実践型カリキュラムで身につける生成AI活用。テックアカデミーのワークショップで実現した、組織変革への第一歩

三井住友海上火災保険株式会社様は、MS&ADインシュアランスグループの中核企業として損害保険事業を展開しています。同社のIT推進部では部門の技術力向上を目指し、年間を通じた独自の研修プログラムを実施。2024年度は生成AI活用をテーマに掲げ、16名の社員がテックアカデミーの生成AI活用ワークショップを受講しました。取り組みの背景と成果について、IT推進部の石黒さん、石川さん、小島さんにお話を伺いました。

課題

生成AIの未経験者が多く、具体的な活用イメージが描けていなかった

受講理由

実践的なプロンプト作成まで含まれた包括的なカリキュラム内容が魅力的だった

活用方法

座学と実践を組み合わせた2日間の集中ワークショップを実施
1日目と2日目の間に壁打ち会を設け、理解を深めた

効果・成果

生成AI未経験者が日常的に活用するようになり、業務での活用が定着
チーム間のコミュニケーションが活性化し、新しい視点での業務改善が促進された

目次

 

システム開発の効率化に向けて、生成AIの活用方法を模索していた

ーー生成AIに関する研修を導入しようと考えたきっかけを教えてください。

石黒さん:私たちが所属するIT推進部では、2021年度から自己研鑽や技術力向上を目的とした研修を実施しており、今年で4年目となります。昨年度は新しいアプリケーション開発に特化した内容でしたが、今年度は生成AIの利活用に焦点を当てることにしました。背景には、世界的に生成AIがホットな話題となっていることがあり、その知識向上が必要だと考えたためです。

ーー具体的にどのような課題をお持ちでしたか?

石黒さん:大きく2つの課題がありました。1つは技術力の向上です。部内には生成AIを全く使ったことがないメンバーも多く、活用への不安を抱えていました。もう1つは、新しい視点での業務効率化です。普段の業務では、じっくりと新しいことを考える機会が限られており、システム開発プロセスにおいて生成AIをどのように活用できるか、業務をどう効率化できるかといった観点での思考力を高める必要性を感じていました。

また、IT推進部は、IT企画チーム・IT管理チーム・海外ITチームの3チームで構成されており、それぞれの業務内容は異なります。システム開発プロセスの管理や案件管理、ITガバナンスの強化、海外IT基盤の強化など、幅広い業務を担当しているため、チームを越えた知識共有や活用方法の検討も重要な課題でした。

昨年度の研修では、アプリケーション開発のスキル向上に重点を置いていましたが、ITをベースにして何ができるのかという広い視点での思考力や、新しいテクノロジーを活用した業務改善の発想力を養う機会が必要だと感じていました。そこで今年度は、生成AIという新しい技術の活用に特化した研修を企画することにしたのです。

 

柔軟なカスタマイズと丁寧なサポートで、理想の研修がイメージできた

ーー研修サービスの選定プロセスについて教えていただけますか?

石黒さん:2024年の4〜5月ごろに研修テーマの検討を開始し、約1〜2ヶ月かけて具体的な研修サービスの選定を進めていきました。研修サービスの選定では、実践的な学びが得られることを最も重視していました。生成AIについては、基礎知識から実践的な活用方法まで、メンバー間で知識レベルに大きな差があったため、未経験者でも理解できる基礎的な内容から実務での具体的な活用方法まで、段階的に学べるカリキュラムが必要だと考えていました。

生成AIに関する外部研修を提供している会社を複数ピックアップし、比較検討しましたが、座学や一般的な内容では、実務での活用に結びつきにくいと考えていました。そんな中、テックアカデミーは具体的なプロンプト作成まで実践的に学べる内容で、とても魅力的に映りました。

ーーテックアカデミーを選んだ決め手は何だったのでしょうか?

