実は簡単!Photoshopで写真をイラスト風にする方法【初心者向け】
Photoshop(フォトショップ)で【写真をイラスト風にする方法】を初心者向けに解説した記事です。フィルターギャラリーを使用した方法と輪郭検出を使用した方法の2つを紹介します。色鉛筆、フレスコ、水彩画などの表現が簡単にできます。
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写真を使って少し変わった加工をしたいと思ったことはないでしょうか?
Photoshopではフィルターギャラリーなどを使って写真を簡単にイラスト風に加工することができます。初心者向けに2つの方法を紹介するので、自分に合ったほうで試してみてください。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインPhotoshop講座のカリキュラムをもとに執筆しています。
(※今回の作業はすべてAdobe PhotoShop CCのバージョンで行っています)

今回は写真からイラスト風の画像にする方法を練習してみよう。

田島メンター!!具体的にはどういった機能を使うんですか~?

主に使うのは「フィルターギャラリー」かな。あと「輪郭検出」を使った方法も、いかにも鉛筆で描いたような雰囲気になって面白いよ。

是非やってみたいです!よろしくお願いします!
目次
今回は下記の2つの方法でご紹介します。
この写真を使って加工していきます。
フィルターギャラリーを使用した方法
Photoshopの「フィルター」機能を使うことで、写真を絵画やイラスト風にすることができます。
Photoshopのメニューから「フィルター」→「フィルターギャラリー」を選択します。(フィルターギャラリーは、背景レイヤーのままでも処理が可能です)
左にプレビュー、中央に適用できる効果の一覧、右には細かい調整に使用する欄が表示されます。
フィルターギャラリーを使用した加工には色々なものがありますが、今回はその中から4つの方法を紹介していきます。
1.色鉛筆
「色鉛筆」を使って加工した写真がこちらです。
それでは、実際に作ってみましょう。
「アーティスティック」から「色鉛筆」を選択し、左のプレビュー画面を見ながら調整します。
今回は下記の内容で設定しています。
- 芯の太さ:3
- 筆圧:15
- 用紙の明るさ:50
色鉛筆でぼかしたような画像が完成しました。
2.フレスコ
次に、「フレスコ」を使って加工してみましょう。
「フィルターギャラリー」→「アーティスティック」までの手順は同じで、今度は「フレスコ」を選択します。そして、左のプレビューを見ながら調整していきます。
今回は下記の内容で設定しています。
- ブラシサイズ:2
- ブラシの細かさ:8
- テクスチャ:1
境界線が強調された、メリハリのある画像の完成です。
3.塗料
「塗料」を使って加工すると以下のようになります。
上の二つと同様に「フィルターギャラリー」→「アーティスティック」を選択し、「塗料」を選びます。
今回は下記の内容で設定しています。
- ブラシサイズ:13
- シャープ:40
- ブラシの種類:シンプル
少し大きめの筆で描いたような仕上がりになります。
4.水彩画
次に、「水彩画」の加工をしてみましょう。
「フィルターギャラリー」→「アーティスティック」→「水彩画」を選択し、プレビューを見ながら設定します。
今回は下記の内容で設定しています。
- ブラシの細かさ:8
- シャドウの濃さ:0
- テクスチャ:1
元の画像より柔らかな印象になりました。
5.カットアウト
次に、「カットアウト」を使って加工した画像です。
「フィルターギャラリー」→「アーティスティック」→「カットアウト」を選択し、プレビューを見ながら設定します。
「レベル数」では色の階調を調整します。数値が小さいほど色が単純に、大きいほど複雑に(元画像に近い状態に)なります。
「エッジの単純さ」はタッチの大きさを調整します。数値が小さいほど細かく、大きいほど大まかなタッチとなります。
「エッジの正確さ」では輪郭が元画像にどれだけ忠実かを調整することができます。数値が小さいほど崩れた感じになり、大きいほど元画像に近くなります。
今回は下記の内容で設定しています。
- レベル数:7
- エッジの単純さ:1
- エッジの正確さ:3
色紙を貼り付けたような画面になります。
6.エッジのポスタリゼーション
次に、「エッジのポスタリゼーション」を使って加工した画像です。
「フィルターギャラリー」→「アーティスティック」→「エッジのポスタリゼーション」を選択し、プレビューを見ながら設定します。
今回は下記の内容で設定しています。
- エッジの太さ:4
- エッジの強さ:1
- ポスタリゼーション:6
線が強調されたような画像になります。
7.こする
次に、「こする」を使って加工した画像です。
「フィルターギャラリー」→「アーティスティック」→「こする」を選択し、プレビューを見ながら設定します。
今回は下記の内容で設定しています。
- ストロークの長さ:2
- 領域のハイライト:0
- 適用量:2
線で擦ったような画像になります。
8.ドライブラシ
次に、「ドライブラシ」を使って加工した画像です。
「フィルターギャラリー」→「アーティスティック」→「ドライブラシ」を選択し、プレビューを見ながら設定します。
今回は下記の内容で設定しています。
- ブラシサイズ:6
- ブラシの細かさ:9
- テクスチャ:1
ブラシでぼかしたような画像になります。
9.パレットナイフ
最後に、「パレットナイフ」を使って加工した画像です。
「フィルターギャラリー」→「アーティスティック」→「パレットナイフ」を選択し、プレビューを見ながら設定します。
今回は下記の内容で設定しています。
- ストロークの大きさ:10
- ストロークの正確さ:3
- 線のやわらかさ:2
全体的に大きめのブラシでぼかしたような画像になります。
フィルターギャラリーを使った方法は以上です。

