトを送付するオファーがあります。
一般的なスカウトメールについては、後者を指す場合がほとんどです。また、採用活動において大きく差別化できる手法も後者となります。
スカウトメールのメリット・デメリット
スカウトメールにも、メリット・デメリットがあります。効果的に使いこなすためにも、両者の側面を良く把握しておきましょう。
メリット
スカウトメールのメリットは、なんといっても人材のマッチング率の高さ。
こちらから検討した人材にアプローチを行い、コミュニケーションを重ねた末に採用に至った人材は、利害の不一致も矮小化されますし、有力な戦力となってくれる可能性が高いです。
充分な情報提供を行い、応募者が納得したうえで入社しているため、一般的な求人に比べて入社後の定着率も高い傾向にあります。
また、プロセスが少ない一般的な採用ステップでは見抜けない、自社が望まない人材を誤って採用してしまうというリスクを回避できることは、採用戦略上大きなメリットです。
他にも、一般的な採用手法では転職の意思がある応募者しか応募してきませんが、スカウトメールによる特別なオファーなら、現状に不満がありつつもアクションを起こすには至らない、転職潜在層を採用できる場合もあります。
転職市場のみから採用するよりも優秀な人材に巡り合うことができる可能性が高い傾向にあります。
デメリット
スカウトメールのデメリットは、精度の高い採用を行うには手間と時間がかかる点です。
候補者のターゲッティングにも労力がかかりますし、スカウトメールを送る対象を見誤ると、大きなリソースをロスしてしまいます。
自動配信で条件が一致した求職者にばら撒くタイプのスカウトメールならさほど手間はかかりませんが、スカウトメール本来の特性を発揮するには、コミットメントして取り組む覚悟が必要です。
また、候補者一人ひとりと密にコミュニケーションを重ねて信頼関係を構築していきますので、一括採用等の多くの人数を採用するのには向きません。
欲しい人材と空いているポジションが明確になっている場合等、意外と使える場面が限られてしまう点も大きなデメリットです。
スカウトメールのタイトル作成に時間をかけるべき理由とは
メールを受信したときユーザーの目につくのは、タイトル(件名)です。
ほとんどのユーザーは、タイトルを見てそのメールに興味をもつでしょう。
つまり、タイトルで応募者の興味を惹くことができなければ、開封すらされずに本文も読まれないということになります。
スカウトメールを効果的に活用したいなら、メール開封率を優先的にチェックし、タイトルの改善を行っていくことが重要です。
スカウトメールにおけるタイトルの付け方
スカウトの開封率を十分に吟味したうえで、メールが読まれていないと判断できる場合には、応募者の興味関心を惹くことができる魅力的なタイトルを研究していきましょう。
開封されやすいスカウトメールのタイトルの付け方のコツを以下にご紹介します。
- 年収やポジション、キャリアといったポジティブなユーザーベネフィットを盛り込む
- 応募者のプロフィールを反映した個別のタイトルを作成する
まず、「年収やポジション、キャリアといったポジティブなユーザーベネフィットを盛り込む」について。
タイトルでよく見かける【急募】や【面接確約】などの文言は一見して利便性の高い文言に見えるでしょう。しかし、職種によっては人が足りない、計画性がない採用など、ネガティブな要素と思われてしまうこともあります。
そこで、例えばエンジニアであれば【前職の給与保証】や【フレックス制度あり】など求められている文言を記載することで、ポジティブな情報を与えることができ、興味を惹かれやすくなります。
このポジティブなユーザーベネフィットは職種ごとに異なりますので、客観的にキャッチを見直すことが重要です。
次に、「応募者のプロフィールを反映した個別のタイトルを作成する」ですが、これは先にあげたポジティブなユーザーベネフィットとプラスして使うと効果的。
自分にプラスな情報と自分のことをよく見て判断してくれていると感じるタイトルはまずは内容を確認してみようと思わせる材料となりえるでしょう。
スカウトメールのタイトルも一度作成して終わりではなく、何度も送付しているとたくさんの成功事例や失敗事例が蓄積してくると思います。
