プログラミングが義務教育に!政府の成長戦略素案に盛り込まれたプログラミング教育の内容とは

2013年6月5日に、政府は安倍政権の経済政策「アベノミクス」の「3本目の矢」として成長戦略の素案を発表しました。

この成長戦略では、賃金上昇や減税措置、規制緩和などが注目を集めましたが、一方でプログラミング教育についても盛り込まれています。

 

本記事では、政府の成長戦略素案に盛り込まれたプログラミング教育の内容について紹介します。

 

プログラミング教育が取り上げられた項目

プログラミング教育については産業競争力の源泉となるハイレベルな IT人材の育成・確保の項目で取り上げられています。

「ITやデータを活用して新たなイノベーションを生み出すことのできるハイレベルな IT人材の育成・確保を推進する」という目的のもと、具体的には「ITを活用した21世紀型スキルの修得」と「人材のスキルレベルの明確化と活用」を行うとしています。

 

1.ITを活用した21世紀型スキルの修得

2010年代中に1人1台の情報端末による教育の本格展開に向けた方策 を整理し、推進するとともに、デジタル教材の開発や教員の指導力の 向上に関する取組みを進め、双方向型の教育やグローバルな遠隔教育など、新しい学びへの授業革新を推進する。また、来年度中に産学官連携による実践的 IT人材を継続的に育成するための仕組みを構築し、義務教育段階からのプログラミング教育等のIT教育を推進する。

ここで注目すべきは、義務教育段階からのプログラミング教育の推進です。

子ども向けプログラミングの記事でも紹介したように、2012年から中学校の技術家庭科で「プログラムによる計測・制御」が必修になっていますが、より義務教育段階でのIT教育が強化されると予想できます。

その一方で、今の教員でプログラミングなどを教える人材をまかなえるかということが課題になりそうです。この点についてはRubyの設計者であるまつもとゆきひろ氏も教える側の課題を指摘しています。

 

 

2.人材のスキルレベルの明確化と活用

IT人材のスキルを共通尺度で明確化するスキル標準について、来年夏までに分野毎の専門人材に必要なスキル・タスクを特定し、2015年度中に改訂する。併せて、公共機関でのCIO補佐官の採用をはじめとした、専門人材の募集や登用条件における活用を促す。

IT人材のスキルに対して標準化するということが掲げられています。2015年度中となると、2016年3月までですので残り2年9ヶ月しかないため本当に決めることができるのか不安は残ります。

また、IT人材の受け皿として、公共機関が増えるということは雇用創出にもつながるかもしれません。

 

成長戦略にプログラミング教育が盛り込まれた背景

このように成長戦略にプログラミング教育が盛り込まれたことは、第6回産業競争力会議で楽天の三木谷氏が提出した資料が影響していると思われます。

この資料の中で、エンジニアの質・量のレベルアップのための問題として「コンピューターサイエンス専攻等理系学生が少なく、IT技術者数も足りない」ということをあげており、その解決策として「義務教育課程等におけるIT教育の推進」を提案していました。

 

具体的には、中学校技術家庭科内の「情報に関する技術」に充てる時間の拡充、子ども用プログラミング言語のScratchなどを用いたプログラミング概念の早期教育と興味喚起、プログラマー経験者を教師とした遠隔教育で各学校に授業を展開が提案されています。

第6回産業競争力会議資料

 

成長戦略のプログラミング必修化に対する反応

この内容を盛り込む背景となった三木谷氏からのコメントの資料では特にプログラミング教育については触れられていません。

 

また、一番反応が大きかったのは、成長戦略のプログラミング教育の内容についても注目したITmediaニュースの記事のようです。

はてなブックマークに寄せられたコメントには「機会があるのはいいこと」「雇用が生まれる」といった賛同する意見がある一方で、「誰がどの言語を教えるのか」や「ダンスや英会話と一緒で先生が大変そう」といった教える側の課題をあげている人もいました。

 

 

成長戦略素案ではプログラミング教育が推進されていくことが決まりましたので、今後、政府や各企業がどのように動いていくのかについて引き続きウォッチしていきます!

日本も含む世界的なプログラミング必修化への流れも合わせてチェックしてみてください。

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