TechAcademyのWebアプリケーションコースを受講された本田さんのインタビュー。子育てをしながらどう勉強時間を確保していたのか、オリジナルサービスの開発はどう進めていたのかなどこれから学習する人に役立つ内容をお伺いしています。
プロフィール:本田美希
富山県在住。子育てをしながらオンラインブートキャンプを受講し、双子のママ向けにオリジナルサービスを開発。
自営業をしながら3歳の長女と7ヶ月の双子の育児
――まず最初に、自己紹介をお願いします。
本田 美希です。今は富山県で主人と一緒に焼肉屋を経営しています。現在子育て中で、産休で仕事をお休みしている間に今回のプログラミングの講座を受けた形ですね。現在長女が3歳で、双子が7ヶ月です。
焼肉屋の方ではもともとはホールの仕事もしていたのですが、子どもが生まれてからは経理など裏方の業務を担当しています。
――ご結婚される前はどういったお仕事をされていたんですか。
大学を卒業してから2年ぐらい、東京のIT企業で法人営業をしていました。そこがSEOの会社だったのでSEOや、Web全般のサービスと翻訳サービスを売っていた感じです。その後、寿退社で現在の富山に移りました。
――もともとITに興味があったのですか。
積極的に触っていたというわけではないのですが、パソコンやITは好きで興味を持っていました。大学生のときTwitterにハマっていて、SNSが好きだったんです。それからWebサイトを作るのが面白そうだなと思ってIT系の会社を探して入社しました。
――実際に働いてみて、いちユーザーとして使用していた頃とのイメージのギャップはありましたか。
2年間働く中で、正直Webのサービスよりも営業の仕事の方がインパクトがあったんですよ。そのときは特別Webへの関心が高まったり薄れたりというのはなかったです。
プログラミングに関する知識がない状態からの挑戦
――今回TechAcademyを受講されたのは、どういった経緯があったんですか。
もともと、プログラミング自体に興味があったんです。本や雑誌を読んでも「プログラミングができれば将来的にいい」など記されていたのをよく見てました。他にも「プログラミングを勉強すると論理的な考えが身につく」など、そういった言葉を聞いて興味を持ちました。
過去に一度だけ動画のプログラミング講座を受けたのですが、そこでは全然進まずに1日目で挫折してしまったんです。
ただ、最近子どもが生まれてから「何かしらスキルを身につけてお金を稼がなくてはいけない」という危機感を感じるようになりました。そこで、もともと興味のあったプログラミングを習いたいと思って受講を決めましたね。
――プログラミングという言葉自体への理解はあったんですか。
全くなかったです。「プログラミングとは何か」という本から読んだりしました。
仕事のためにプログラミングスキルを身につけてみたいという思いから色々調べてみて、興味を深めていきました。
――いくつかプログラミングを学ぶ手段がある中で、TechAcademyを選ばれた基準はどのようなものでしたか。
いくつかのスクールを比較しているブログの記事などを読みました。キャンプ形式もあったのですが、私は子どもがいたので、オンラインだけで受けられるものを探しました。
TechAcademyは「身に付けたら実践で生かしやすい」というレビューが多かったんですね。なので、ちょっと難しくても手応えのあるオンライン講座を選んでしっかり身につけようと思って選びました。
――受講を開始された時点での知識は、どのぐらいの状態でしたか。
ほぼゼロでしたね。IT企業で働いていた時にWebサイトやSEOを提案していましたが、HTML/CSSとプログラミングの違いなども分からなかったですね。今考えると色々知らなかったなと思います。
自分自身の出産時の苦労から生まれた双子ママ用コミュニティサイト「HUTACHAN -ふたごちゃんねる-」
――今回作成された、オリジナルサービスについての説明をお願いします。
「HUTACHAN -ふたごちゃんねる-」双子と多胎ママのための情報掲示板になります。機能もできるだけシンプルにしたかったので、「コメントのランキング」、「新着トピックの順番」、「検索機能」、「お気に入り登録のシステム」の機能だけに絞ってサービスを作りました。
――すでに多くの方がサービスを利用しているのですが、どうやって集めたんですか。
