テックアカデミー プロンプトエンジニアリング研修導入事例 –鹿島アントラーズ様

株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シー様は1991年に創設された、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に所属するプロフットボールクラブ「鹿島アントラーズ」の運営・管理を行う企業です。

2019年にフリマアプリ「メルカリ」の企画・開発を行っている株式会社メルカリがクラブオーナーとなり、クラブ運営の事業領域においても急速にIT化が進みました。

ITを活用した価値創造・業務効率化への関心が社内でもさらに高まっている中、生成AIの業務活用について基礎から学べる「プロンプトエンジニアリング研修」にご興味を持っていただき、受講いただきました。

研修前に期待していた「生成AIの活用スキル」にはどのような変化があったのでしょうか。
セールス部門に所属する芦川様、箕輪様、総務部門に所属する 遠野様にお話を伺いました。

実施前の課題

生成AIを既存業務に活用したいという想い・危機感はあったものの、スキルを習得するための教育の機会がなかった。

効果・成果

これまでは「google検索」の延長線的な使い方に留まっていたフェーズから、自身の業務シーンに合わせたアウトプットに誘導するプロンプトを意識できるようになった。

 

目次

 

生成AIへの期待感

芦川さん:芦川と申します。私はパートナーセールスという部署に所属しております。パートナーセールスは企業様へクラブの魅力を伝え、広告やプロモーションに関わるスポンサーシップ契約のご提案・サポートを担当する部署となり、その中で私は企画チームに所属し営業企画、フロントセールスのサポートをしております。

箕輪さん:箕輪と申します。芦川と同じパートナーセールスのチームに所属しており、私は主にフロントセールスチームとして、 既存のパートナー様のサポートを担当しております。

遠野さん:遠野と申します。私は総務グループに所属しており、担当領域は IT、システム担当となります。業務としては 情報システムの役割や、業務効率化・DXに関わるシステム導入などに取り組んでおります。

――最初に、研修に興味を持っていただいた背景を教えてください。

芦川さん:2つ理由があります。まず1つ目はニュースやメディア等で生成AIの業務活用に関する話題を見聞きする機会が増えていたため、以前から生成AIを使いこなすために重要な「プロンプト」に興味がありました。

2つ目が、我々の業務においても利用できるシーンが必ずあると感じていたからです。具体的にはパートナーセールスにおけるリサーチ業務や提案書の作成サポートに活用したいと考えていました。しかし自ら学習の機会を作ることは難しかったので、何かきっかけがあればと感じていました。

遠野さん:私もニュース等で見ていて活用可能性に関して調査をしており、調べれば調べるほど生成AIは「使えて当たり前」のツールになっていくと感じました。実際に他社でも社内業務に活用しているという事例も増えてきていると思います。しかし、アントラーズではまだ具体的なアクションができていませんでした。

このようなタイミングでキラメックスさんから研修のご提案をいただき、実際に自分の業務で用いるイメージをつけたいと思い、受講しました。

箕輪さん:私も2人と同様に、以前からニュース等をチェックして興味を持ち、ChatGPTに触れてはいたものの、「使いこなす」というところまではいかず、業務にもあまり活かせてなかったので、「業務への活かし方」を学びたいと思い、今回参加しました。

――「生成AIで解決できないか」と考えていた業務内容・課題はありましたか?

芦川さん:パートナーセールスとしては、新しいパートナー様への提案、既存パートナー様に対して新しい提案を進める際のリサーチや、企画のヒントになるような壁打ち役としての活用を考えていました。

箕輪さん:私も同じく資料作成やリサーチ業務の効率的に活用したいと感じていました。

遠野さん:総務グループとしては、時間のかかっていたデータ分析や、予算管理の領域で活用したいと考えていました。

 

自身が想像したアウトプットに近づける「プロンプト」を意識できるように

――研修受講後、「生成AIの活用」における変化はありましたか?

芦川さん:2つあります。まず1つ目は、これまで自分で作っていたプロンプトだと「ただ情報をリサーチさせて終わり」で見せ方の部分までは考慮できていないアウトプットでしたが、今は綺麗にサマリーをし、提案書の一歩手前ぐらいまでのアウトプットまで導けるようになりました。「検索機能の代替」のフェーズで止まっている人は多いと思うのですが、プロンプトの原則を学ぶことで、その先の工程を考えて「どんな条件で指示をだすとイメージ通りになるか」考えられるようになりました。

2つ目は、先ほど申したような社外への提案業務で主に使用するイメージをしていたところ、実は社内の業務効率化や、活用のアイデア次第で様々なシーンで使える、というイメージを持つことができ、気づきを得られたと思います。

遠野さん:私も芦川と近い感想になりますが、これまでは情報収集の、「google検索」の延長線的な使い方に留まってましたが、今回の研修で「アウトプットされたものをブラッシュアップするためには追加でどんなプロンプトを与えればいいのか」という精度・練度を上げる部分に注目できるようになりました。

箕輪さん:私も今までは1問1答のように使っていたのですが、 対話を繰り返しながら磨き上げるテクニックが重要だと分かりました。研修で学んだ内容を、これから自分の業務に生かしていくことが楽しみです。

――最後に「クラブ運営 × IT」の可能性について、ご意見をお聞かせください。

遠野さん:2019年に株式会社メルカリが鹿島アントラーズの経営権を取得したことをきっかけに、テクノロジーのノウハウを強みに、クラブ運営に関わる業務でもIT化が急速に進みました。
しかし、それらを全員が使いこなす状態はまだまだこれからだと思っていますので、生成AIのセキュリティや運用ルールの整備を進め、皆がスムーズにITを活用できるための土台作りを継続していきたいと考えています。

合わせて今回実施したようなITスキル教育に関しても、今後ビジネスを展開する上で必ず必要になる知識だと思うので、研修や勉強会は開催していきたいと考えています。

芦川さん:スポーツ業界は対外的にはまだまだアップデートされていない部分もたくさんあると感じています。

我々が先陣を切って、開かれたフラットな組織運営と、時代に合わせたITスキルを身につけ活用していくことによって、ファン・サポーターの皆様の体験価値はより高まると思いますし、裾野をより広げていくことができると信じています。

アントラーズが掲げる“Football Dream”の実現に向けて、変革をリードし、世界を代表するクラブを作っていきたい、そのように考えています。

 

生成AI活用ワークショップのご紹介

テックアカデミーでは、自分たちの業務のどんなシーンで生成AIが活用できるかを同じ職種・同じ部署のメンバーと議論し、具体的な活用例を作りあげる「生成AI活用ワークショップ」をご用意しています。

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既に準備されている生成AIに関するハウツーをただ覚える講座ではなく、プロンプト(生成AIに対する指示文)の原理原則から学習し、研修終了後には「明日からすぐに使える具体的な活用例」を成果として持ち帰っていただけます。その他にも課題感に合わせたコースを複数ご用意しています。ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。

テックアカデミー 生成AI研修シリーズ

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