新人教育の時間がないときの対処法6選!効果的な育成のポイントも紹介

適切な新人教育を実施することは、新人の戦力化だけでなく、早期退職を防止する意味でも重要です。「新人教育の時間がない」と悩んでいる人事担当者・教育担当者もいるのではないでしょうか。新人教育の時間がない原因や対策方法を分かりやすく解説します。

適切な新人教育を実施することは、新人の戦力化だけでなく、早期退職を防止する意味でも重要です。その一方で「新人教育に割ける時間がない」と悩んでいる人事担当者・教育担当者もいるのではないでしょうか。

新人教育の時間を確保することはなぜ難しいのか、効果を上げるにはどうすればよいのかを理解することで、教育計画の改善につながります。そこでこの記事では、新人教育をする時間がない原因や対策方法についてご紹介します。

目次

 

新人教育の重要性

ホワイトボードをバックにプレゼンをする男性と、スタッキングテーブルに着座して話を聞く複数の男女

新人教育で企業文化や事業の特性などを理解してもらえなければ、新人は仕事を「なぜ」「どのように」すべきかが分からず、何が正解なのか判断できません。仕事に対して目的意識を持ちにくく、適切な新人教育を実施しない企業に対する不信感も生まれるでしょう。

この状態を放置すると新人の戦力化が遅れ、採用にかけた努力が裏目に出る恐れがあります。現場になじめない新人を抱えることで業務の効率や生産性が低下し、企業に失望した新人が早期退職を選ぶことも考えられます。

 

新人から不満が出てしまう対応とは?

暗い部屋でデスクトップパソコンを前に片肘を突き、目を覆う男性

新人教育を実施する姿勢に問題があると、新人はさまざまな不満を抱えます。仕事を十分に教えずに放置したり、難しい仕事を任せたりすることは、新人のモチベーション低下に大きく影響します。新人が不満を抱えないためにも、やってはいけない対応を事前に知っておきましょう。

放置してしまう

新人教育で仕事のやり方を十分に教えず放置している時間が長くなってしまうと、新人は適切な教育を受けられないことに不満を抱いてしまいます。仕事のごく初歩的な部分だけを教え、重視すべきポイントやコツを伝えなければ反感を買う要因となります。

指導が不十分だと新人はミスを重ねてしまい、「もう一歩踏み込んで教えてもらえれば失敗しなかった」「なぜ新人教育で教えてもらえないのか」という不満が募ります。

難しい仕事を任せる

十分な新人教育を施さないうちに難しい仕事を任せてしまうことも、新人が不満を抱きやすいパターンのひとつです。新人が難易度の高過ぎる仕事に取り組んでも成果が出せず、成功体験を積めません。人手不足で仕事が回らない企業が陥りやすい問題です。

新人の成長を目的にあえて負荷の高い仕事を任せる場合もあります。しかし、計画性なく仕事を投げただけでは逆効果です。新人には意図が伝わらず、モチベーション低下を招く原因となります。

雑な対応をする

新人に対して教育担当者が雑な対応をすることはNGです。例えば新人からの質問に対して「なぜその程度のことが分からない」と頭ごなしに否定したり、あからさまに嫌そうな態度でぞんざいに扱ったりするような対応です。新人が企業に見切りをつけ、早期退職を決断する恐れがあります。

通常業務に加えて新人指導を任されている担当者の場合は、業務過多によりストレスを感じることがあるかもしれません。しかしそれが理由で当たり散らす行為は不条理でしかなく、新人が入社したことを後悔してしまうかもしれません。

 

適切な新人教育ができない原因

オフィス内で男性の持つ資料をのぞき込む女性

適切な新人教育ができない原因には、いくつかのパターンがあります。例えば、社内に教育体制が整っていないことや、教育担当者が指導者として能力不足であることです。企業が抱える原因を探ることが、改善に向けた最初の一歩となります。ここでは、これら3つの原因を詳しく見ていきましょう。

教育体制が整っていない

社内で新人教育の体制が整っていないと、その場しのぎの教育になってしまい、中長期的な人材育成計画とかけ離れた結果になる恐れがあります。

企業が新人教育の重要性を理解しておらず、教育担当者に対するフォローや評価制度がない企業もあるかもしれません。こうした職場は新人教育が後手に回りやすく、ノウハウも蓄積されにくいため、採用の度に同じような失敗を繰り返しがちです。

教育担当者の能力不足

教育担当者の能力不足によって、新人教育の質にばらつきが出ることもあるでしょう。多くの場合、教育担当者はプロの指導者ではありません。また社員によって業務の理解度は異なり、コミュニケーション能力もさまざまです。

担当者に指導能力が備わっていなければ、「担当者によって教える内容が違う」「昨日と今日で言うことが違う」ということも起こりかねません。

新人教育の時間がない

教育担当者は通常の業務も抱えているため、新人教育にまとまった時間を割きにくい場合があります。仕事がたまることを避けるため、新人教育やその準備にあてる時間を後回しにすることが考えられます。

働き方改革の影響で上司から早く帰るように言われてしまい、通常業務と新人教育を両立しにくい状況も珍しくありません。この場合、教育担当者が新人教育の重要性を理解していても、「時間がないから対応できない」というジレンマに陥る可能性があります。

 

新人に教える時間がない場合の6つの対処法

ノートパソコンを笑顔で操作する若い女性と、画面をのぞいてほほ笑む3人の男女

新人教育の時間がない場合、教育担当者の負担を軽減する対処法を検討しましょう。社内リソースがどうしても不足する場合、新人教育に強みのある研修会社を利用する方法もあります。適切な対処法を知れば負担も減り、より質の高い新人教育が目指せるでしょう。

