「30代でのエンジニア転職は厳しい」そんな一般論を吹き飛ばし、見事第一志望の会社に転職できた人がいる。「コム(@kimu_tg)」さんだ。会社に勤めながらプログラミングの勉強を始めた彼が選んだのは、テックアカデミーだった。「ゲームの時間が勉強の時間に変わった」というコムさんの、エンジニア転職成功に至るまでの道のりを伺った。

1分でわかる記事要約

・「自分が作ったサービスを提供したい」という思いから、30代でのエンジニア転職を決意
・オンライン完結、コスパ、口コミでテックアカデミー受講を決意
・受講中に身についたリサーチ力、チャレンジ精神を活かし、第一志望の会社へ内定

話してくれた人

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コム(@kimu_tgさん
父は牧師という環境で育ち、アコースティックギターを趣味とする。
34歳で不動産管理会社からトゥモローゲート株式会社へのエンジニア転職を果たす。
4人の子の父親で、休日は家族とすごす時間を大切にしている。

エンジニアになって、自分が作ったサービスを提供したい

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――転職前はどんなお仕事をされていましたか。

不動産管理の会社に勤めていました。建物修繕の提案をしたり、入居者のクレーム対応、家賃督促など、契約も人も管理する仕事です。

――エンジニアに転職をしようと考えたきっかけは?

当時、会社で使っていたWebアプリケーションが、非常に使いにくいと感じていました。外注していたので、現場の思いに全く適応できていない。これをどうにか改造できないものかと考えたとき、「プログラミングというものができないと駄目なんだ」と分かりました。自分でちょっとかじってみたところ、これが結構面白かった。

私はもともと、何か自分でサービスを作りたいという思いがずっとありました。「これができるのなら、アプリも作れる。サイトも作れる。自分が思い描くサービスの具現化ができるじゃないか」そう思ったのです。

仕事でオーナーさんに提案することもありましたが、それは既存のサービスを紹介しているにすぎません。自分が作ったものを提供できるなら、より熱意をこめて仕事ができる。やりがいも感じられて楽しいに違いないと思ったのです。

リアルな口コミを調べたら、テックアカデミーにたどり着いた

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※コムさんの内定獲得後のツイート

――プログラミングスクールに通おうと思ったのはなぜでしょうか。

一言でいえば年齢です。勉強を始めたのが34歳ですから、時間がありませんでした。一般的にも35歳はデッドラインと言われるのに、IT業界ではなおさら遅い。「独学では間に合わない。まずは現場に飛び込まないといけないのに、飛び込めなくなってしまう」、そんな懸念がありました。

――テックアカデミーを選んだ理由を教えてください。

本当は学校に行きたかったのですが、ご時世の影響もあり、オンラインを選びました。最終的に選んだ一番の理由は値段ですね。子どもが4人いるので、費用はできるだけ抑えたかった。次に、口コミが良かったというのも大きかったです。

さまざまな口コミがあって、各社とも良いことも悪いことも書かれています。僕はリアルな意見がほしくて、実際にTwitterで仲良くなった方に直接聞いてみることにしました。そうしたら、「良かった」という意見の方が圧倒的に多かったのです。

――テックアカデミーでの学習は順調に進みましたか。

最初のうちは、ある程度分かる範囲だったので余裕だなと思っていました。しかし、PHPの後半からLaravelにかけては、思っていたよりも難しかったですね。仕事をしながらの2カ月はかなりタイトで、順調に進んでいたものが急にピタッと止まる瞬間がありました。

スクールにはモチベーションアップの仕掛けがたくさんある

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――そんな時期は、どう乗り越えられましたか。

やはり、チャットですね。最初は質問例のように書かないといけないと思い、あまり活用していなかったのですが、「分からないままメンタリングを待っていたら終わらない」そう思って、雑でもいいからと、ひたすらあげてみたのです。すると、意外としっかり答えてくれて、どんどん問題が解決していきました。

――Twitter上で毎日のように学習の報告をされていましたが、そのことは役立ちましたか。

自分が報告してどうかというより、他の人たちが毎日頑張っているのが伝わってきました。それを見ると「負けてられないぞ」とやる気が湧いてきて、モチベーションが上がるんです。僕の投稿もこんなふうに、別の誰かの役にたっているのかもしれませんね。

――メンターとはどのようなやり取りをされていましたか。

エンジニアになった経緯などを聞かせてもらいました。海外にも行かれていた方で、「そんなルートもあるんだ」と、興味深かったです。
ありがたかったのは、初心者の気持ちを理解して寄り添ってくれたこと。「ここ、難しいですよね、僕もそうだったんですよ」というふうに共感してもらえて、本当に嬉しかった。「なんで分からないの」と言われていたら、僕も心が折れていたんじゃないかと思います。

転職活動には、注意すべきポイントがある

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――転職活動は、どういった軸で進めていったのでしょうか。

