TechAcademy Contest 2016 Fallのプログラミング部門において最優秀賞を受賞された、オンラインブートキャンプのAndroidアプリコース受講生の大堀 敬広さんにお話を伺いました。
プロフィール:大堀 敬広
1983年生まれ。東京都在住。通信会社でアプリの要件定義や開発管理を担当している。仕事上必要となるアプリ開発の知識を深めたいと考え、Androidアプリコースを受講した。TechAcademy Contest 2016 Fallのプログラミング部門において、最優秀賞を受賞。
開発業務でのプログラミングスキルの必要性を痛感
――簡単に自己紹介をお願いします。
大堀 敬広と申します。
通信会社で、アプリの要件定義や開発管理を担当しています。
――プログラミング経験はありましたか?
大学時代は情報系の学科に在籍していたので、授業でJavaやC言語の構文を教わりました。
ですが、これまで自分一人で何かサービスを作るという経験はありません。
――では、なぜ改めてプログラミングを勉強しようと思ったんですか?
4月からアプリの開発業務に携わっているのですが、基本的なスキルとしてプログラミングスキルの必要性を感じていました。
社内で出てきたアイデアに対してパッと簡単にプロトタイプを作ったり、開発業務を円滑に進めるために知識をもっと深めたりしたいと思ったんです。
チャットで気軽にアドバイスがもらえた
――TechAcademyを受講したきっかけを教えてください。
TechAcademyを受講するまでは、オンライン動画などを見て独学で勉強していました。
ある程度身についたとは思っていたのですが、たまたまTechAcademyのコンテストの存在を知って、更に勉強して実際にアプリを作って応募してみようと思ったんです。
前もってこれを作ろうと決めていたものはなかったんですが、受講中にアイデアを出して作成しました。
あとは、8週間という限られた期間の中で目標を持ってやるということで、集中して取り組めると考えたのも受講理由の一つですね。
――実際にご受講されて、率直な感想を教えていただけますか?
自作のアプリを作っていてつまづいたときなどに、チャットで聞けるのがよかったと思います。
基本的に聞く前にもネットなどで調べたりはするのですが、どうしても回答が見つからなかったときはチャットを利用していました。
あと、出来上がったあとにソースコードを見てもらってフィードバックを頂けたのがよかったです。
――カリキュラムの中で、一番良かったのはどの部分ですか?
カリキュラムの中に、自分で実際にアプリを作ってみるという課題が入っているところですね。
プログラムだけでなく、アプリの企画・UIの設計・デザイン・テスト・マーケットリリースまで、一通りの開発作業を経験できました。
オリジナルアプリのアイデアは自分で考えたのですが、プログラミングではメンターの方からアドバイスをいただきながら考えましたね。
図書館の蔵書検索をより便利にするアプリ
――オリジナルアプリについて教えてください。
「図書館予約」という図書館の蔵書を検索できるアプリを作りました。
自分がよく使う図書館を登録し、本の名前や著者名で検索すると、一覧で結果が出て、その図書館に該当の本があるかというのを知ることができるアプリになっています。
――今回のアプリのアイデアはどこから生まれましたか?
自分は図書館をよく利用するんですが、スマホで図書館のサイトを見ると結構不便なんですよね。
PC用の画面のままで見づらかったり、本の表紙画像や内容が掲載されていなくてパッと見てわかりづらいと思っていました。
――制作する上で工夫した点はありますか?
不便だと感じていた点を踏まえ、スマホでも検索結果が見やすいようにコンパクトに情報をまとめたり、内容をすぐ確認できるようにAmazonやGoogleブックスなどのリンクをつけたりしましたね。
UIのデザインは、Androidのガイドラインを読んだり、使いやすいと思っているアプリの研究をしたりして、使いやすくなるように考えました。
図書館の情報はカーリルAPI (任意の図書館の書籍情報を問い合わせることができる機能) から、本の情報はGoogleブックスから取ってきたんです。
カーリルAPIについてはメンターに教えてもらって、Googleブックスは自分で探しました。
本の名前などを検索すると、Googleブックスから一覧を持ってきて、そこにあるISBN (本に割り振られ、裏表紙に刷られているコード) の情報をカーリルAPIで検索して、図書館にあるかどうかを見つけるという構造になっています。
――制作にどのくらいかかりましたか?
3~4週間ぐらいですね。
平日は1日1時間ほど時間を使いました。
解決方法を調べるのに多く時間を使いましたが、そういうのは電車の中とかで済まして、家にいるときはコーディングに集中していました。
――制作する上で大変だった部分はどこでしたか?
最初の画面をデザインするところですね。
検索ボタンはどこに置いたら使いやすいのか、図書館の検索結果はどのように並べたら分かりやすいかなどいろいろ考えました。
本の情報はタイトル・出版日・著者名などいろいろあるのですが、全部書くと分かりづらいので、必要な情報だけを一覧で見やすいように工夫しました。
デザインを考える時には、手書きでスケッチを何枚か書いてどれが一番いいかと悩みましたね。
画面のイメージが出来上がってからは、順調に作ることができました。
――これからその蔵書検索アプリについて追加したい機能などはありますか。
新しく出たばかりの本は最初のうちは図書館にないこともあるんですよね。
だから、図書館に入荷したらもう1回検索しなくてもいいように、本をお気に入り登録出来るといいと思うんです。
入荷したらお知らせで通知してくれるような機能も便利だと思います。
次はUI/UXの勉強やiPhoneアプリ開発にも挑戦したい
――今後作ってみたいアプリなどの構想や、勉強してみたい言語などはありますか?
プログラミングではiPhoneアプリも勉強したいと思っています。
また、今回のオリジナルアプリを作る中で、画面デザインを作ることの難しさを感じました。
TechAcademyではUI/UXの講座もあるみたいなので、ぜひ習得したいですね。
――サービスの企画方法について教えてください。
普段から不便だなとか、使いづらいと感じているものからアイデアを出すのがいいと思います。
今回のアプリについては、単純に自分が欲しいものの中から考えましたね。
――これからプログラミングを始めてみようという方にアドバイスをお願いします。
プログラミングは最初は難しく思うのですが、やり始めてみると思っていたよりもすんなりと進んでいけました。
自分で作ったものがしっかりと形になって動くところに、楽しみや感動を感じられると思います。
(インタビュアー:大橋 愛未)