Web制作の仕事をするためにテックアカデミーを受講した卒業生に、受講した理由や、勉強方法、Web制作会社のエンジニアになるまでの経緯についてお話を伺いました。(※)
今回のインタビュー記事は前編後編に分かれていますので合わせてご覧ください。

(※)記事に記載している内容は2022年9月時点の情報です。

1分でわかる記事要約

テックアカデミーを受講する以前までの働き方 :アパレル商社でECサイト運営と海外へのアパレル買付を担当(20代前半、約6年)→保険会社の営業職(20代後半、約5〜6年)
受講した理由 :子どもが小学生になり自宅で仕事をしたいと考えたことや、アパレル商社に勤めていた時にECサイト制作を行った経験からWebサイト制作を本業にしたいと考える。和歌山に住んでおり、営業職だったこともあり子どもを預けてスクールに通うことが難しかったため、オンラインで受講できるテックアカデミーを選択。
テックアカデミーで受講したコースWebデザインコースWordPressコース 16週間コース
テックアカデミーでの勉強方法 :営業活動が終わり、夜に自宅へ戻り、家事や子どもを寝かし付けた後に勉強開始。日中の空いた時間も活用して勉強する。
Web制作会社のエンジニアに就職した理由 :自身のWeb制作のスキルを上げて大企業のサイト制作したいという想いから、東京のWeb制作企業にフロントエンドエンジニアとして就職。

話してくれた人

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垣内 晴賀さん(37歳)

和歌山県出身。趣味はダイビングとスノーボードと野球観戦。20歳でアパレル商社に入社し、ECサイト運営と海外へのアパレル買付を担当。その後、外資系保険会社で約6年、法人/個人営業を経験。入社後3年で法人営業単月全国1位を獲得。アパレル業界でECサイト構築の経験をした後、保険会社の営業に転職。息子が小学校に上がったことをきっかけに再びWeb業界に戻り、現在はフロントエンドエンジニアとして企業の大規模サイト作成を手掛ける。テックアカデミーの「Webデザインコース」と「WordPressコース」を受講。

アパレル業界でECサイト構築の経験をした後、保険会社の営業に転職

――これまでのご経歴について教えてください。

20歳の時に、アパレル商社に入社しました。店長として売上を作るため、大手ECサイトのショップページ制作を行った経験があり、HTMLやCSSに触れる機会がありました。
6年ほど働いて、その後20代後半で結婚、離婚を経て外資系の保険会社に入社しました。当時ずっとWeb制作をすること自体は好きだなと思っていたのですが、 子どもがいるので保険会社にいた方が自由に動ける と思っていました。
保険会社で5年半働いた後、自分が30代前半になり、子どもが小学生になったタイミングでWeb制作の仕事に戻りたいなと考えました。今までECサイトの制作しかやったことがなかったので、いきなり就職は難しいだろうなと考え、テックアカデミーを受講しました。
受講期間の終盤では、実務未経験という形で東京にあるWeb制作会社に就職することができ、受講が終わった数ヶ月後に東京に引っ越しました。そこで2年働いた後、30代後半で独立し、現在に至るまで約1年間フリーランスとして活動しています。
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――アパレル商社にいらっしゃった時、ECサイトの構築は独学しながらされていたのですか。

いいえ、当時ECサイトの担当の方がいて、その方に教えていただきながら制作していました。 バナーの作り方などもそこで学びましたね 。当時サーバーの知識はなかったのですが、比較的簡単にECサイトを作れるようになっていました。

店長という役職をいただき売上の管理も任されていたので、 自分の作成したメルマガやECサイトで売上が上がった時は仕事にとてもやりがいを感じましたし、嬉しかった ですね。当時モバイル担当で、最初200万の売上だったのですが、最終的に1000万ぐらいまで伸ばすことができました。