これらを自社のノウハウとして活用して、常に良い結果に繋がる件名を模索する姿勢が重要です。
スカウトメールのタイトルひとつで、優秀な人材を採用するチャンスを逃してしまうことがあることを知っておきましょう。
スカウトメールの本文作成で重要なポイント
スカウトメールにおいて重要なポイントのひとつが、魅力を正しく発信すること。
画一的でどこにでもあるような文章では候補者の心を動かすことはできません。
そこで、魅力的なメールコンテンツを作るためにオススメなのが自社の現場の人間とコミュニケーションを取り、「どのような現場で働くことができるか」を明確にすることです。
これは、スカウトメールの作成のポイントに止まらず、採用活動全般において重要な要素です。
特にスカウトメールでは、この現場からの声が効果を発揮します。
求人媒体のデータベースを活用し、「この人材なら」と思う人が現れたとき、スカウトメールを個別に送り候補者が職場をイメージできる情報を与えることで「その応募人材」と「現場」がどのような関わりになるのかを、より具体的に伝えることができるからです。
そういった魅力的なコンテンツを作成するためには、現場の責任者や経営陣とのコミュニケーションは絶対的に必要です。
それを採用担当者が避けたり、怠ったりすることはスカウトメールの効果を半減させる要因を作っていると言えるでしょう。
つまり、最初に注意しなければならないのは、「ありきたりな文言のみで一斉送信しないこと」です。
そのようなメールを送り続ければ、いくらタイトルにテクニックを駆使しても、応募者の検討テーブルに乗ることはありません。
ITツールの利便性によって、より個別のコミュニケーションが可能な現代の採用手法においては、いかに具体的でそのスカウト独自の情報があるかが効果を発揮するということを採用担当者は理解し、情報の橋渡しをする役割を果たすことが成果につながります。
【サンプル付】良いスカウトメールの書き方
この章では、良いスカウトメールを作成するポイントについて、例文付きで解説します。
スカウトメールをスムーズに活用するために、まずは成功例とそのポイントを覚えて、アレンジすることからはじめてみることをお勧めします。
【件名】 〇〇様の経歴を拝見させていただきました!是非一度詳しくお話させていただけませんか? 【内容】 はじめまして。○○社の人事採用担当の田中と申します。 この度は○○様の、エンジニアとしての多数のシステム・サービスを開発されてきたご経歴を拝見しまして、 弊社のエンジニア職にてご活躍頂ける人材であると高く評価しており、ご連絡を差し上げました。 弊社ではスタートアップ研修・キックオフミーティング・ 高性能機材完備・フレックスタイム制度アリ・勤務条件相談可と、 ○○様をスムーズに受け入れ、ご活躍頂ける環境・体制が整っています。 社風はアットホームで、メンバー同士目標達成に向けて助け合う温かな雰囲気で、 現在は○○システムの開発に一丸となって尽力しています。 もし弊社について詳細をお知りになりたい場合は、 以下より弊社HPと求人ページをご確認いただけますと幸いです。 URL:http://www.xxx.xxx.com 今回のご案内は公のものではなく、 「是非弊社にお越しいただきたい方」のみに送付しておりますので、 是非○○様にご興味を持って頂けますと幸いです。 差し支えなければ、直接お電話またはSkypeにて、 業務内容やお互いについてお話できればと考えております。 日程・面談方法については柔軟に対応しております。 ご都合等あればご遠慮なくお伝えくださいませ。 ○○様からのご返信、心よりお待ちしております。
上記はスカウトメールの一例ですが、いくつか抑えるべきポイントが盛り込まれています。1つずつ見ていきましょう。
「○○様宛」の特別なオファーとして書かれている
⇒テンプレートではない、個人あての個別の文面として書かれているのがポイントです。
柔らかな物腰で書かれている
⇒いきなり高圧的に接するのはNG。あくまで応募者の意思に任せるスタンス。
応募した際の具体的なベネフィットを記載している
⇒「実際応募したらどうなるか」は一般的に求職者が最も知りたい部分です。
さりげない自社風土の紹介
⇒冒頭に会社自慢をせず、興味を持って読み進めた応募者に対してさりげなく自社紹介
スムーズにアクションを起こせるように配慮
