IT研修の種類は8つ!今人気のオンラインIT研修と注意点を解説
「自社でIT研修を受けさせたい」など、IT研修への関心が高い企業担当者に向けて、IT研修の種類やオンラインによるIT研修について解説します。オンラインによるIT研修の注意点もあわせて紹介します。
TechAcademy HRマガジンは、TechAcademyが運営するIT業界で働く人事向けのWebメディアです。人材採用支援のTechAcademyキャリアやオンラインで学べるIT・プログラミング研修も提供しています。
昨今、IT業界ではさまざまな階層の社員に対してオンラインでの研修を行う機会が増えています。オンライン研修は時間や場所に縛られず研修を組めるので、効率よく研修を進めることができます。
本記事では、IT研修の種類やオンラインによるIT研修について解説し、おすすめのオンライン研修サービスを8選紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
- IT研修の目的や特徴
- 実務的な知識やスキルを取得できるIT研修
- IT研修を選ぶポイント
- 今、オンラインでのIT研修が人気の理由
- オンラインIT研修のおすすめ8選
- オンラインIT研修を導入する際の注意点
- まとめ
IT研修の目的や特徴
IT研修は、インターネットに関連する知識やスキル、操作方法を取得するための研修です。これからインターネット関連の職種に就く場合、IT研修を受けることで業務の効率化や、生産性の向上などの効果が期待できます。
ここでは、IT研修の目的や特徴をそれぞれ解説していきます。
IT研修を行う目的
IT研修の目的は、大きく分けると以下の3つです。
- インターネットに関連する基本的な知識や操作方法を学ぶ
- IT技術や能力のブラッシュアップ
- 企業で使用されるツールの利用・操作方法を学ぶ
また、実際にIT研修で学ぶ内容は「WordやExcelの操作方法」や「プログラミング言語の学習」そしてITリテラシーやセキュリティなど、多岐に渡ります。
IT研修の特徴
IT研修の特徴は、研修内容によって異なります。ITの基礎を学ぶ基礎研修では、ITの全体像を理解したり、パソコンやネットワークの仕組み・基礎を学べる点が特徴です。また、実際の業務で必要となる知識やスキルを習得することができる点も特徴の1つです。
実務的な知識やスキルを取得できるIT研修
IT研修の特徴でも解説した通り、IT研修には実務的な知識やスキルを習得することができるという特徴があります。その他にも、新人社員向けやエンジニア向けなど、実際に受ける研修によって特徴は異なるでしょう。
ここでは種類ごとにまとめたIT研修の8つの特徴を解説していきます。
1.新入社員向け
新人社員や若手の社員向けのIT研修の特徴は以下の通りです。
- ITの基礎知識
- プログラミング言語
- インターネットを安全に使用するためのITリテラシーやセキュリティ
これからITの世界に飛び込む新人社員や若手社員の場合、ITやインターネットの基礎的知識や、実際の業務で使用するプログラミング言語、ITリテラシーやセキュリティを学びます。
SNSや検索エンジン利用など一般的に使用するインターネットと、ビジネスシーンで利用するインターネットでは異なる側面があるので、パソコンにじっくり触れた経験がない人向けの基礎的なビジネス研修となっています。
2.中堅社員向け
中堅社員向けのIT研修の特徴は以下の通りです。
- Webやデジタルマーケティングの基礎知識
- システム開発の基礎全般
- プロジェクトマネジメントについて
中堅社員は、企業にとって業務遂行の要といえる存在です。そのため、ITの基礎知識よりも一歩踏み込んだWebやデジタルマーケティングの知識を学んだり、システム開発について学んだりするなど、新人社員のIT研修よりも奥が深い研修内容となっています。
また、次世代のリーダーとして中堅社員を育成したい場合は、プロジェクトマネジメントやディレクションなどの研修を受講させることも必要です。
3.役職者(事業部長・役員)向け
役職者(事業部長・役員)向けのIT研修の特徴は以下の通りです。
- 最先端のITリテラシー
- ヒューマンエラーによるセキュリティ脅威への対策
- データベースの取り扱いについて
昨今、役職者向けのIT研修が増えており、PCの基礎的な知識からWindowsやMacのOS操作方法、プログラミング言語など、初歩的な内容から本格的な内容まで幅広く学べます。
