優れたデザインを作るための社内コミュニケーション術とは

ユーザーにとって使いやすいデザイン(UI/UX)を生み出すためには、デザイナーのスキルだけでなく、エンジニアやディレクターとのコミュニケーションが必須です。より良い成果を出すためのコミュニケーション術を詳しく説明しています。

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本稿は、Studio by UXPinブログ記事を、了解を得て日本語翻訳し掲載した記事になります。また本記事はLaura Klein氏によって投稿されました。

 

もしあなたにUXデザイナーとしての経験があれば、新規プロジェクトの立ち上げで次のような会話を耳にしたことがあるかもしれません。

  • 「楽しくて使いやすい製品を開発したい。」
  • 「ユーザー調査が必要だ。」
  • 「オンボーディング(新規ユーザーを自社の製品やサービスに慣れさせるためのプロセス)を改善したい。」
  • 「新規ユーザーのためにプログラムの誤りがないかチェックする作業を行う必要がある。」
  • 「ペルソナ分析、Photoshopで使うモックアップ、ワイヤーフレーム、ランディングページ、追加の挿入が必要だ。」

しかし、これらの会話は全て無意味なものです。なぜなら、製品について考えるべき問題や、製品の改良方法を決定するのに直接的には役に立たないからです。

 

UXのプロジェクトにおいて、誰かから「これを改良してほしい。」などの曖昧な指示しか与えられないまま、具体的な成果物を求められたら、あなたは会話の方向性を変えた方がいいでしょう。

その方法として、次のような質問を投げ返すことが有効です。

  • 「この製品や機能がターゲットとするユーザーはどのような人でしょうか?」
  • 「ユーザーのために解決しようとしている問題は何でしょうか?」
  • 「このプロジェクトには会社にとってどのようながニーズあるのでしょうか?」
  • 「何についての判断基準を変えようとしているのですか?」
  • 「このユーザーの問題を解決することが、なぜ判断基準を変えると思うのですか?」

 

ユーザーにとってのメリット

これらの質問は、デザインのプロジェクトを成功させるために重要な、次の3つの要素を定義するのに役立ちます。

  • 解決するべき問題
  • 問題を解決するべき理由
  • 成功の判断基準

これらの3つの要素はUXデザインに不可欠なものです。これらなくしてはUXデザインは絵に描いた餅です。

デザインの目的とは、ユーザーの問題と自社のビジネスの問題を、両方とも解決することです。

もしユーザーの問題を解決すること(例として、ユーザーが必要とするものを提供したり、生活の質を向上させること)によって、自社のビジネスの問題を解決すること(例として、利益を生み、会計上の自己資本比率を上げること)ができれば、デザインの至高の目的が達成されたといえます。

これらの質問に答えを出すことが、ユーザーの必要とする製品を開発し、また自社のビジネス成功の鍵となる判断基準を改善することにつながります。

 

デザイナーにとってのメリット

これらの質問に答えることのデザイナーにとってのメリットは、プロジェクトを再構成することで、デザイナー自身がより自由に問題解決を行えるようになることです。

他の人から与えられた指示をそのまま実行するのではなく、判断基準をどう改善できるかを、デザイナーが自分自身で仮説から考えることができます。つまり、「オンボーディングのプロセスを変えてください。」といった指示を受ける代わりに、「新規ユーザーのための10日間のライセンス認証について、基準を再考してください。」といった指示を受けて、デザイナー自身が考えることができるのです。

さらに重要なことに、成功の判断基準が存在していれば、自分のデザインについて直接的な評価を得られるため、デザイナーとしての成長につながります。

 

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エンジニアにとってのメリット

これらの質問に答えることのエンジニアにとってのメリットは、プロジェクトの範囲が定まることです。もしプロジェクトの要件定義が上手くなされていないとしたら、プロジェクトの範囲の肥大化を引き起こすおそれがあります。

つまり、解決するべき問題や成功の判断基準が定まっていないとしたら、プロジェクトの仕事の増大を引き起こしやすいのです。一方これらを明確に定めておけば、新たな作業が発生しても、直接的に問題解決に役立たないものは後回しにすることができます。

 

答えが思い浮かばないときには?

あなたが会話の方向性を変えようと試みても、最初は上手くいかないかもしれません。クライアント、プロダクトマネージャー、エンジニアなどに、これらの質問を繰り返し投げかけてみましょう。

もしすぐに答えを得られなくても、プロジェクトを開始する前までには、協力して答えを出しておきましょう。そうでなければ、ユーザー、会社、チーム、あなた自身にとってメリットの少ないプロジェクトになってしまうおそれがあります。

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