⇒会社に興味を持った場合のみURLクリック、また返信への敷居も低くしている点がポイント。
「〇〇様だからオファーを送付した」という、テンプレートでは書けない、具体的かつ個別の内容で書かれているのが最大のポイント。
返信への敷居を下げて、気軽に面談に結び付けることができるような雰囲気を演出するのも重要です。
いきなりいろいろな項目を意識するのは難しいですが、あくまで応募者主体であるということを意識すれば書きやすいと思います。
スカウトメールでよくある失敗例と対策
スカウトメールの典型的な失敗事例及び対策をご紹介します。
失敗事例を回避することで、自社のスカウトメール活用の改善にも役立つと思います。
1.定型文を使用している
タイトル・本文に関わらず、誰に送付しても無難な定型文は、今日のIT化社会において応募者もすぐに気づきますし、例え採用の熱意があったとしても応募者に伝わりません。
先に紹介したように、応募者のプロフィールに合わせた個別で具体的な内容のスカウトメールを送付するなど、改善を施すことが必要です。
さらに具体的なアドバイスとしては、スカウトメールを送りたいと思う相手のプロフィールを現場責任者や役員に見せて、彼らのメッセージを一言でも添えることで、採用の熱意や思いやりが伝わります。
2.自社の実績や歴史などをいきなりPRする
魅力的な会社であることを応募者に伝えることは確かに重要ですが、応募者のニーズは「年収」や「自分はそこに必要か」や「やりがい」といったベネフィットです。
これらを無視していきなり会社案内を押し付けるのは相手のことを考えない内容となりますので、嫌がられたり逃げられたりしてしまう可能性が高いです。
会社の実績や歴史等はWebページのURLを送るなどにとどめて、どのように応募者と信頼関係を構築していくかを最優先に構成しましょう。
【サンプル付】スカウトメールのNG例文
スカウトメールの失敗例についても知っておきましょう。何も意識せずに文面を作成すると、意外とミスをしてしまいがちなものです。
失敗ケースを例文付きで解説します。
【件名】 毎年120%の成長企業!事業拡大につきスタッフ大量募集中! 【内容】 はじめまして。〇〇社の採用担当の田中です。 弊社はWebサービス開発事業を主軸に多数のクライアントを抱えており、成長著しいITベンチャーです。 毎年増収増益を記録しており、年間成長率は毎年120%の勢いのある企業です。 このたび事業拡大につき、弊社で活躍してくれるスタッフを大量募集しております。 Web業界に興味があり、弊社のメンバーとして活躍してみたい方なら大歓迎です。 もし興味がありましたら、ご返信いただければ詳しい案内を送付いたします。 ご応募お待ちしております。
よく見かけるような文面ですが、なにがいけないのかお気づきでしょうか。1つずつみていきましょう。
敬語を使っているもののやや上から目線
⇒初対面で偉そうな人には誰も心を開きません。
大量配布用のテンプレートで大量募集
⇒応募して来れば誰でもいいのかという印象
会社自慢ばかりの自社本意の内容
⇒いきなり自慢ばかりのメールが送付されてきても応募者は興味を抱かない
応募者に対するベネフィットが記載されていない
⇒応募者は勤務内容や条件等のベネフィットが無いと反応しない
一方的なコミュニケーション
⇒言いたいことのみ述べていて、返信できかねる内容
応募者にもいろいろな方がいらっしゃいますので絶対に反応が取れないとは言い切れませんが、多くの方は興味を持たず無視してしまうでしょう。
相手が読むことはもちろん、積極的にコミュニケーションを取っていくという姿勢が欠けてしまっては、スカウトメール本来の特性を活かすことはできません。
まとめ
タイトルの重要性を中心に、スカウトメールを上手に活用するコツを紹介してきました。
スカウトメールは上手に活用すれば応募者に直接アプローチできる非常に効果的な手段です。
手間はかかるかもしれませんが、スカウトメールのテキストを研究・改善すれば、自社の採用戦略の成果も大きく違ってきます。
スカウトメールで期待した結果が得られないとお悩みの方は、ただのテキストと侮らずに、ぜひ研究・改善を行ってみてください。
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