僕は最初、受託開発の企業をメインでチョイスしようと思っていましたが、年齢のこともあり、あまり選んではいられないことが分かってきました。受けられるところは全て受けようと、自社開発やSESもエントリーしました。
ただ、SES企業についてはあえて大きな企業は受けませんでした。最初から給料が高いところは即戦力として判断され、育てる気があるところは給料が安いというのが、調べていく中で見えてきたからです。

――転職活動自体はテックアカデミーの学習中からされていましたか。

はい。受講開始2カ月目に入ったぐらいからWantedly(ウォンテッドリー)の説明会に参加したりしていました。ただ注意すべきなのは、ポートフォリオなどが無い状態で説明会に申し込むと、ガチで申し込んでいると思われて、お祈りメールが来ることがあるのです。そうなると、道が閉ざされてしまいます。学習が終わって、ポートフォリオを貼りつけた上でエントリーしたほうが、絶対いいですね。スクール期間中は、スクールの内容にフルコミットしないともったいないです。企業を見始めたら、時間がいくらあっても足りませんから。

――メンターのアドバイスは転職活動の役に立ちましたか。

実際に企業のホームページを見てもらって判断してもらうこともありました。その際にポイントとなったのは、「技術が新しいかどうか」です。「webpackと書いてあるところは単価が高い。未来を見据えるならこっちですよ」など、技術に対する見方を聞けたのはよかったですね。もしメンタリングの時間に余裕があったら、いろいろ聞いてみるといいと思います。

――転職活動の際に特に気をつけたことはありましたか。

エントリーシートは、会社ごとに必ず文面を変えるよう気を配りました。テンプレートだと思われないようにすることが大切だからです。履歴書を送るときなども、その会社にしか当てはまらないような文言を添えるようにしました。技術的な実務体験がない場合は、ポテンシャルを感じてもらわないといけません。学卒ぐらいのフレッシュさをもって、とにかく元気にいきました。

もう一つこだわったのは、その会社のことを徹底的に調べるということです。ホームページはもちろん、実際にどんな技術を使っているのか、競合はどこか、TwitterやYouTubeも、調べられる限り全部調べ上げましたね。「そこまでやるか!?」と思われるぐらいがちょうどいいと思います。

テックアカデミーで得たチャレンジ力で、内定をゲット

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50社ぐらいエントリーした中で、面接までいったのが3社。そのうち2社から内定を頂くことができました。最後に内定が決まったのが、転職を決めたトゥモローゲート株式会社です。1年ぐらい前からずっと好きで見ていた会社だっただけに、信じられないほど嬉しかったですね。

テックアカデミーで学んだのはPHP/Larabelコースでしたが、実際の仕事では、フロントエンドの実務も行う必要があるようです。でも「会社の内容に共感していただけるならば、スキルは教えられる」そんなふうに言ってもらっています。スキルはなくとも、学ぶ習慣というのものは生きてくる。僕はテックアカデミーで学んでから、学びながらやっていける自信がついた気がします。

僕はもともと、調べるのも好きではありませんでした。自分で調べて必要なものを見つけるという習慣がついたのは、テックアカデミーでの学びがあったからだと思います。徹底的に調べて臨んだからこそ、良い転職にも繋がったのだと思います。

――これからどういったキャリアを歩んでいきたいか、改めてお聞かせください。

まずは、現場で使える技術を早々に身につけることが一番です。その上で、自分で作ったものを通して、お客さまの会社をよくしていくようなことをやりたい。最終的には「ITでコンサルをしたい」と思っています。プロフェッショナルというより、ジェネラリストになりたいというイメージです。

――いつかは独立も視野に入れていますか?

将来的な選択肢として独立するのもありかもしれませんが、しかしそれはもう少し先に考えればいい話。トゥモローゲートもコンサルの仕事ですし、会社が作っているものが魅力的で充実感を感じられれば、それが一番だと思います。むしろ、チームでやる方が好きなんです。まずは現場で実務経験を積んで、キャリアを重ねていきたいです。

――最後にエンジニアへの転職を考えている皆さんへ、メッセージをお願いします。

30代から転職活動を始めるのは本当に厳しいです。努力しても報われるかは分かりません。でも、努力しないと報われないことは確かです。自分がやりたいという信念があれば、チャレンジすることは自分にとって大きな財産になると思います。

テックアカデミーで学んできて一番大きかったのは、スキルがついたことではないんです。何かに対してチャレンジする、できなくても調べてまたチャレンジする、そんなふうに取り組める能力が身についたこと。そして、その繰り返しで、だんだん自信がついてきたことなんです。これは、エンジニア転職ができなかったとしても、必ず今後に生きてくるはずです。

エンジニアになりたい人が必ずなれるとは思いません。僕も諦めようと思った瞬間がありました。本当に心折れそうになったこともありました。でも、やってみることは素晴らしいことです。もしその目標が達成できなかったとしても、代わりに得られるものは大きい。だから、まずは挑戦してほしいと思います。

(インタビュー:田中)