また、役職者の場合、ITに関する研修以外にも、部下との効果的なコミュニケーション方法や、目標・業務管理などマネジメントに関して学ぶ必要もあります。
4.事務職者向け
事務職者向けのIT研修の特徴は以下の通りです。
- ExcelやWordの操作方法
- データの保存・管理について
- ビジネスメールの作成スキル
事務職者向けのIT研修は、主に事務作業を効率化させる方法を学ぶことが多い傾向にあります。また、IT企業での事務職はプロジェクトの補助や開発物の書類作成等、多岐に渡ります。決してITリテラシーやプログラミング言語について深く学ぶ必要はありませんが、プロジェクトのサポートを円滑にこなすためには、自発的に知識やスキルを増やすことも大切です。
5.エンジニア向け
エンジニア向けのIT研修の特徴は以下の通りです。
- プログラミング言語
- アプリケーションやプログラム作成について
- ITリテラシーやセキュリティについて
エンジニア向けのIT研修の特徴は、実際の業務で使用するプログラミング言語や、コードの書き方など、専門的な知識を学びます。技術面はもちろん、プロジェクト遂行力や予期せぬトラブルへの対応力などもエンジニアにとっても知っておくと役に立つ要素です。
6.Webクリエイター・Webデザイン向け
Webクリエイター・Webデザイン向けのIT研修の特徴は以下の通りです。
- Webページの作成方法・デザイン方法
- Photoshopなどのツール使用方法や基礎知識
- コードの書き方
- プログラミング全般
Webクリエイター・Webデザインともに、使用するツールの基礎知識や、実際のWebページの作成方法・デザイン方法を学びます。
その他にも、企業によってはwebデザイナーがwebデザインをブラウザ上で見える形にするためにソースコードを書くコーディングを担当しているところも多いです。この場合、HTMLやCSSのコーディングや、プログラミングに関する知識や技術を研修で学ぶことも必要となります。
7.エンジニアマネージャー向け
エンジニアマネージャー向けのIT研修の特徴は以下の通りです。
- マネジメントについて
- メンバーの評価方法
マネジメントの基礎はもちろん、実際にメンバーを正しく評価するための方法や、マネジメントをする人間の役割や責任を学べます。
またエンジニアマネージャーはプロジェクト責任者の1人として活動したり、クライアントとの外交を行ったりするので、コミュニケーションスキルや言語化能力も必要となります。
8.マネージャー・ディレクター向け
マネージャー・ディレクター向けのIT研修の特徴は以下の通りです。
- Webディレクションの基礎
- サイトの設計・開発・運用について
- ペルソナの設定方法
マネージャーやディレクターの多くは、自身もエンジニアとして働いている人も多く、WebディレクションやSEOなど、幅広く学びます。
特に、発注されるさまざまなプロジェクト案件を管理する役割も持っているので、管理スキルやコミュニケーションスキル、マネジメントスキルの習得が不可欠です。
IT研修を選ぶポイント
次は、これからIT研修を行いたいと考えている企業に対して、IT研修を選ぶ際のポイントを6つ紹介します。IT研修を効果的に行うためには、自社の研修目的に合ったものを選ぶ必要があります。
特に、オンラインでIT研修を行う際は、リアル研修とは違った面があるので、これから紹介するポイントを参考にして、自社に合ったIT研修を選んでみてください。
管理者が研修者の進捗を確認できるか
オンラインでIT研修を行うにあたって、管理者が研修者の進捗をしっかり確認できるかが重要です。リアル研修の場合は、直接進捗を確認できますが、オンラインの場合は難しくなります。
そのため、IT研修の中に研修者の進捗管理機能や、進捗を確認できるテスト機能が搭載されたものを選ぶとよいでしょう。
研修参加者が自発的に学べるか
オンラインでのIT研修になると、研修参加への強制力はないに等しい状態になります。そのため、研修参加者がモチベーションを維持し、自発的に学びたいと思えるIT研修を選ぶことが大切です。
自発的な学びが増えれば、学習の定着率も格段にアップします。ただ、これは実際に研修を進めていかないとわからない部分もありますので、インターネット上の実際にIT研修を受講した人々の声や、サービスに関する情報を参考にするとよいでしょう。
自社の人材育成にプラスになるか
研修目的は企業によって異なるものの、最終的なゴールは「自社の人材育成に対してプラスの結果になる」「自社に貢献できる知識やスキルを習得できる」です。
