PythonでWebサイトへ自動ログインする機能の実装方法を現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにPythonでWebサイトへ自動ログインする機能の実装方法について現役エンジニアが解説しています。Pythonのライブラリであるseleniumを使うとブラウザの自動操作などを行うことができ、WebページのスクレイピングやWebサイトへ自動でログインすることができます。
TechAcademyマガジンは受講者数No.1のオンラインプログラミングスクールTechAcademy [テックアカデミー]が運営。初心者向けに解説した記事を公開中。現役エンジニアの方はこちらをご覧ください。
PythonでWebサイトへ自動ログインする機能の実装方法について、TechAcademyのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して、初心者向けに解説します。
Pythonについてそもそもよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプ、Python講座の内容をもとに紹介しています。

今回は、Pythonに関する内容だね!

どういう内容でしょうか?

PythonでWebサイトへ自動ログインする機能の実装方法について詳しく説明していくね!

お願いします!
目次
seleniumとは
Pythonのライブラリにseleniumというライブラリがあることをご存じでしょうか。seleniumはホームページの情報(HTML等)を取得、操作が可能なライブラリです。
このseleniumを使用するとホームページの自動実行などが可能となり、Webデータのスクレイピングなどに活用されています。
seleniumを利用した自動ログイン機能の実装
seleniumの機能を確認するために一番わかりやすいホームページの操作の自動実行の仕組みについて説明します。
例としてホームページのログイン画面でログイン操作を自動で実行する例を使って説明します。
自動ログインするWebページの要素を取得する
まずはじめに操作対象となるログイン画面をHTML要素を取得したいと思います。今回はWordpressのログイン画面を例にしてみたいと思います。
ログイン画面をChromeで起動して、「その他のツール」から「デベロッパーツール」を起動すると下のような状態になると思います。
上の画像では、ブラウザの右側にこのワードプレス画面のHTML要素を表示しています。
赤枠で囲った部分が今回使用する要素です。
- 「ユーザ名またはメールアドレス」のフォーム(input)要素
- 「パスワード」のフォーム(input)要素
- 「ログイン」ボタン(submit)要素
これらの要素を取得してそれぞれ値を設定(ボタンはクリック)してあげれば下の画像のようにログインできるわけです。
実際のソースコードは以下の通りです。
import sys import sys from selenium import webdriver import os os.chdir("c:\\your-execpath\\login_sample") import logging import logging.config # ログ出力設定 ※本件では詳細割愛 logging.config.fileConfig('logging.conf') logger = logging.getLogger('root') logging.debug("AUTO LOGIN START") # 自動ログイン関数を宣言 # # def AutoLogin(): # 起動するブラウザを宣言します browser = webdriver.Chrome('c:\\your-execpath\\login_sample/chromedriver.exe') # ログイン対象のWebページURLを宣言します url = "https://target_url.jp" # 対象URLをブラウザで表示します。 browser.get(url) # ログインIdとパスワードの入力領域を取得します。 login_id = browser.find_element_by_xpath("//input[@id='user_login']") login_pw = browser.find_element_by_xpath("//input[@id='user_pass']") # ログインIDとパスワードを入力します。 userid = "wp-users" userpw = "wp-pwxxxxxx" login_id.send_keys(userid) login_pw.send_keys(userpw) # ログインボタンをクリックします。 login_btn = browser.find_element_by_xpath(".//input[@id='wp-submit']") login_btn.click() # AutoLogin関数を実行します。 # ret = AutoLogin()
解説
ソースコードは大きく以下のフェーズに分かれています。
1.ブラウザの起動
browser = webdriver.Chrome('c:\\your-execpath\\login_sample/chromedriver.exe') # ログイン対象のWebページURLを宣言します url = "https://target_url.jp" # 対象URLをブラウザで表示します。 browser.get(url)
2.ログインID、パスワードフィールドの抽出
ブラウザを立ち上げたら、ログインIDとパスワードを入力します。入力フィールドは、Chromeのデベロッパーツールで調べた要素を指定して抽出します。
# ログインIdとパスワードの入力領域を取得します。 login_id = browser.find_element_by_xpath("//input[@id='user_login']") login_pw = browser.find_element_by_xpath("//input[@id='user_pass']")
3.ログインID、パスワードの入力
ログインIDとパスワードの要素が取得できたらその要素に向けて値を入力します。
# ログインIDとパスワードを入力します。 userid = "wp-users" userpw = "wp-pwxxxxxx" login_id.send_keys(userid) login_pw.send_keys(userpw)
4.ログインボタンをクリック
ログインIDとパスワードを入力できたらログインボタンをクリックします。ログインボタンはinputのsubmit要素を見つけて指定します。今回はidで要素の特定ができるのでidで要素を指定して抽出します。そしてinput要素が抽出できたらその要素に対してclick命令を出します。
# ログインボタンをクリックします。 login_btn = browser.find_element_by_xpath(".//input[@id='wp-submit']") login_btn.click()
まとめ
以上がPythonでseleniumを使った自動ログインの実装方法を紹介しました。いかがでしょうか。
ポイントは、Chromeのデベロッパーツールなどを用いて抽出すべき要素が正確に抽出できるか、というところだと思います。要素が抽出できれば、あとは値の入力やボタンクリックなどの命令文を書いてあげるだけです。
今回はログインを例にとりましたが、その他の操作(ページ送りなど)にも活用できますので是非試してみてください。
監修してくれたメンター
メンター大塚
普段はPMとしてメーカにて業務システム開発に従事する傍ら、フリーランスでWebサーバ、フロント開発をPHP、MySQL、Javascript、等を使用してのプログラミングを実施している。 最近ではPythonを使用した機械学習プログラムの開発も実施中。 |

内容分かりやすくて良かったです!

ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!

分かりました。ありがとうございます!
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