新卒エンジニアの研修としてプログラミングスキル研修を導入された株式会社ベーシックのCTO桜庭洋之さん、研修を受講された(写真右から)浅本侑樹さん、唐澤貴大さん、白木宏朋さん、寺田佳輔さんにお話をお伺いしました。研修にWebアプリケーションコースを導入した経緯や、受講してみての感想、今後のお仕事の展望についてお聞きしています。

株式会社ベーシック
Webマーケティング事業やEC事業を展開している。今回、新卒のエンジニア向けにプログラミングスキル研修を導入した。

Webサービスに関する知識を一通り理解するために

――TechAcademyを研修で導入した経緯を教えてください。

桜庭:初めて新卒のエンジニアが入社したのは、2014年でした。
そのときは、社内で作ったカリキュラムを、社内のエンジニアがそれぞれ得意分野としているところを講義するという体制で、2ヶ月間プログラミング研修を行ったんです。

でも、研修の準備が大変だったり、講義を担当するエンジニアの力量に左右されたりと、課題が残りましたね。
それで2015年は、社内エンジニアによる講義だけでなく、TechAcademyのオンラインブートキャンプも導入してみることにしました。
実施してみると、TechAcademyの講座がかなり好評だったので、2016年からはTechAcademyをメインとした研修を行うことにしたんです。

――Webアプリケーションコースを選んだ理由を教えていただけますか?

桜庭:弊社はWeb関連の事業を展開しているので、Webサービスに関する知識は一通り理解しておいてもらわないと仕事がスムーズに進まないと思い、Webアプリケーションコースを受講しました。
Webサービス開発の基礎を1ヶ月間で学ぶことができて、とても良かったと思っています。

――皆さんはどのようなプログラミング言語を勉強したことがあったんですか?

唐澤:大学でCやJavaを、独学ではPythonを勉強していました。
Rubyの勉強は今回が初めてでしたね。

――今回Rubyを勉強してみて、どういう印象を受けましたか?

唐澤:括弧が必要ないところとか、他のプログラミング言語とは少し異なるところがあり、最初は戸惑ったんです。
でも、学習していくうちに、括弧が省略できるのは楽だなと感じるようになり、どんどん学習が楽しくなりましたね。

――今回制作されたオリジナルサービスについて教えてください。

寺田:イラストの画風で絵師さんを検索できるMoe Creatorsというサービスを開発しました。
テストデータとして、「絵師100人展」というイベントに出ていた100名の有名な絵師さんを登録しており、検索できるようになっています。

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「面倒くさい」を解決したい

――皆さんがプログラミングに興味を持ち始めた時期・きっかけを教えてください。

寺田:「面倒くさい」を解決したい、プログラミングできない人でも自分が作ったプログラムで快適になってほしいという思いがあり、プログラミングに熱中するようになりました。
高校1年生の授業でCOBOLを習ったときは、プログラミングが大嫌いになりましたね。
でも、高校2、3年のときには、「プログラミングはちゃんと使い道がある」っていうのが理解できるようになって、開発が楽しくなりました。

浅本:小学生のとき、たまたまテレビでアフィリエイトに関して特集していた番組を見たんですよ。
それで、お小遣いが欲しいなと思って、HTMLとCSSの勉強を始めました。
最初はブログのフリースペースをカスタマイズして商品を掲載しているだけだったんですが、徐々にサイトを自分で作るようになっていきましたね。

――プログラミングの勉強で挫折したことはありましたか?

唐澤:ありますよ。
動画のダウンローダーを作っていたとき、なかなか思い通りに動かない日が何日か続いて、一回投げ出してしまいましたね。
独学だったので、周りに教えてくれる人もいませんでした。
でも、半年くらい空いてから久しぶりにやってみたら、なぜか思い通りにできて、そこからまた再開しました。

白木:本で独学していたとき、最初の基礎は意外とスムーズに理解できたんですが、応用になって知らないことがどんどん出てきたときは、挫折しそうになりました。
そういうときは、基礎の本を読み返したりして、少しずつ解決できるようにしていきました。

体系的に学ぶことができた

――今回、通常のオンラインブートキャンプのビデオチャットメンタリングとは異なり、講師の方に来てもらって直接話せるというスタイルで受講して頂きました。その感想を教えてください。

寺田:Ruby on Railsのビューとコントローラとモデルの関係など、理解しづらい概念について、1対1で3時間くらいかけて丁寧に説明していただけて、とても助かりました。

――いつでも質問できるチャットの制度はどうでしたか?

白木:常に誰か待機していてくれるというのがとても心強かったです。
それだけでなく、今の状況をチャットでもしっかり伝えられるように、Gyazoを使ってスクショを撮って送るというシステムなども、便利だと思いました。

――受講してみて、何か変化はありましたか?

唐澤:今まで自己流でやっていたのですが、今回講師の方に教えて頂いたことで、体系だったものを学ぶことができたのでよかったです。

寺田:研修前と研修後の技術の差は、かなりあると思います。
1ヶ月集中して取り組んだので、今までの学習とは成長角度が断然違いますね。
また、Railsに対して苦手意識があったんですが、今回勉強したことでRails便利だなと感じるようになったので、その点でもよかったです。

――貴社では、TechAcademyの研修後に、さらに1ヶ月独自の研修をされているとお聞きしました。その研修はどういう目的で行っているんですか?

桜庭:弊社は、事業創造に力を入れているので、エンジニアもただエンジニアリングだけをするのではなく、自らサービスを考えることにも挑戦してもらいたいと思っています。
営業や企画などのメンバーと一緒に進めていくということや、最初から最後まで自分たちだけで取り組むということなど、サービス作りのプロセスを経験してほしいと思って、実施しました。

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お客様にどんな価値を提供できるか

――今後の目標を教えてください。

唐澤:今やっている開発がどのように役に立って、お客様にどんな価値を提供できるのかというところまでしっかり考えて仕事したいです。
こうすれば効率よくできる、より価値を提供できるといったエンジニア目線の提案ができたり、営業やマーケターと一緒に相談しながら開発できるように、プログラミング以外の知識やディレクションスキルを身につけたいと考えています。

唐澤:また、現場に配属されてから、エンジニアがしっかりプログラミングできないと、営業やディレクターのやりたいことが実現できないんだなと実感するようになりました。
なので、要望や改善点に対する対処法が決まってから、今後のメンテナンスなども考えていかに早く実現できるかっていうところを意識して仕事していきたいと思います。
そのために、RailsだけでなくCSSなども網羅して、いろいろ組み合わせて取り組めるようになりたいと考えてますね。

――これからTechAcademyの受講を考えている方々に向けてメッセージをお願いします。

寺田:プログラミングは目的ではなく手段であるということを理解しておいてほしいですね。
作りたいものややりたいことがはっきりとあると、それがモチベーションになるので、継続して学習できると思います。

白木:大学で学んでいたとき、自分の技術では無理そうだなと少しでも思うと諦めがちになっていました。
でも、プログラミングをしているうちに、なんとか解決できるように少しずつなってきました。
なので、あの頃の自分に、「作りたいものがあるなら、人に聞いたりあらゆる手を尽くして作れ」と言いたいですね。

(インタビュアー:小嶋 大貴)