そのため、研修目的に沿った研修内容をカスタマイズできるIT研修を選ぶなど、IT研修を受けることで、人材の育成へ大いに貢献してくれるものを選びましょう。
自社の状況にあった研修ができるか
IT研修の中には、すでにパッケージ化されているものが多く、自社の研修目的や学習状況にあったIT研修を選ばないと「研修内容のレベルが高すぎてついていけない」となる可能性が高いでしょう。
また、「すでに学んだ知識やスキルばかりを教えてくるので、研修の意味がない」となる可能性もあるので、まずは導入したいIT研修が自社の状況にあったものかを、チェックしておきましょう。
研修参加者のモチベーション維持対策はあるか
オンラインでの研修は、IT研修以外の場合でも、研修参加者のモチベーション維持が難しい傾向にあります。好きな時間・場所で気軽に研修を行えるメリットがある半面、研修参加者同士の交流が減ることで、モチベーションが低下しやすくなるからです。
そのため、研修後のグループディスカッションや研修内容に絡んだゲームを行うなど、定期的なモチベーション維持対策があるIT研修を選びましょう。
研修後のアフタフォロー制度は充実しているか
IT研修で学ぶ内容によっては、理解するまでに時間を要するものもあります。また、元々IT関連に触れた経験がない研修参加者の場合、研修期間にすべての学習を定着させることは難しいでしょう。
そのため、研修終了後でも一定期間は質問可能など、アフタフォロー制度が充実しているIT研修を選ぶことをおすすめします。
また、アフタフォローとしてフォローアップ研修を取り入れてもよいでしょう。
オンラインIT研修が人気の理由
昨今、さまざまな事情によってオンライン上での交流が増えたことで、研修に関してもオンライン化を進める企業が増えています。
理由として多いのは「感染症対策」です。ただオンラインにはオンラインならではの魅力もあります。ここでは、オンラインIT研修の人気の理由を3つ紹介します。
1.時間と場所を問わずに研修を行える
オンラインでのIT研修が人気な理由として多いのは、時間と場所を問わずに研修を行える点です。
感染症対策としてリモートワークを導入した企業のスタイルにも最適で、サービス内の機能を駆使すればリアル研修と同様の研修効果を得ることができます。
またリアルの研修よりも費用や人員を削減できる点もオンラインならではの魅力でしょう。
2.研修参加者は反復学習できる
オンラインでのIT研修は、研修中、録画・録音機能を利用することができます。この機能を利用すれば、研修参加者の好きな時間・場所で反復学習をすることができるので、学習定着率が高まります。
何度でも研修内容を振り返ることができるので、「研修当日はあまり内容が頭に入らなかった」「メモし忘れた部分があった」という場合でも安心です。
3.人員削減や研修費用の削減に繋がる
オンラインでIT研修を行う場合、研修講師や、研修に関わる人材を削減できます。
加えて、研修の際に必要となる以下の研修費用が削減可能なのです。
- 研修当日の会場使用費用
- 外部講師の場合、依頼費用
- 社外研修の場合の移動費用
- 使用する資料の印刷費用
人員削減や、研修費用が削減できることによって、研修内容に力を入れられるでしょう。
オンラインIT研修のおすすめ8選
オンラインでの研修サービスを選ぶ際は、自社の研修目的に合ったサービスを選ぶことで、効率よくオンライン研修を進められます。ここでは、オンラインIT研修のおすすめ8選を紹介します。
Tech Academy(テックアカデミー)
テックアカデミーはオンライン完結型のプログラミングスクールです。そのため、オンラインで本格的にプログラミングのIT研修を行いたい企業におすすめです。
テックアカデミーでは、現役エンジニアがマンツーマンで研修をサポートしてくれるので、学習定着率の高さに定評があります。
また、メンター制度と呼ばれる年齢が近い先輩や、社歴が近い先輩社員が兄弟のようにサポートしてくれるスタイルも導入しているので、モチベーション維持にも効果的です。
In source(インソース)
インソースは、年間研修開催回数24,589回、年間の受講者60万人を超える実績を持つ社会人教育/コンサルティング企業です。
インソースでは、システム開発やAIコース、データ分析など幅広いコースが用意されています。さらに、蓄積されたノウハウはすべて社内エンジニアが開発したシステムで管理しているので、研修参加者それぞれの悩みに合った研修を行えます。
トレノケート