指導する時間を決めておく

指導する時間をあらかじめ決めておくことで、無駄な時間を省略できます。分からないことを都度質問されると、教育担当者は通常業務に集中しにくくなり、新人も「いつ話しかけていいか分からない」という悩みを抱えてしまいます。

新人に対して達成すべき課題を与えるタイミングを決め、振り返りや指導はまとめて行いましょう。時間を明確に区切ることで、教育担当者はタスク管理をしやすくなります。新人も「ここまでは自力でやる」との意識を持ちやすくなります。

新人に仕事を手伝ってもらう

教育担当者の抱える業務が多く、新人教育の時間がない場合、新人に仕事を手伝ってもらう方法があります。業務の中で比較的簡単な部分を新人に任せると、仕事を片付けながら新人の教育もできて効率的です。

ただし、同じようなタスクを割り振り続けるだけでは、仕事の全体像を理解してもらいにくいでしょう。業務の目的や流れも説明し、責任感を持って取り組めるように指導することがポイントです。

自分でマニュアルを作成してもらう

教育担当者の負担軽減と教育の均質化という意味で、業務をマニュアル化しておくことは有効です。しかし作成する時間がない場合、新人にマニュアルを作成してもらう方法があります。

新人の視点でまとめたマニュアルがあると、新人が業務をどのように理解しているか、何を教えるべきかが可視化しやすくなります。新人にとっても、自分で言語化することで業務の理解度が深まるメリットがあるでしょう。

協力者を増やす

新人教育はひとりで対応するには限界があり、また適切な教え方が分からないという悩みを抱える人もいるでしょう。教育内容によっては、他の社員のほうが詳しい場合もあります。

そこで、同僚や別部門の先輩など、他の社員の協力を得ることもポイントです。協力体制を作ることで業務の負担を減らすことができ、より効果の高い新人教育が叶います。

上司に相談する

新人教育の時間がない、また協力体制を築くにあたり個人的に解決できないようであれば、上司に相談して対策を講じる方法があります。
具体的には、一時的に教育担当者を交代したり、担当する教育内容の割り振りを考え直してもらったりするなどが挙げられます。上司に相談することで、新人教育を全社的な人材育成計画の一環として周知してもらうことも期待できるでしょう。

外部サービスを活用する

外部に新人教育や研修の一部の業務を委託する方法もあります。外部サービスを活用する目的は、単に時間を確保するための効率化ではなく、プロに相談することでより効果的な教育を実現することです。

新人教育に慣れたプロの指導者からきめ細やかなサポートを受けることで、教育担当者と新人両方の悩みを解決し、頓挫することなく計画的に目標達成を目指せるでしょう。また定常業務をオンラインで外部委託することで、自社リソースを新人教育に割きやすくなります。

 

新人教育を効果的にするポイント

デスクトップパソコンを笑顔で操作する若い女性と、画面をのぞき込む女性

先述のように対策を講じて新人教育の時間を確保できても、より効果的な教育に向けて具体的にはどうしたら良いか分からない担当者もいるかもしれません。ここでは、新人教育を効果的にするために担当者ができる4つのポイントを詳しく見ていきましょう。

基本から教えていく

新人教育ではいきなり難しいことをさせようとするのではなく、基本的なことや簡単なことから教えていくことがポイントです。新卒人材は正社員として働いた経験がないため、ビジネスマナー、報連相や基礎的な文書作成など、社会人として必須となる知識を教えることが必要です。

自社の業務を教える際にも、目的などの理解を深めることが大切です。基礎的なビジネスマインドに関する研修の後に簡単な定常業務を教えるなど、段階的な教育を心がけましょう。

コミュニケーションをきちんと取る

新人とコミュニケーションをきちんと取り、分からないことや困ったことを質問しやすい環境を作っておくことが重要です。教育担当者と新人との間に心理的な距離感があると、新人は「質問をすると邪魔になるのではないか、嫌がられるのではないか」「誰に聞けばいいか分からない」と考え、萎縮してしまう場合もあります。

教育期間中、新人はさまざまな悩みを抱えます。話しやすい雰囲気作りをするとともに、質問できるような環境を整備しましょう。

新人から離れる時間も作る

自発性や行動力を培ってもらうために、新人につきっきりで教えるのではなくあえて離れる時間を確保するのも重要です。ただし同時に、放置されているという印象を与えないよう注意しましょう。

具体的には、振り返りや指導のタイミングを、当日中ではなく1日後や2日後に設定するとよいでしょう。自力で考える時間を設けて課題に取り組ませることで、新人の成長を促せます。

社内の育成環境を見直す

社内の育成環境を見直し、改善していくことも大切です。毎年新人が入社する企業であれば、新人教育は今年やり切れば終わりというものではなく、事業戦略に沿って計画的に実施する必要があります。新人教育の目標達成度などを効果測定し、実施内容や成果・反省点を文書化することで、社内にノウハウが蓄積されます。

教育計画全体を振り返ることで、次の新人教育をより効果的なものにできます。人材育成・採用計画を基にPDCAを回し続けることが大切です。社内の育成環境は常にアップデートを続けましょう。

 

まとめ

青空の下で笑顔で駆け出す4人の若い男女

多くの企業が新人教育の重要性に気付いていながら、十分な時間を取れず、効果的に実施できない問題を抱えています。特に人材が限られている中小企業や、新人教育期間と繁忙期が重なる企業は、時間の確保は悩ましい問題でしょう。

新人教育で重要なことは、単に教育プログラムを完了させることではなく、新人社員を独り立ちできる人材へと成長させることです。自社リソースが足りない場合、マンツーマンサポートや評価レポートなどの体制も整った、研修会社を利用することも検討しましょう。

 

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