オンラインブートキャンプを受講された吉田祐輔さんにお話を伺いました。ソーシャル旅行サービスを提供する株式会社trippieceで働く吉田さん。電車好きの自分の子どもに向けたアルバムサービスを開発されました。

プロフィール:吉田 祐輔
1983年生まれ。東京都在住。株式会社trippieceでメディアを運営している。プログラミングの知識をつけて仕事に活かしたい、という思いからオンラインブートキャンプを受講してWebサービスを開発。

プログラミングに抵抗はなかった

――プログラミングを学ぼうと思ったきっかけはなんですか?

職場のエンジニアと同じ目線で語れるようになりたいと思ったのがきっかけです。僕はメディアの運営をしていて、サービスに対するユーザーからの要望を開発チームにフィードバックすることがあります。でも、非エンジニアの僕には、エンジニアの考え方とか、どのようにサービスが開発されるのかという知識が全くないんです。どうフィードバックしたらいいのかわからず、開発のことをちゃんと理解したい、エンジニアの世界を知りたいという気持ちから始めることにしました。

――プログラミングに抵抗はなかったんですね。

大学が工学部で建築関係だったので、何かを構成していくのは嫌いではなく抵抗はなかったです。コンセプトをもとに何かを作る点では、建築とプログラミングは近いのかなと思いました。

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子どものために電車アルバムの作成サービスを開発

――開発したオリジナルサービスを教えてください。

オンラインの写真共有サイトから収集した電車・鉄道の写真をお気に入り追加して自分の電車アルバムを作成できるサービスです。

――このサービスはどうして思いついたんですか?

僕の子どもは電車が大好きなんですけど、お出かけの時にお気に入りの電車が載っている本を何冊も持っていくんですね。でも重いので持っていく数に限界があったんです。その時、これをオンラインで解決できるような、お気に入りの電車の写真をためていけるサービスがあったらいいなという発想から思いつきました。

――このサービスにはどんな機能があるのでしょうか?

写真のキーワード検索、電車の「◯◯線」といったカテゴリー別検索、写真をお気に入りすることでマイページに保存できるといった機能があります。基本は課題で開発したモノリストを使いました。カリキュラムではAmazonのAPIを使いましたが、このサービスではFlickrからAPIを介して写真を取得できるようにしています。

――なぜFlickrを使ったんですか?

日本語ベースで登録されている写真共有サイトだと、検索すると電車と関係ない写真が多く出すぎてしまいます。逆に外国語ベースで登録されているFlickrだと日本語での登録数は少ないので、電車と関係ない写真はあまり出てこないんです。あと、電車好きな人って電車の写真を撮ったり残したりするのがすごく好きだからFlickrでも日本語で登録された電車の写真が多くあります。それでFlickrを使いました。

――開発で苦労したところはありますか?

オリジナルサービスではFlickrを使ったので、APIの種類が変わるだけで何をどうしたらいいか最初はわからなかったです。調べながら写真が出るように実装するところが、一番時間もかかって苦労しましたね。でもネットで調べるとFlickrの使い方を日本語で説明している方がいたのでそれを参考にしながら開発しました。

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開発したオリジナルサービス「ぼくのでんしゃアルバム」

子どもにもプログラミングを楽しんでほしい

――サービスで工夫したところはありますか?

子どもでも使いやすいようにしたかったので、なるべく漢字は使わない、ボタンを大きくして押しやすくする、といったように子どもの目線を意識しながら、文字で説明しなくても分かるシンプルなデザインにしたところです。

――実際にお子さんには使ってもらいましたか?

使ってもらいました。結構楽しんでくれて、作りがいがありました。今後は、もうちょっとワクワクしてもらえるようなデザインに変えていきたいですね。

――お子さんもプログラミングに興味を持ちそうですね。

今回プログラミングを勉強して、小さい頃からやっておいてもいいかもしれないと思いました。例えば、ブロックを組み合わせることで遊びながらプログラミングの勉強ができるサービスもあるので、楽しみながらプログラミングを始める入り口を作ってあげられるといいですね。もし興味を持つようだったら子どもにも勉強させたいです。

エンジニアの世界を知ることができた

――オンラインブートキャンプで勉強を始めていかがでしたか?

カリキュラムが基礎をずっと勉強するのではなく、基礎をもとにアプリケーションを作るというマイルストーンが細かく設定されていたので、開発できた時の達成感がありました。先が見えない中で勉強するのって大変じゃないですか。「あ、これを開発するためにこういう勉強をしているんだな」っていうのが掴みやすくて、先の目標が見えたのがすごくよかったです。

――今後身につけたいプログラミング知識はありますか?

もっとデータベースの知識をつけたいのと、Rubyと同じオブジェクト指向のPythonを勉強してみたいですね。

――最後にサービスを開発した感想を教えてください。

サービス開発ってすごく奥深いし、エンジニアの気持ちや大変さ、エンジニアの世界がどういうものかを知ることができましたね。あと実際に大変なのは運営・運用ということ。個人で使うサービスだったら問題ないですが、ユーザーがいてインタラクションすると色々な問題が出てくるので、開発した先はもっと大変なんだと実感しました。当然職場のエンジニアはそれをやっているので、本当に尊敬ですね。

(インタビュアー:横内優子)