トレノケートは、ITやビジネス研修で約25年以上の実績を持つ人材育成の専門企業です。ITやビジネススキルなどを含め約1400のコースを展開しており、企業による人材育成・研修目的にあわせて最適なサービスを選択できます。
加えて、トレノケートでは、新入社員から経営層まで幅広い階層の研修に対応できるので、さまざまな研修を行えます。
リスキルテクノロジー
リスキルテクノロジー(旧リカレントテクノロジー)は、IT研修専門の教育機関です。昨今のIT人材不足に対応するため、幅広い階層・職種に向けてIT研修を行っています。同社サービスでは、土曜や夜間の研修もできる点が魅力の他、ライブ型の研修で研修参加者の学習理解度を高められます。また、研修内容のカスタマイズも無料で行えるので、研修参加者のレベルに合わせた研修で学習定着率を高められるでしょう。
SAMURAI TERAKOYA(侍テラコヤ)
侍テラコヤとは、月額2,980円(税込)から利用することができる日本最大級のサブスク型のプログラミング学習サービスです。40種類以上の豊富な教材で研修参加者のレベルに合わせた学習が可能です。また、質問制度として現役エンジニアが回答するQ&A機能も備わっている点が魅力です。
侍テラコヤでは、プログラミングの基礎的な知識を学ぶ研修や、自社の人材を即戦力として育てたい企業向けの研修もあるので、自社の研修目的に合った研修を行えます。
インターネットアカデミー
インターネットアカデミーは、日本初のWebデザイン・プログラミングスクールです。幅広いコースから、研修参加者のそれぞれに必要な学習のみを行います。また研修方法は「①オンデマンド」「②ライブ」「③マンツーマン」の3種類があるので、自分に合った学習スタイルで研修を受けられます。
その他にも、インターネットアカデミーでは、web業界の最先端で活躍するクリエイターとの交流会に参加できるので、モチベーション維持対策も万全です。
Code Camp(コードキャンプ)
コードキャンプは、オンラインのプログラミングWebデザイン学習サービスです。ZoomやMicrosoft Teamsなど、自社で使い慣れたツールを使用して研修を行えます。コードキャンプの研修はマンツーマン研修なので、学習理解度や定着率を高められ、さらに学習スタイルに合わせて講師を選べます。朝7時~夜23時40分まで年中無休で研修ができる点もコードキャンプならではの魅力です。
オンラインIT研修を導入する際の注意点
オンラインIT研修を導入する際に注意すべき3つのポイントを解説します。
- キャンセルは可能か
- 研修の進捗はいつ報告してもらえるのか
- 違約金について
これらのポイントを事前に確認しておくことで、効率よくオンラインでのIT研修を進められます。
キャンセルは可能か
IT研修をキャンセルする場合、申し込んだサービスによって「研修〇日前まではOK」など、キャンセル可能期限が異なります。
加えて、IT研修をキャンセルすることでキャンセル料金が発生する可能性もありますので、もしもの場合を考えて事前にキャンセルは可能なのかを公式サイトなどでチェックしましょう。
研修の進捗はいつ報告してもらえるのか
IT研修を行う際、企業の研修担当者も常に研修へ参加できるわけではないので、いつ研修の状況や研修参加者の進捗報告をしてもらえるのかも確認しておきたいポイントです。サービス内容によっては、リアルタイムで進捗を確認できますが、中には進捗報告が少なかったり、進捗を確認するための手段が不足している場合もあります。
研修参加者の進捗状況が確認できないと研修内容につまずいている社員をサポートすることが難しくなりますので、こちらに関してもキャンセルとあわせて事前に確認しておきましょう。
違約金について
契約する際、いつ違約金や解約金が発生するのかを確認しておくことも大切です。
SNSで容易に情報を公開できる時代なので、例えば「SNSで社員がIT研修に関するコンテンツを公開してしまった」ということが起こらないように、事前に研修に関する規約や注意点を確認しておきましょう。
また、違約金や解約金が発生するタイミングは、実際に研修を受ける社員にもしっかり共有して予期せぬトラブルを未然に防げるようにしておくことも大切です。
まとめ
IT研修と一口に言ってもさまざまな種類があるため、自社のニーズにあった研修を選ぶことが重要です。リモートワークを導入している企業も増えてきており、オンラインIT研修のニーズは今後高まっていくでしょう。本記事で紹介したおすすめ8選やオンラインIT研修での注意点を参考に、自社の研修目的に合ったIT研修サービスを選んでくださいね。