人事部から楽天のエンジニアに転身!プログラミング未経験からキャリアチェンジした方法を聞いてみた

プログラミングを勉強してエンジニアへのキャリアチェンジを目指す人のために、人事部から楽天のエンジニアに転身した村田佑介さんへのインタビュー。初心者のための学習方法や、異動のたのアクションなど詳しく伺いしました。

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プログラミングの勉強をこれから始める人の中には、今後エンジニアに転身したいということもあるのではないでしょうか。その場合、実際に転身した人の話を参考にするのが近道だと考えています。

そこで今回は、楽天株式会社に新卒で入社して、人事部からWebエンジニアに転身された村田佑介さんにお話しを伺いしました。

 

お話を伺った人

村田佑介氏

BEST10株式会社CTO。2010年に楽天株式会社に新卒で入社し、最初は新卒採用の部署に所属。その後、開発部門の部署に異動して楽天ツールバーなどの開発に関わる。現在はBEST10株式会社のCTOとして活躍中。

インタビュー

教えていた内容をまとめて書いたブログが話題に

 

――まずは、先日村田さんのブログで公開したプログラミング未経験者がWEBエンジニアになるためにやるべきことが結構話題になっていましたね。これを書かれたきっかけから教えていただけますでしょうか。

楽天のときの同期から「プログラミングを勉強したいけど、ドットインストールとか見てもどこからやったらいいかわからない」みたいなことを聞かれたのがきっかけです。1人ではなく、たまたま複数人に聞かれていました。そのときに教えていた内容をまとめてブログにしました。

 

――その同期の方はどんなお仕事をされているんですか?

みんな営業系の仕事です。今は転職して違う会社にいるのですが、企画やディレクション、データ解析などの仕事をしているみたいです。

 

――その人たちは、なぜプログラミングを学びたいのか理由は言っていましたか?

何か自分で作りたいものがあるというのと、社内のエンジニアとのコミュニケーションを円滑にしたいという大きく2つだったと思います。

 

――どんな形で村田さんから教えていたのでしょうか?

実際にカフェで作業しながら相談を受けたりして、見ておいたらいいもののリンクなどをどんどんチャットとかで送ってました。それで気がついたら、同じように教えている人に送っているリンクがいつも同じだったことに気がついたので、それだったらブログにまとめて書いちゃおうということにしました。

 

――ブログも拝見したのですが、これは上から順番に進めれればいいということでしょうか?

そうですね。その順番に進めるのがいいと思います。

あとこれは別で書こうと思っているのですが、エンジニアスキルって大体3レイヤーぐらいに分けられるはずです。一番下は「汎用スキル」。どこに行ってもだいたい使えるスキルで、基本的なプログラミングの思考力、コンピュータの知識、インフラやネットワークの知識です。二番目が「言語やフレームワークレベルのスキル」。Rubyできますとか、Railsできますみたいなスキルです。一番上が「業務スキル」。これはそのプロジェクト固有のスキルです。この3レイヤーに分かれるかなと思っています。それで、採用する時に聞けるのは、「Rails何年やってました」とか大体二番目のレイヤーが多いじゃないですか。そこよりも一番下の汎用スキルを測る方法がないかなとずっと思っています。逆に学ぶ人にすると汎用スキルを伸ばすためにはどうすればいいかわからないのではないでしょうか。今の話を整理して「こういうことを意識していけばいいんじゃないか」みたいなものを今後ブログに残す予定です。

※後日、エンジニアをどう評価し、どう育てるかというブロクが公開されています

muratayusukecom

 

大学の半年間で初めてプログラミングを勉強

 

――ここからはこれまでの経歴についてお伺いしたいのですが、大学生のときからプログラミングは勉強されていたのでしょうか?

大学は文系で、就職活動をして楽天に内定をもらったのも総合職としてでした。プログラミングを本格的に勉強したのは、内定が決まった後、大学の最後の半年間ですね。

 

――どうやって勉強したいのでしょうか?