フィルターギャラリーを使った方法だよ。

こんなにたくさんの効果があるんですね!しかもやりたい表現を選ぶだけで色々適用できるので便利です。

各オプションは写真の大きさや状態によって全部変わってくるので、プレビューを見ながら動かしてみよう。

はい!次は輪郭検出ですね。
輪郭検出を使用した方法
2つ目の方法です。
輪郭抽出と複数のフィルター、レイヤーの属性を使用して加工していきます。
画像が背景レイヤーの場合はレイヤーを右クリックし、「背景からレイヤーへ」を選択します。
次にもう一度レイヤーを右クリックし、「レイヤーを複製」を選択します。
レイヤーのコピーが作成されました。同じ操作を繰り返し全部で3つのレイヤーを作成します。
それぞれのレイヤーに分かりやすいように名前をつけます。今回は下から順番に「明るさ調整」「色鉛筆」「輪郭」として作業を行います。(レイヤー名を変更するには、名前の部分をダブルクリックします)
まず最初に「明るさ調整」とした一番下のレイヤーを選択し、他の2つのレイヤーは非表示にします。
上メニューの「イメージ」から「色調補正」→「白黒」を選択し画像をモノクロにします。
次に「イメージ」から「色調補正」→「明るさ・コントラスト」を選択します。
「明るさ」の部分を上げて「OK」をクリックします。今回は以下のように調整しています。
次に「色鉛筆」とした下から2つ目のレイヤーを表示させ選択します。
上メニューの「フィルター」から「フィルターギャラリー」を選択します。
「アーティスティック」から「色鉛筆」を選択し、「用紙の明るさ」を上げて「OK」をクリックします。他の項目もプレビューを見ながら必要に応じて調整します。
画面ではこのように表示されます。
「色鉛筆」レイヤーの属性を「ピンライト」に変更します。
レイヤーの属性変更が適用されました。
最後に一番上の「輪郭」レイヤーを編集します。レイヤーを表示状態にして選択します。
上メニューの「フィルター」から「表現方法」→「輪郭検出」を選択します。
次に上メニューの「イメージ」から「色調補正」→「色相・彩度」を選択します。
「彩度」の部分を-100にします。
次に「イメージ」から「色調補正」→「レベル補正」を選択します。
一番右のカーソル(下の画像参照)をプレビューを見ながら左に移動させて全体を明るくします。
最後に、「輪郭」レイヤーの属性を「乗算」に変更して完成です。
各レイヤーの不透明度や色の補正を行うことで全体の雰囲気を調整することができます。
また、「色鉛筆」レイヤーを「イメージ」→「色調補正」→「白黒」にすることで黒の鉛筆で描いたような表現になります。
イラスト風にうまく仕上がりましたか?
少し変わった加工がしたい方はぜひ試してみてください。

輪郭検出を使ったやり方では複数のレイヤーを使って、それぞれに役割を持たせるんだ。

フィルターギャラリーを使った方法と比べると、ちょっと複雑ですね。

その分各レイヤーの色相や明るさを調整することで様々な調整ができるというのもあるね。自分のやりたい表現に応じて、色んな方法を試してみよう。

分かりました!ありがとうございます!
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