研修を成功に導く企画の立て方は?立案の流れ・作成のコツも解説

社員研修は経営課題の解決や人材戦略の成功のために必要となる取り組みです。企画内容だけでなく前後の準備・フォローも重要になることに目を向け、研修を成功に導きましょう。社員研修の企画の流れやコツ、効果測定を分かりやすく解説します。

社員研修は経営課題の解決や人材戦略の成功のために必要となる取り組みです。研修企画に役立つフレームワークや効果測定の方法を理解することで、より効果の望める企画を立てられます。企画内容だけでなく前後の準備・フォローも重要になることに目を向け、研修を成功に導きましょう。

この記事では、研修の企画の立て方で悩んでいる人事担当者・教育担当者に向けて、社員研修の企画の流れやコツについてご紹介します。

目次

 

研修の企画立案の流れ

着座しデスク上と手元のプレゼン資料を見比べる女性

社員研修は経営戦略や人材育成計画に沿って企画します。研修は経営課題の解決につなげるものであるため、場当たり的な内容にならないように注意が必要です。まずは課題の洗い出しやゴールの明確化が求められます。実現不可能な企画とならないよう予算を確保し、研修プログラムを詰めていきましょう。

1.課題を洗い出し研修対象者を検討する

まずは企業の解決すべき課題を洗い出し、組織のあるべき姿を明確にして、研修の対象者と目標を定めます。これは誰に向けてどこにテコ入れするかを決めるステップです。

理想的な状態になるために、変えるべきは現場の社員なのか管理職なのか、また足りない知識・スキルは何なのか現状を把握して分析しましょう。場当たり的な研修を打つのではなく、事業戦略や人材育成計画に沿った研修を企画することが大切です。このステップを怠ると研修の効果を最大化できません。

2.研修のゴールを決める

現状の課題を分析し、研修の対象者や目標を定めたら、具体的なゴールを設定します。これは研修を受けた対象者がどのような状態になるべきかを検討するステップです。課題は1回の研修で解決できるとは限りません。理想と現実のギャップが大きいほど、長期的な研修計画が必要になるでしょう。

複数回の研修を実施する場合、研修対象者は学んだ内容を実践し、フィードバックを受けて次のステップの研修を受けるといった流れがあります。このため最終的なゴールだけでなく、段階的な達成目標を定めることが大切です。

3.研修にかかる予算の算出と調整をする

具体的な研修プログラムを組む前に、研修にかかる予算の算出と調整が必要です。実現可能な研修の規模・期間などは予算に制限されるため、コスト面の不安を払拭しておくことは必須です。

研修の経験が少ない企業は、あらかじめ十分な予算を確保していない場合もあるでしょう。実施計画の詳細を詰めてから予算が取れないとなる恐れもあるため、必要な費用の種別や概算を明らかにし、決済者とすり合わせておきます。

4.研修内容・カリキュラムを決める

自社の課題と目標、研修対象者やゴールに合わせ、最適なプログラムを検討しましょう。例えば新人エンジニア向けのプログラミング研修であれば、集合研修で基礎を学びつつアウトプット重視で実践力を身に付ける内容が向いています。適宜復習や習熟度テストを実施し研修の効果を確認することが大切です。

上級エンジニアや管理職向けの研修であれば、社内人材が講師となって指導するのは困難です。研修会社を活用し、達成目標に合わせて研修コースをカスタマイズすることが考えられます。

5.研修の流れやスケジュール・時間割を決める

プログラムに含めたい研修内容が決まったら、構成を整理して研修の流れ・計画を練ります。基礎・応用・実践など研修計画全体のスケジュールを組み、講義・ワーク・質疑応答・休憩など1日単位の時間割も作成しましょう。

研修スケジュールは業務との兼ね合いを考え、実現可能なものにすることが大切です。研修を詰め込み過ぎると学習内容の定着が難しくなるため、無理のない時間割にすることも考えましょう。また効果測定や軌道修正のために、計画の各段階での数値目標を設定することもポイントです。

 

研修を企画するときの6つのコツ

オフィス内で打ち合わせをする4人の男女

研修を企画するにはコツが必要です。「SMARTの法則」や「4:2:4の法則」、「エビングハウスの忘却曲線」といった考え方を参考にすることで、より効果的な研修を立案できます。フレームワークや人間の心理学的な要素を理解することで、自社に最適な研修を企画しましょう。ここでは、研修を企画する際の6つのコツを紹介します。

目標設定は「SMARTの法則」を参考に

研修のゴールは具体的かつ合理的に設定することが大切です。目標設定には「SMARTの法則」の考え方が役立ちます。「SMART」は、目標の性質に関する5つの英単語の頭文字を並べたものです。以下のように、どのようなゴールであるべきかを考える指針となります。

  • Specific:目標が具体的であること
  • Measurable:目標の達成度を数値で測定できること
  • Achievable:目標が達成可能であること
  • Relevant:目標が経営課題の解決に直結すること
  • Time-bound:目標の達成期限が定められていること

これら5つの観点から見て、具体的かつ合理的なゴールを設定しましょう。

「4:2:4の法則」で効果を最大化

「4:2:4の法則」とは、研修の効果に与える影響度を、研修前・研修内容・研修後の割合で示したものです。研修効果を高めようとするとき、一般的には研修内容が重視されがちですが、実際は研修前の準備と研修後の対応のほうが重要です。

そこで以下のように、研修前の準備や研修後の変化を前提として研修を実施します。

  • 研修前:受講者の現状(スキル・意思・意欲など)を把握し、研修の目的や必要性を明示する
  • 研修中:受講者自身に学んだ内容をどのように業務に生かすか考えてもらう
  • 研修後:上司は受講者が学んだスキルを実務に反映できているか観察し、必要に応じてフォロー研修を実施する