もととも2年くらいWebの制作会社でアルバイトとして、HTML/CSSを書くマークアップの仕事をしていました。そのあとで、プログラミングができる人が入ったので、横の席にいて教えてもらいながらひたすらコードを書いてました。もとはマークアップだけやっている会社だったのですが、その頃からスクリプトを使ってリッチに見せるような仕事が増えてきましたね。

 

――では勉強というより、働きながら学んだんですね。

そうですね。一番最初は、print ( “Hello World” ) が打てますかといったところからスタートしました。

 

――当時はプログラミング学習サービスもなかったですもんね。

ないですね。だからもう、わからなかったらすぐ聞いて、わかるところまでググるみたいな感じだったと思いますね。
それまでずっとマークアップをしてて、問い合わせがフォームの設置が面倒くさかったので、それを簡単にできるツールを作ったりしてました。たぶん今見たら汚いコードだったと思うんですけど、そういうのをひたすらトライ&エラーでやっていましたね。

 

――それが半年間で、お客さんに出しても問題ないレベルにはなったのでしょうか?

不動産屋さんの物件登録が閲覧できるシステムをPHPでゼロから作ることはできていました。問題がなかったと言い切れるものではありませんでしたが、なんとかリリースして実際に使ってもらってはいました。

 

――最初にプログラミングを学ぶ上でその時に苦労したことはありましたか?

マークアップしてる時から、書いたものが画面に反映されることが楽しかったのであまり苦労みたいなことはないですね。今思えば、もう少し最初から設計やリーダブルコードという本の内容がわかっていればもっとスムーズにレベルアップできたかなという気はします。

村田佑介

 

技術ブログを書いて異動したいことをアピール

 

――そのあと楽天に入社するわけですが、どのタイミングでエンジニアになりたいことを伝えたのでしょうか?

研修中の人事面談のタイミングですね。人事の担当者からしたら、総合職で採っているので「何言ってるんだこいつ」みたいな感じだったと思うんですけれども。

 

――その時の反応はどうだったんですか?

反応なかったです(笑)。「あーそうなんだ」って。苦笑いですね。

 

――結果として人事に配属になったときはどう思いましたか?

もう結構ショックでしたね。半年間プログラミングの経験をして、こういうのを作りましたみたいなのも伝えていたのですが、やっぱり無理だったかみたいな感じですね。

 

――それでも、新卒のエンジニア採用の人事になったんですね。

メインはそうでした。採用する学生は大学院生もいたので、自分と同じくらいの歳の人がいて、研究の話とかを聞いて勉強したりしてました。

 

――人事として働く中でエンジニアの部署への異動を目指すわけですが、いつ頃から動き出したのでしょうか?

確か1年目の9月か10月頃だったと思います。大学時代から自分で作ったブログがあったのですが、それを技術ブログっぽくリニューアルして、異動のためのアピールを始めました。

 

――なぜブログから始めようと思ったのでしょうか?

特に深い理由はないのですが、何か手っ取り早く外に見せられるものがあった方がいいかなっていうのが当時あったんでしょうね。

 

――ブログを書きながら自分で勉強していたのでしょうか?

そうですね。その時はGoogle Chromeのエクステンション(拡張機能)で欲しいものがあったら作ったりしてました。ちょうど楽天でインターンしていた学生がエクステンションの経験者で、自分で詰まっていたところを聞いて教えてもらったこともあります。それで完成したエクステンションをGoogleのChrome Extensionのストアで公開したり楽天の社内勉強会で発表したりしてました。

 

――他に異動に向けてやっていたことはあったのでしょうか?

社内でエンジニアが開催している勉強会に、採用したい大学生と一緒に参加していましたね。僕が開発のメーリングリストに登録していて、勉強会の情報が流れてきたら主催者にコンタクトを取りつつ興味ありそうな学生に連絡して、一緒に参加させてもらっていました。

 

――それは面白いですね。特に問題とかにはならなかったですか?

大丈夫でしたね。1、2回は内部のデータを使うので外部の人は参加できないみたいのはありましたけど、ごく僅かです。主催者側も発表者も学生とか外の人に聞いてもらえた方が嬉しいみたいなところはあったと思います。

 

――その後、ブログのことなどが社内でも知られることになったそうですがいつ頃のことなのでしょうか?