ほとんどがInstagramとTwitterのフォロワーさんですね。Instagramは今2600フォロワーほどいて、その中の80%ぐらいが双子ママの方になります。まずはInstagramで告知したのと、Twitterでも「こういうサービスを作りました」と発信したら5000RTくらいされて、「Twitterからきました」と掲示板に書かれている方もいました。今後はユーザーを増やすために、SEOなども力を入れたいと思っています。
――5000RTですか!すごいですね。今回のサービスは、受講する前からアイデアとして持っていたんですか。
そうですね、アイデアありきの受講でした。育児に関するサイトはよく見かけるのですが、双子についての情報が載っているサイトは全く見つけられなかったんです。双子の場合は、状況が妊娠中の段階からかなり違ってリスクも大きくなるし、切迫早産といって早めに産まれてしまうこともあります。他にも入院することが多くなったり、色々大変なことが多いんです。自分の中で情報が必要だったのに得られなかったという経験があったので、みんな抱えている悩みなんじゃないかと思って作りました。
――サービスを作る中で、参考にしたサイトなどがありましたら教えてください。
「ガールズちゃんねる」という女子専用の掲示板です。あのシンプルさがいいなと思い、自分自身使ったことはなかったのですが、今回サイトの構成の参考にしました。
勉強時間の記録をつけたり、経過をSNSで発信するなど工夫して学習
――子育てと勉強を両立する必要があったかと思うのですが、スケジュールはどのように組まれていましたか。
生後2ヶ月なので、正直忙しかったですね。空いた時間はすべて勉強につぎ込むぐらいでした。本当に双子と長女の育児や家事以外は、プログラミングしかしていなかったです。1日の中で全くできないときもあれば、15時間ぐらいやるときもありました。
また個人的に、勉強時間を記録できるアプリで毎日記録を取ったりしていました。
――オリジナルのサイトにかかった時間はどのぐらいでしたか。
アプリで確認するとプログラミング講座が終わるまでが130時間で、そこからオリジナルサイト制作に192時間かけていますね。この8週間は、本当にフルに使いました。
――機能はシンプルにということでしたが、ご自身の中で「もっとこういうサイトにしたい」などの思いはありますか。
最初はシンプルな情報掲示板だけでいいかなと思っていたんですけど、ユーザーの使い方を見ているとリアルタイムにやり取りできる双子ママのコミュニティが欲しいという方が凄く多いんですよ。なので、掲示板だけじゃなくてユーザー同士が交流できるサイトに変えた方がいいのかな、そういう機能をつけた方がいいのかなと悩んでいる段階ですね。まずは、今ある機能を改善しながら進めようと思っています。
一番頑張れる状況に自分を追い込む
――今後のご自身のお仕事や目標について考えていることはありますか。
プログラミングのスキルを磨いて、それを元に就職して仕事ができるようになりたいです。家庭の都合もあるので、できればフリーランスで働きたいのですが、まずは一旦就職して何かしらどこかで最低限のスキルを身につけないといけないかなと考えています。家業が東京にも支店があるんですけど、東京の方が比重が重くなったらそちらに住む可能性もあるので、もしそうなったら私は東京で仕事がしたいと思っています。
――勉強する前と後で、ご自身の中での変化などは感じますか。
サイトの中の構造を知ることができたのがとてもよかったと思います。
今回のカリキュラムを受けて、初めてWebデザインとプログラミングが別ものであるということが分かりました。プログラミングができればおしゃれな凄いサイトが作れると思っていたんですけど、見た目の部分と中身の機能は違うということが分かったのが一番大きいですね。
これからは、デザインのこともきちんと分かるようにしていきたいと思っています。
――これからTechAcademyの講座を受ける方に、学習方法や自分のアイデアを形にするときにどうすればよいかアドバイスをお願いします。
自分が一番どういう状況になれば頑張るかというのを分析して、その状況に自分を追い込むことが重要だと思います。お金も出しているので、覚悟を決めて集中して追い込んでやるのがいいですね。
今回の受講の場合は期限が決まっていたので、集中し続けていてもそこまでストレスにもならなかったですね。逆に半年とか一年あると苦しかったかもしれないので、今思うとその期限の短さがよかったと思います。
(インタビュアー:小嶋大貴)