PythonでSQL文を扱う際のfetchall関数の使い方について現役エンジニアが解説【初心者向け】
初心者向けにPythonでSQL文を扱う際のfetchall関数の使い方について現役エンジニアが解説しています。SQLとは、データベースにデータの操作や定義を行うためのコンピュータ言語のことです。fetchall関数とはPythonのSQLライブラリの関数です。fetchall関数の書き方や使い方を解説します。
TechAcademyマガジンは受講者数No.1のオンラインプログラミングスクールTechAcademy [テックアカデミー]が運営。初心者向けに解説した記事を公開中。現役エンジニアの方はこちらをご覧ください。
PythonでSQL文を扱う際のfetchall関数の使い方について、TechAcademyのメンター(現役エンジニア)が実際のコードを使用して初心者向けに解説します。
そもそもPythonについてよく分からないという方は、Pythonとは何なのか解説した記事を読むとさらに理解が深まります。
なお本記事は、TechAcademyのオンラインブートキャンプPython講座の内容をもとに紹介しています。

今回は、Pythonに関する内容だね!

どういう内容でしょうか?

PythonでSQL文を扱う際のfetchall関数の使い方について詳しく説明していくね!

お願いします!
目次
SQLとは
SQLとは、Structured Query Languageの略でデータベースにデータの操作や定義を行うためのコンピュータ言語のことです。
データベースの操作を行うためにプログラム言語と一緒に使うことがありますが、SQLそのものはプログラム言語ではありません。
SQLを使ってデータベースを操作するときに使われる命令文のことを、Queryといいます。
SQLは使用するデータベースによっては細かい書き方の違いはありますが、一度覚えてしまえばだいたいどのデータベースも操作できます。SQLで操作できるデータベースはリレーショナル・データベース(RDB)と呼ばれています。
RDBの例としては、MySQLやPostgresが挙げられます。
fetchall関数について
fetchall関数とはPythonのSQLライブラリを使うときに使われる関数です。
PythonでQueryを実行するときにはexecute関数を使って行いますが、そのままexecute関数を使ってQueryを実行すると取得できるレコードは1行ずつです。
これを複数行取得するためにはexecute関数を使ったfor文で以下のように行う必要があります。
for doc in curs.execute('select * from table'): print(doc)
このやり方だと複数行のレコードを毎回for文を使って取得することになり、効率的な処理ではありません。
ここはもう少しきれいに処理したいところです。そこで使われるのがfetchall関数です。
fetchall関数を使えば先ほどfor文で取得していた一つひとつのレコードをリスト形式に変換してくれるので処理が簡単になります。
次は具体的にfetchall関数の使い方を紹介します。
fetchall関数の使い方
各SQLを接続するライブラリが存在しますが、今回は標準ライブラリで使えるsqlite3を使っていきたいと思います。
sqlite3を接続するときには以下のように書きます。
conn = sqlite3.connect('example.db') curs = conn.cursor()
あとは、execute関数を使ってQueryを使ってfetchall関数でリスト化するだけです。
fetchall関数を使えば、先程の処理が以下の書き方に変わります。
curs.execute('select * from table') docs = curs.fetchall() for doc in docs: print(doc)
行数は増えましたが、複数行のデータがリスト形式になるので処理としてはきれいになります。
実際に書いてみよう
それでは、実際にfetchall関数を使ってデータ取得をサンプルコードを使って試してみましょう。
以下のサンプルコードを任意のディレクトリを用意します。
なお、コード内ではexample.dbを参照していますが、これはコードを実行すると生成するのでみなさんが用意する必要はありません。
import sqlite3 conn = sqlite3.connect('./example.db') curs = conn.cursor() # テーブルを作成 curs.execute("CREATE TABLE IF NOT EXISTS members (id INTEGER PRIMARY KEY, name TEXT)") # レコードを登録 persons = [(1, 'Steave'), (2, 'Eric'), (3, 'Mike')] curs.executemany("INSERT INTO members VALUES (?, ?)", persons) curs.execute('select * from members') docs = curs.fetchall() for doc in docs: print(doc)
実行すると以下のようにSQLiteに登録したデータが表示されます。
(1, 'Steave') (2, 'Eric') (3, 'Mike')
まとめ
今回はSQLを扱うときに使うfetchall関数について紹介しました。
SQLを扱うPythonのライブラリにはだいたい入っている関数なので、役割を知っておくと開発がスムーズになります。
監修してくれたメンター
メンター三浦
モバイルゲームを運用している会社のエンジニアをしています。趣味でWEB開発やクラウドコンピューティングもやっており、ソフトもハードもなんでもやります。 TechAcademyジュニアではPythonロボティクスコースを担当しています。好きな言語はPython, Node.js。 |

内容分かりやすくて良かったです!

ゆかりちゃんも分からないことがあったら質問してね!

分かりました。ありがとうございます!
TechAcademyでは、初心者でもPythonを使った人工知能(AI)や機械学習の基礎を習得できるオンラインブートキャンプPython講座を開催しています。
挫折しない学習方法を知れる説明動画や、現役エンジニアとのビデオ通話とチャットサポート、学習用カリキュラムを体験できる無料体験も実施しているので、ぜひ参加してみてください。