どれくらいなのか僕も正確には知らないんですよね(笑)。ブログを書き始めた秋ぐらいから「エンジニアの部署に行きたいんです」みたいな話は結構してたのですが、一緒にエンジニア採用をやっていた先輩から、役員の人がブログや公開したエクステンションのことを知ってたみたいな話を聞いたことはありました。後で知ったのですが、役員の方以外にも色々なところで噂にはなっていたみたいで、気がついたら異動できることになっていました。

 

――いざ異動できるという話はいつ頃出てきたのでしょうか。

確か、2年目の4月ぐらいだったと思います。採用の直属の上司と、本人の意思確認みたいな面談をしましたね。その後に開発側の役員とも面談をして、どういう部署が合うか、どんなことをやりたいかみたいな話をして具体的な配属の部署が決まっていきました。

 

――社内でそこまで進んでいるとは知らなかったのでびっくりしましたよね。

面談する直前まで全然わからなかったのでびっくりしました。もともと、2年目の夏の評価面談で異動希望が正式に出せるという噂を聞いてたいので、それでダメだったら会社を辞めてどこかでアルバイトでいいからエンジニアで働こうと思っていたくらいです。あんなに綺麗に異動できると思っていなかったので、ダメ元で夏まで頑張って、ダメだったら辞めようっていう感じですね。

村田佑介

 

最初のプロジェクトが社内で表彰される

 

――その後配属されるわけですが、どこの部署だったのでしょうか?

楽天ツールバーを開発している部署です。上司になった人がもともと僕が開発したエクステンションを知ってくれていて、うちの部署で採ると言ってくれたみたいです。

 

――研修などはなかったのでしょうか?

ないですね。右も左もわからないまま、「じゃあ、よろしく」って言ってスタートしました。最初は自分がプロジェクトリーダーでメンバーも自分1人というひとりプロジェクトをまわすことになりました。他にエクステンションをできる人がいなかったというのもありますが、僕は楽天では2年目だけどエンジニアとしては1年目だから、このチームでちゃんと仕事できるように、新卒の育成という意味でそういうやり方をしてくれたんだろうと思います。

 

――開発はどのように進めたのでしょうか?

ちょうどChromeのエクステンション版のツールバーを作りたいという話になっていて、最初はどうやって作るのか教えてくれみたいなことを聞かれましたね。それで仕様を詰めながら進めていきました。

 

――エクステンションについては村田さんの方がその時点で詳しかったんですね。異動して大変だったことってありますか。

エンジニアとしてというよりは、プロジェクト管理が全然わからなくて、結構指導を受けましたね。こういう時はこういうふうに報告したらいいとか。

 

――それはエンジニアとしての報・連・相が、人事とは違ったということでしょうか?

最初だからちょっと厳し目とうのもあったと思いますが大きく違いましたね。プロジェクトのプロジェクトリーダー(PL)としてアサインしているのだから、報告はPLとしてそのプロジェクトの進捗を教えてくれと。あとは、エンジニアとしての自分とプロジェクトリーダーとしての自分を分けなさいとかですかね。プロジェクトリーダーとしてタスクを整理したりする時間が絶対あるので、エンジニアとして使える時間はどのぐらいで、それだったら見積もりはこれぐらいになるとかそういう指摘をもらっていました。

 

――最初のプロジェクトはうまくいったのでしょうか?

その上司にみっちりついてもらったおかげで、なんとか目標の期間でリリースすることができました。社内で1ヶ月に1回表彰があるのですが、全社の月間MVPを受賞することができました。

 

――素晴らしいですね。最初に人事にいたからこそ活かせたことはありますか?

社内に知っている人が多かったのはいきなりエンジニアとして入るより良かったという気はしますね。勉強会で積極的にコンタクトを取っていたというのもありますし、採用面接の面接官としてお願いしている人もいたのでそれは良かったです。

 

――最後に、これからエンジニアを目指す人へのアドバイスはありますか?

この前のブログの記事を書くきっかけになってた同期が言っていたことではあるのですが、「何かコミュニティがあった方が続きやすい」ということだと思います。1人でやってたらモチベーションも続かないので、一緒にやっていける仲間を作ると面白いかなと思います。

 

 

インタビューは以上です。

エンジニアになりたいという想いと、それに伴った行動によって実現したキャリアチェンジのお話しだったと思います。

今後エンジニアを目指したい方はぜひ参考にしてみてください!

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