――1000万円!すごいですね。アパレル商社から保険会社の営業職へ転職した理由について具体的に教えてください。

もともと 毎日会社に出社するという働き方が自分には向いていなかった んですね。外資系の保険会社だったのですが、毎日出社しなくてもよかったという点が大きな転職理由になりました。日本の保険会社は毎日出社すると聞いていたのですが、私が入社した保険会社は売上さえ上げていればミーティングが週に2回あるだけなので、その時だけ出社すれば良かったのです。一人で子どもを育てていて実家に頼ることができないという事情もあったので、営業先から直行直帰できる働き方が非常によかったです。子どもに何かあったらすぐに保育園まで迎えに行ったりできますし、営業だと自分で仕事を自由に入れたりできるので調整がしやすかったです。

あとは外貨の勉強や運用の勉強がしたい、生きていく上で金融の知識が欲しいと思っていたのでチャレンジしたかったという理由もあります。投資にも興味があったので、勉強しながらお金が稼げたらいいなという考えでした。

――営業当時の生活スタイルはどのような感じでしたか。

朝子どもと一緒に起きて、家事をやって少し休憩して、昼から車で営業に行く という流れが多かったです。小中高の学校の先生の共済を取り扱っている保険会社だったので、学校の先生の手が空く夕方が一番忙しくなるんですね。なので 夕方まで同僚と情報共有したり、設計書を作成したり、勉強したりして、夕方3時から6時ぐらいまで商談をして、7時には帰宅していました。

――当時はWebサイト制作はされていましたか。

はい。仕事ではないですが 趣味の延長線上でWebサイト制作はしていました 。趣味がダイビングなのですが、知り合いのダイビングショップのサイトを触らせてもらったりしていました。

ダイビング.png
趣味のダイビング

Web制作の仕事を本業にするため、営業を続けながらテックアカデミーを受講

――営業として働いている際に、テックアカデミーを受講されていらっしゃいますが、Web制作を仕事にしたいと考えた理由を教えてください。

家で仕事をして、子どもに「おかえり」と言ってあげたいという気持ちが一番大きかった です。営業の仕事自体も好きでしたし自分に向いているなと思っていました。ただ当時子どもが小学校1年生になったタイミングで、夕方 子どもが学校から帰ってきた時に家を不在にしてしまう ことが多くなってしまうなと思い、働き方について考えるようになりました。

そこで、 家でできる仕事となると、パソコンを使うエンジニアなどのクリエイティブ系の仕事になる なと。私自身、パソコンが好きなので苦手意識はありませんでした。すぐWebサイト制作の仕事を本業にしたいと思ったのですが、 ECサイト制作以外の実務自体が未経験だったので、まずは就職に向けてテックアカデミーを受講することにしました

――スクールの中でテックアカデミーを選ばれた理由について教えてください。

当時和歌山に住んでいて、オフラインのスクールに通うとしても大阪になるなと。 子どもを預けるところがないという事情があって、自宅でオンライン受講できるテックアカデミーでの勉強法が一番合っていると考え受講を決めました 。本当はもっと短い期間で受講しようと考えていたのですが、 日中に営業活動しながらだったので長期間(16週間)のコースにしました

――テックアカデミーのWebデザインコースWordPressコースを選択された理由について教えてください。

フリーランスで活躍しているエンジニアの知人に相談したところ、 Webサイト制作を仕事にするならWordPressは絶対にやっておいた方がいい とアドバイスをいただきました。元々はWebデザインコースだけを受講しようと考えていたのですが、その助言があってWordPressコースも受講しようということになりました。

――営業からエンジニアへのキャリアチェンジについて不安はありましたか。

特になかったです。やりたいことをやって生きようというタイプでしたし、ECサイトの制作も経験していて、全く何もしていないという状態ではなかったので。
また自身の性格上、 ひとつのことを突き詰めていくところがありましたし、好きなことなら一日集中しても苦にならないタイプなのでエンジニアに向いている のかなと。今でも10時間以上パソコンと向き合うことも多いです。