学びを定着させる「エビングハウスの忘却曲線」

「エビングハウスの忘却曲線」は、記憶の忘れやすさと定着しやすさを表したグラフとして有名です。人は全く知らないことを覚えようとするとき、たった1日で約7割を忘れてしまい、その後の忘却は緩やかになります。1回インプットするだけの研修だと、高い学習定着率は望めません。

そのため、研修の学習定着率を高めるには、以下のような取り組みが効果的です。

  • アウトプットを取り入れる
  • 1日後に振り返りを行う
  • 1週間後や1か月後にフォロー研修を実施する

「研修会社」の活用でより良い研修に

専門的な研修プログラムの実施には、外部の研修会社の活用を検討するのがポイントです。社員はプロの指導者ではなく、またそれぞれの業務を抱えています。研修ノウハウがない企業は、育成体制の整備にも金銭的・時間的なコストがかかるでしょう。

研修会社を活用すれば、プロの指導者から良質な指導を受けられ、学習コンテンツを自前で作成する必要もありません。マンツーマンサポートを取り入れた研修会社なら、受講者の悩みに随時対応してもらえるため、長期的な研修計画でも無理なく成功に導けます。

「企画書」はシンプルに

研修の企画書をPowerPointなどで作成し、プレゼンすることもあるでしょう。研修の重要性が伝わるプレゼンができれば、社内の協力体制も得やすくなります。まとまりのない企画書は研修計画の要点が伝わりにくいため、以下のようになるべくシンプルにすることがポイントです。

  • フォントを統一する
  • テキストカラーは3色以内にする
  • 具体的かつ簡潔な文章を心がける
  • 余白を入れて見やすくする
  • 研修の必要性やゴールから記載する

研修後の「効果測定」まで考慮した企画を

研修は実施するだけでなく、適宜効果測定をすることも重要です。スケジュール通りに計画を進めることを重視すると、研修を実施すること自体が目的になる恐れもあります。これでは経営課題の解決や人材育成計画の成功につながりません。

受講者が多い場合、研修内容の理解度にばらつきが出ます。つまずきのポイントや抱える悩みもさまざまです。そこでアンケート・レポート・習熟度テストなどを取り入れ、研修効果を随時測定します。測定結果を受けてカリキュラムの見直しやフォロー研修の追加もあり得るため、スケジュール変更も想定した企画を立てましょう。

 

研修の効果を測定する方法

デスク上に並べた資料に向かって打ち合わせをする男女2人

研修の効果測定によく用いられるフレームワークは、アメリカの経営学者ドナルド・カークパトリックが提唱した「カークパトリックモデル(カークパトリックの4段階評価)」です。カークパトリックモデルに基づき研修を段階的に評価することで、研修をより効果的なものにできます。

レベル1.満足

レベル1の効果測定は「Reaction(反応)」を見ます。主に受講者の満足度を測るステップです。受講後にアンケートを実施し、「講師の評価」「積極的に研修に参加する意欲を持てるか」「実務に生かせる学びを得られるか」などを評価します。

5段階評価で受講者ごとの評価を分かりやすくチェックする他、意見収集のために自由記述形式も取り入れるとよいでしょう。研修プログラムの適切さを測る効果測定となるため、評価が低ければ研修計画の抜本的な見直しもあり得ます。

レベル2.理解

レベル2の効果測定は「Learning(習得)」を見ます。主に知識やスキルの理解度を測るステップです。研修の満足度が高くとも、知識・スキルが身に付いていなければ意味はありません。研修の数日後に、レポートや習熟度テストなどを実施し、何がどの程度身に付いているのかを測ります。

学んだ内容が実務に有益だと確信しているか、職場で実践する自信がどの程度あるのかも測定したいポイントです。受講者の学習定着率や意識によっては、フォロー研修実施の検討が必要です。

レベル3.行動

レベル3の効果測定は「Behavior(行動)」を見ます。主に「学んだ知識・スキルを現場で実践できているかどうか」を測るステップです。有益な知識・スキルを習得しても、行動変容に至っていなければ意味がありません。

簡単な測定方法は、行動変容のチェックリストを作成し、自己評価と上長からの評価を比較することです。部署内のメンバーに受講者の行動観察を促し、先輩社員や上司にヒアリングやアンケートを行います。行動変容に至っていなければ、受講者と上司の1on1ミーティングなどの実施も検討しましょう。

レベル4.業績

レベル4の効果測定は「Result(結果)」を見ます。これは「研修が組織全体にもたらした価値」を測定するステップです。研修の投資対効果(ROI)を測ることになるため、経営戦略上最も重要な効果測定といえます。

ROI指標には売上・利益・顧客満足度・リピート率などの定量的な目標を設定しましょう。研修前後の数値を比較し、目標達成に至っていなければ、研修計画の抜本的な改善が必要です。定性的な価値向上の測定については、研修の受講者と受講していないグループを比較することなどが考えられます。

 

まとめ

資料の表示されたディスプレイをバックにマイクを片手に持った女性

社員研修を企画するに当たっては、経営戦略や人材戦略における課題を明らかにし、具体的なゴールを設定することが重要です。目標設定には「SMARTの法則」の考え方が役立ちます。研修内容だけでなく研修前後の準備・フォローも重視し、高い効果を得られる研修の企画を立てましょう。

研修効果を高めるためには、入念な計画とノウハウの蓄積が必要です。金銭的・時間的コストを抑えるという意味でも、実績豊富な研修会社は強い味方となります。研修プログラムのカスタマイズや研修後のフォロー・効果測定にも強みのある、長期的な計画に対応できる研修会社を選びましょう。

 

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