石黒さん:最大の理由は、カリキュラムの柔軟性と充実した事前サポートです。特に評価したのは体系的な学習構成で、座学による基礎知識の習得だけでなく、実際のプロンプト作成まで学べる点が、私たちのニーズに合っていました。また、講師の方と複数回の打ち合わせをさせていただき、研修の具体的な内容をイメージできたこともありがたかったです。費用面も予算と照らし合わせながら、得られる効果を検討した結果、十分な投資対効果が見込めると判断しました。カリキュラムの内容、サポート体制、費用のバランスが、私たちの求めていた要件に合致していたと言えます。

 

座学、壁打ち、実践の3ステップで効果的な学習を実現

ーー実際の研修はどのように進められたのでしょうか?

小島さん:研修は2日間にわたって実施しました。1日目は座学中心で、生成AIの基礎知識や全体像について体系的に学習し、2日目は実践的なハンズオンで、実際に生成AIを使ったプロンプト作成やグループワークを行いました。特に良かったと感じていることが、1日目と2日目の間にグループごとのオンライン壁打ち会を1時間設けたことです。この時間により、学んだ内容の理解を深め、実践に向けた準備を十分に行うことができたように感じています。座学、壁打ち、実践という流れで、段階的に知識とスキルを身につけていく構成は、非常に効果的でした。

ーー参加者の反応はいかがでしたか?

小島さん:予想以上に良い反応が得られました。特に印象的だったのは、生成AIを使ったことがなかったメンバーの変化です。実際に使ってみると「意外と使いやすい」「食わず嫌いをしていただけだった」という声が多く聞かれ、研修後は生成AIを日常的に活用する頻度が格段に増えました。一方で重要な学びもあり、生成AIは簡単に使えるがゆえに、ハルシネーション(誤った情報の生成)のリスクがあることを再認識できました。出力結果を鵜呑みにしてはいけないということを、当グループ全体のIT推進を司る部門として、参加者全員で共有できたことも大きな収穫です。

 

IT部門全体のスキル向上に向けて、新たな一歩を踏み出せた

ーー研修を通じて、どのような手応えを感じていらっしゃいますか?

石川さん:生成AIについて、メンバーごとに知識レベルに差がある状態からのスタートでしたが、基礎から実践的な内容までを体系立てて学習できたことが非常に効果的でした。研修前は生成AIについて漠然とした知識しかなかった参加者が、概要から詳細まで体系的に学んだことで、実際の業務での活用を具体的に検討できるようになったのです。さらに、グループワークを通じて他のメンバーの視点や考え方に触れることで、新しいアイディアが生まれる機会にもなりました。

事前の相談から実施まで、講師の方と何度もディスカッションを重ね、私たちの要望に沿ったカリキュラムを作り上げられたことが、今回の成功につながったのだと考えています。

ーー今後の展望をお聞かせください。

石川さん:講師の方々のサポートもあり、私たちにとっても、部門のメンバーにとっても大変良い学びの機会となりました。開発ツールやセキュリティ分野など、ITのトレンドは日々進化しているため、今後も継続的な学習の機会を設けていく必要があります。今回の研修で得た知見を基に、より実践的な活用方法を模索しながら、部門全体のさらなるスキル向上を図っていきたいと思います。

左から、小島さん 石川さん 石黒さん

 

生成AI活用ワークショップのご紹介

テックアカデミーでは、
自分たちの業務のどんなシーンで生成AIが活用できるかを
同じ職種・同じ部署のメンバーと議論し、具体的な活用例を作りあげる
「生成AI活用ワークショップ」をご用意しています。

コース詳細はこちら

既に準備されている生成AIに関するハウツーをただ覚える講座ではなく、
プロンプト(生成AIに対する指示文)の原理原則から学習し、
研修終了後には「明日からすぐに使える具体的な活用例」を
成果として持ち帰っていただけます。

その他にも課題感に合わせたコースを複数ご用意しています。
ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。

テックアカデミー 生成AI研修シリーズ

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