――フリーランスのエンジニアになることについては意識していましたか。

その時は考えていなかったですね。 まずは就職してWeb制作会社でエンジニアとして経験を積もう と思っていました。

「東京に行く」という大きな目標を持つことでモチベーションを維持

――テックアカデミーの受講の感想を聞かせてください。

16週間、仕事をしながら夜に勉強というスタイルでやっていたのですが、課題の提出の時には睡眠時間が短くなり正直大変でした。でも 学んだことが直接今の仕事に繋がっている ので、受講して本当に良かったと思っています。

――仕事も続けて、お子さんもいる中で学習を続けられたモチベーションは何でしたか。

東京に行こうという目標があった ので「やる」「やらない」の選択肢ではなく、 「やるしかない」という状況 でしたね。やるなら、とことんやろうと思った、それだけです。
大阪は商いの町なのでECショップを扱うところが多いのですが、自身のWeb制作のスキルを上げて 大きな企業でサイト制作するとなったら東京の方が仕事が多い と聞いて、それなら東京に行こうと考えていました。

あとは「昼に仕事をして子どもの面倒を見ながら、課題を仕上げるというのは本当に凄い。自信を持って。」と、 メンターに褒めていただいたことが学習の励みになりました 。それがあって学習のモチベーションが続き、 中途半端な形で終わらないようにしよう という気持ちが強くなりました。

――就職が決まったのは、テックアカデミーの受講中でしたか。

はい、ちょうど受講が終わる7月ぐらいのタイミングだったと思います。受講が終わって、3ヶ月後の10月には東京に引っ越していました。
実務未経験だったのですが和歌山から東京まで子どもを連れて出てくるというところで、「すごいやる気がある方ですね」と企業の採用担当者から仰っていただいて。何人も面接を受けにきていたとのことなのですが、「せっかく和歌山から来てくれるんだったら」となり採用していただいた形です。社長の話では辞める人が多いので見極めるのが大変ということだったのですが、 私の場合は子どももいるし、そんな簡単に仕事を辞めないということを面接でも伝えていて、その熱意が伝わったのか採用していただくことができました

――テックアカデミーのメンターからのアドバイスで役に立ったものはありますか。

メンターに東京に行きたいということを伝えていたので、メンタリングで 企業の探し方、面接のやり方などについてアドバイスをいただいていました 。それがきっかけで受かったというところもあると思います。
メンターはフリーランスで家で仕事をされている方で、自身の理想としている働き方をしており、かっこいいなと思いました 。お話するうちに、 自分もいずれはフリーランスとして働きたい と思うようになりました。

――就職された先の東京のWeb制作会社での業務内容について教えてください。

Movable Type(※1)を使ったサイト制作で、大手IT企業のWebサイトを手がけていました。フロントエンドエンジニア(※2)として、コーディングやMovable Typeなどを勉強しながらの業務となりました。

※1 シックス・アパートが開発・提供する、ブログで用いられることの多いコンテンツ管理システム 製品。
※2 フロントエンドエンジニア:WebサイトやWebアプリケーションなどでユーザーが画面越しに触れる部分(フロントエンド)の設計や構築、カスタマイズを行うエンジニアのこと。

――理想の働き方であった、ご自宅で働くことはできましたか。

はい。 入社最初、慣れるまでは出社 していましたが、その後は 約2年間ずっと在宅でリモート勤務 でした。新型コロナウイルスが流行する前から社長がリモートでの業務を行う方だったので、在宅で働くという風潮は社内で浸透していました。 在宅だと子どもの様子を見ることができるので、改めて在宅で働くことができて良かった なと思いました。
従業員数も少ないので、一人あたりの仕事がとても多かったです。ただその分、実務レベルでのWeb制作スキルは身につきました。
リモート勤務なので和歌山に戻ろうかなとも思ったのですが、子どもの方が東京にとてもマッチしてしまって。学校に行っていても楽しくて、絶対に転校は嫌だということで引越しはしていません。

後編では、フリーランスになった経緯や、働き方、案件の獲得方法などについてお話を伺います。