オンラインブートキャンプを受講された西田稔さんにお話を伺いました。建築業でお仕事をされる中で業務効率化につながるようなシステムを作りたかったと仰る西田さん。現場の安全を守る「危険予知活動(KY)」を管理できるシステムを開発されました。

プロフィール:西田稔
1977年生まれ。静岡県出身。建築関連会社でシステム管理から事務まで幅広く担当している。業務効率化につながるようなサービスをつくりたい、工事現場の安全を守りたいという思いからKYコールシステムを開発。

業務効率化で会社のみんなの役に立ちたかった

――現在のお仕事を教えてください。

建設関連会社で、システム管理から事務まで幅広く担当しています。昔からITが得意だったこともあり、業務を効率化しつつ、みんなが便利になるようなシステムを作ったり、あとは給与計算といった事務系の仕事も担当しているので幅広い仕事内容になります。

――今回オンラインブートキャンプに受講したきっかけは何ですか?

自分が欲しいシステムもそうですし、会社が必要としている業務効率化につながるようなシステムを作りたいなと思ったのがきっかけです。外部委託したシステムを入れたとしても、業務にマッチしないこともあるんですね。建設業に身を置きながら、システムを作れたら、自分だけなく会社のためにもなる、ということから受講を決めました。

――今までにプログラミング経験はありましたか?

PHPはやったことあるんですけど、Ruby on Railsみたいなフレームワークを使ったことはなかったですね。フレームワークがあると、修正なども対応しやすいなと前から思っていたんです。ただ、本などを読んでもなかなか理解できなかったので、オンラインブートキャンプを受講させていただきました。

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現場を意識した、工事現場の安全を守るシステムを開発

――実際に受講してみていかがでしたか?

仕事をしながらだったので、大変は大変でした。でもメンタリングは遅い時間の21時半からを選ばせてもらったので、それが良かったです。あとは熱心なメンターで、すごく僕に合っていました。熱心にやってもらっているので、それに答えなきゃいけないという気持ちがわいてきます。次のメンタリングでなんとか出来ましたよっていう報告ができないと、申し訳ないと思ってしまう気持ちで頑張りました(笑)。

――普段のチャットのでの質問はいかがでしたか?

チャットで他の人の質問も見られるので、進みの早い受講生がいるのがわかってそれが刺激になりました。最初は自分の質問が見られるのは嫌だったのですが、せっかくお金も払っているし、質問しなきゃ損なのかなって思い始めたんです。それからは良識の範囲で、多少は他の受講生のためになるような質問を積極的にしていました。

――開発されたオリジナルサービスについて教えてください。

電話とRuby on Railsを組み合わせて、KYコールシステムというのを作りました。建設業では、労働災害予防のために現場に入る前に、危険予知活動(KY)をします。このサービスは、指定番号に電話すると所定の音声が流れるので、作業者にはその音声に従って話や入力をしてもらい、それから活動するという流れになります。システムを使って質問の分岐や集計をしています。

――危険予知活動(KY)とはどんなものなのでしょうか?

工事現場に入る前、今日の作業に対する危険を事前に自分たちで書くものです。例えば、ショベルカーを使うにあたって、どんな危険が近くにあるのかを書きます。「幼稚園が近くにあるから、第3者や子供の侵入を注意する」といったいろいろな労働災害が起こらないように注意することを紙に書くんです。

――なぜ危険予知活動のためのサービスを作ろうと思ったのでしょうか?

やっぱり紙に書くのは面倒だからもっと簡単にしたいと思ったからです。建設業は、IT化の進んでない業界だと1つだと思っています。建設業は外で仕事をするので、パソコンに向かって仕事をするわけではありません。その中で、建設現場で働く人たちは報告書などいろいろなものを紙で書いているんです。そこでスマートフォンやタブレットを使うことによって、すごく管理が便利になる。でも、現場にいきなりパソコンをやって欲しいと言っても無理だよと言われてしまいます。そこで、新しいことをやらせるんじゃなくて、電話をかけるだけで完結して、裏ではシステムが動いているようにしたんです。そうすれば、パソコン無理だよって言われても、使えるはずなので。

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危険予知活動の履歴が見られるオリジナルサービス

小さなシステムから開発してから集約していきたい

――今回受講したことでどんなスキルを得たと思いますか?

Ruby on Railsの本がすらすら読めるようになりました。今まで本を読んでもまったく意味がわからなかったのが、何が書いてあるかわかるようになります。英語が読めるようになってきたのに近い感じです。

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DemoDay発表の様子

――今回身に付けたスキルは今後どのように活用する予定ですか?

社内で大変なことをやっているなというものを置き換えるようなシステムを作って、1つずつ改善していきたいと思います。大きいシステムというよりも、日々みんなが困っていそうなものを小さいシステムとして作って、それを集約していきたいです。

――最後に、今後受講される方への応援メッセージがあればお願いします。

受講すると他の皆さんも同じように悩んでいて、もうちょっとしたら何らかのゴールが見えるのかなと感じることができました。最初は大変かもしれませんが、やり終えると次のステージは確実にあるんだなと思えるので、ぜひ頑張ってください。

(インタビュアー:横内優子)

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